秘密保護法福島公聴会のようす


人見やよい

「ストップ秘密保護法!緊急市民集会」(2013年11月27日 議員会館)より

yayoi_秘密法緊急

郡山市の人見やよいと申します。私たちが福島市で公聴会があるって聞かされたのは金曜日です。で、公聴会は月曜日。金曜日から週末ですよね。もう、どこにも申し込む方法がないね、って言ってたら、申し込むどころか、傍聴券っていうのは一般市民は絶対手に入らない仕組みになっておりました。

たった50人、50枚しかない傍聴券はすべて政党に配られてしまっていて、そこに伝手のない人は誰も入れない、一般市民は外でワアワア騒ぐしかないっていう状況が作られておりました。私はたまたま意見陳述をした議員さん、佐藤和良さんを通じて、一枚だけ傍聴券を入手することができまして、中に入ることができました。

中に入ってやっぱびっくりしたのは、傍聴席の多さです。50、50、50、で150くらい席がありました。で、そこに傍聴人が50人入って、メディアの方がやっぱり50人くらい入って、50席ぐらいは空席でガラガラ空いてました。で、後ろの方の席がかなり空いているので、私も武藤類子さんも、「外に待っている人がいっぱいいるので、ぜひ入れてください」と委員長に、額賀さんにお願いしました。だけど額賀さんの方はこうゴソゴソと係の者とお話しをされてその結果として多分、NOという答が出たんだと思うんですけれども、NOということさえも言うことなく、開会されてしまいました。

で、もちろん、外で待っていた、これから話す森園さんなんかは中にも入れずに、待つしかなかったというヘンな状況です。公聴会と言うからにはね、広く聴かせるべき場所なのに、そうやって福島県民を排除して聴かせない。ていうのをまず、その段階からおかしいなって思っていたら、公聴会事態は実はさっき報告もありましたけれど、本当に素晴しいものだったんです。

7つの政党の議員さんがそれぞれ一人ずつ陳述者を選んで、立てたんですけど、その7人がそれぞれ、すべてが法案に反対である、慎重に審議すべきである、廃案にすべきである、という意見を述べました。もう、本当に素晴しくて、論理だっていて、村長さん、市議さん、弁護士さんが2名、大学教授が2名、そして原発使用者の方が1名、計7人だったんですけれども、すべての方が、「この法案はあってはならない」ということを述べました。

で、私たちはベントすることも知らされなかった。SPEEDIの情報も知らされなかった。いっぱい、今まで隠蔽されてきました。もう秘密にはウンザリしてるんです。秘密にウンザリしている福島県が、こんな特定秘密法案なんていうのに賛成するわけがないんですよね。先程の方がおっしゃったように、福島県民を舐めていたんだと思います。

で、自民党が推薦した町長ですら、本当に、これはあってはならないっていうことをはっきりおっしゃっていました。だから、パブリックコメントは77%の反対だったかもしれないですけれども、福島県の公聴会では100%が反対だったんです。だけどやっぱり不思議ですよね、修正合意ができていて、その上でこれから成立させようとしているその前の日になってやっと公聴会を開く、で、「公聴会で聴いた意見を持ち帰ります」って委員長さん、おっしゃりましたけれども、持ち帰っても反映させる気がないことは、如何な馬鹿な私でも分ります。これはもう絶対、活かす気なんかないんだ、と。

「どこで反映させるんですか」っていう質問も飛んでましたけど、それには答がありませんでした。そして、拙速に進めないでください、もっと慎重に審議してくださいという声には、「3週間も審議したんです」っていいうふうにおっしゃったんですね。3週間もっていうところで、皆、ザワザワしました。3週間しか話し合っていない、しかも国民の多くが反対している法案をね、どうしてこんなに無理無理通すんだろう? これから合法的に隠蔽できる、っていうことをね、どうして決めたがるんだろう?

で、福島県はこれから、燃料棒の取り出しが始まっても、教えてもらえなくなるのかもしれない。何が起っているのかも教えてもらえない、避難もさせてもらえない…そして福島の県民健康調査、これからとんでもない結果が多分、いっぱい出てくると思うんです。被害もいっぱい出てくる。子どもたちに甲状腺の異常が出てきたっていうことが、これからドンドン分ってくるんだと思うんです。それすらもね、ひょっとしたら秘密、特定秘密にされてしまうのかもしれない。私たちはそういう知る権利を塞がれようとしているのに、ただ、「話は聴きました」「福島の意見は聴きました」公聴させていただきましたっていう、そういうアリバイ作りのために、福島県が使われたっていうことに、本当に、憤りでいっぱいです。悔しいです。

昨日の国会中継の様子はテレビで見てました。本当に考えられないです。この国のトップの人たちっていうのは、何に、何所に向いているんでしょう? 本当に、国民の声を聴いてくれない、「やめてくれ」っていう声も聴いてくれない、そして、無理矢理、数の力で押し通していく。悔しいです。

でも、これから参議院にはもの凄く期待してます。きっと廃案にもってってくれると思ってます。だって、あり得ない法案なんですから。これはもう、廃案にするしかない法案なのだから、きっと参議院ではNoっていうのを突き付けてくれるって思ってます。そして福島県のあの7人が叫んだ叫びをね、参議院ではきっと取り上げてくれるって信じてます。で、「頑張ってください!」っていうエールをこれからいっぱい、参議院の皆さんには贈ろうと思ってます。

なので、差し戻されてきても、衆議院の皆さんにはぜひNOという声を挙げてもらいたいと思います。それがやっぱり、福島県の子どもたちの命を守ることにも通じるし、これ以上の嘘を横行させないっていう、大人がそういう視線をね、子どもたちに見せていかないと、本当に大変なことになると思います。

といういうことで、これからも私たちは、告訴団と同じになっちゃいますけど、「呆れ果てても諦めず」やっていこうと思います。どうも有り難うございました。

秘密主義が安全神話を助長し、事故の被害も拡大した


佐藤和良

秘密保護法、福島公聴会での発言(2013年11月25日)
kazuyoshi_himitsu

私は原発震災の渦中にある自治体議員としてですね、住民の生命と財産を護るという立場から、発言させていただきたいと思います。

原子力発電に関してはこれまでに馬場・浪江町長さんを始めとして、被災県である私どもの本当の悲痛な叫びが今、語られたんではないかと思います。ご案内のとおり、14万から15万におよぶ我々福島県民が全国各地に今なお避難している、その原因がいったい何であったのか、ということを捉えていただきたい。その上で、今日の公聴会が稔り多いものに、明日の採決のための通過儀礼としての公聴会、ということではなくて、本当に国民国家である限りは、国民の共有の財産である情報を、キチンと国民に提供する、情報を拡大する、という立場からぜひともこの公聴会を稔りあるものにしていただきたい、ということを党派を超えてですね、お願いしたい、というふうに思うところでございます。

それで、私は具体的にはですね、この原子力発電に関しまして、これまで事故や津波の予測などの情報が、公開の基本原則が貫かれなかった、と。原子力基本法の「自主・民主・公開」の「公開」の部分が言わば秘密主義に陥りですね、その結果、安全神話を助長した、ということが大きなこれまでの福島原発事故の経過を見ると、原因の一つとしてあるのではないかというふうに思います。

事故発生後もですね、やはり情報の操作・隠蔽というものがありまして、その結果、極めて重大な被害を県民はじめ東日本全域にもたらしたというふうに思いますので、その現実をぜひとも直視していただきたい、という立場でございます。

で、この今般の法案について申し上げれば、この原子力発電に関する情報が「特定有害活動の防止」やあるいは「テロリズムの防止」の名の下に、「特定秘密」として秘匿され、市民の安全に関わる情報が「非公開」ということになりますと、国民の基本的人権を侵害する結果を産むのではないか、ということで、ここはこの秘密法の制定よりも「情報公開法」の拡大ということに、適切に判断されるのが肝要ではないか、というふうに思います。

で、具体的な事案としてはですね、先程来、お話が出ていますように、2002年の東京電力の原発記録の不正事件、この点は、ありましたように炉心シュラウドのですね、原子炉の心臓部の点検記録の組織的な改竄、ということと隠蔽事件でありまして、当時の南社長以下、東電の取締役が辞任する、あるいは様々な経済団体の長をお辞めになるというような波紋がございましたけれども、現実的には今、お話が先程もありましたが、2年間、内部告発したものが秘匿されたということで、2年後になってようやくこれが情報公開になり、さらには原子力安全保安院などの国の監督責任が問われたわけでして、この時点からやはり、福島県が、そういう意味では、大きく舵を切って国の原子力政策には一切、協力しないという立場を知事が表明するということで、県として原子力行政の体質改善と見直しを国に求めるという大きな事件でございました。

それからこの今般の2011年以降の原発事故においてはですね、先程来、お話が出ておりますように、メルトダウンの事実がですね、隠蔽されている、さらにはSPEEDIの情報公開がかなり遅れた、ということで、原子炉が炉心溶融を起して放射性物質が大量に、しかも広範に拡散するという危険性を基本的には秘密にしたということ、さらに、SPEEDIによって拡散情報が適切に公開されなかった、すみやかに公開されなかった、そのことによって馬場町長さんの浪江町の住民を初めとしてですね、福島県民、国民が無用の放射線被曝を受ける結果になった、ということで、これは痛恨の極みだというふうに思います。

で、このように秘密扱いされた結果が今日の被害の拡大になっているという現実はぜひとも、押さえていただきたいな、とというふうに思います。

さらにもう一つの事案は、東京電力の津波予想、これは震災直後にですね、清水、当時の東電社長を初め、「想定外」の津波による事故で、このような苛酷事故に至ったと、こういうことを主張して、法的には責任ないんだというのとを東電が依然として主張しているわけですけれども、しかし、実際はですね、2002年に政府の地震調査研究推進本部の「長期評価」に対応した断層モデルを提出せよ、という指示のもとにですね、2011年の3月7日です、3月11日の直前です、3月7日に東京電力は福島第一原発および第二原発の津波評価というものを原子力安全保安院の方に提出しております。

そこでは、先程も申し上げました、推本の断層モデルに基いて津波高の試算をした結果、明治三陸地震で小名浜ポイント・プラス13、7mから15、7m、江戸時代の延宝房総沖地震のポイント13、6m、ということで、確実に3.11の東北太平洋沖地震の小名浜ポイント11、5から15、5を想定していたという事実が判明しております。

これは実際、国の方、つまり保安院の方もこの報告を受け取っていながらですね、8月に読売新聞がスクープするまで、この事実を確認しなかったというので、明きらかに隠蔽であったのではないか、というふうに思われます。

こうしたものの積み重ねが、基本的な今日の原発事故による被災の拡大とものに原因としては繋がっている、ということがありますので、原子力発電に関する情報の隠蔽は許されない、(情報公開法の)拡大こそが基本であろうと思います。その意味で福島県議会の意見書というのはまさに県民の意志の表明であるだろうというふうに思いますので、このことは福島県挙げてall福島で、国会の皆さんに要望しているんだということを、肝に命じていただきたい、というふうに思います。

ここでは、文章では、「情報の隠蔽を助長する可能性がある」と。「もし、制定されれば民主主義を根底から覆えす瑕疵ある議決となることは明白である」と、ここまで申し上げておりますので、このことは重く受け止めていただきたいと思います。

さらに、国際連合の「特別報告者の表明」というのが11月21日、ジュネーブで出ておりまして、これは国連の特別報告者というのは加盟国から選出された人権理事会が特定の人権問題に対して調査および報告するということで任命した独立した専門家でありますが、この方たちが日本政府に主に4点ほど、「法案は極めて広範囲」であること、さらには、 「公共問題に関する情報を秘密にすることの正当性」の問題、それから「独立機関の審査が不可欠である」点、さらには情報公開した人の罰則について、それが個人にまで及ぶということは、如何なる処罰も受けてはならない、という点が国際連合の特別報告者から出ております。

従いまして、これらの日本政府に対する質問に対する解答をですね、ぜひ、特別委員会として解答促進を図っていただいて、その上で、この採決の問題っていうのは、取り扱っていただきたいな、というふうに思います。先程から出ておりますように、慎重に取り扱う、あるいは反対、廃案を求める声の方が国民の圧倒的な声でございますので、慎重の上にも慎重に審議を重ねていただいて、全国で公聴会を開催して、国民の声を聴いていただきたい、ということを最後に議長に申し上げまして、私の発言とさせていただきます。

有難うございました。

公開された公聴会ではないという印象


武藤類子

秘密保護法福島公聴会、終了後にOurPlanetTVのインタビューに答えて

ruiko-himitsu-interview

陳述された方々が口々にこの法案に対する疑問とか不安、そして反対の意を表示されたと思うんですね。やっぱり福島県民にとっては….本当に、ほとんどの県民の意見がそうなんだというふうに感じました。そして今回、福島ではこのようなものが行なわれて、非常に重要な会議だったんですね。だからもっともっとたくさんの人たちに公開されてしかるべきだったというふうに思います。

それから、福島だけでなくて、各地で、こういう公聴会を開いて、国民の声っていうものを聴いて欲しいなっていうふうにつくずく思いました。

ーー始まる前にですね、前の方に出て、「席がこんなに空いているんだから入れてください」とおっしゃっていましたけれど、それに対して返答はなかったんですが、何も。

やっぱりそういうこと自体がね、公開された公聴会ではないという印象を持ってしまうと思うんですね。だから、せっかく席も空いていて、傍聴券も非常に手に入りにくい、そういう状況の中で行なわれているということ自体が、問題だと思います。

ーー傍聴の方はどういう申し込みだったんでしょう?

これは議員さんを通して何枚か配布があったようなんですね。で、私の場合はたまたま、持ってなかったんですけれどちょっと譲ってくださる方が会場の中でいらして、入ることができたので、入れなかった人たちにぜひ、入って欲しいという思いを伝えました。

ーー今日、福島で公聴会、開かれましたけど、その政府の意図はどのように?

良く分らないけれど、やっぱり福島を制圧してしまえばいいいのかなって思ってるのかな、って思います。何て言うんだろうか。福島県議会がね、全員一致で秘密保護法に対する決議をしたっていうことも一つあるとは思うんですけれども、福島を抑えるっていうことで、この国を抑えたいというふうに思っているのではないかと思いました。

日本:特定秘密保護法案は透明性を脅かすものである : 国際連合特別報告者


ジュネーブ(2013年11月21日)

国際連合人権理事会の特別報告者の二人が、日本国政府が国会に提出した特定秘密保護法案に関し、強い懸念を表明した。
表現の自由に関する特別報告者および健康への権利に関する特別報告者は、法案に関して日本政府にいくつもの質問事項を伝え、国際法における人権基準に照らし合わせた法案の適法性について、憂慮を表明した。
「透明性は民主主義ガバナンスの基本である。情報を秘密と特定する根拠として、法案は極めて広範囲で曖昧のようである。その上、内部告発者、そして秘密を報道するジャーナリストにさえ重大な脅威をはらんでいる」と、表現の自由に関する特別報告者のフランク・ラ・ルーは述べた。
公共問題に関する情報を秘密にすることが正当であるのは、その情報が公開すされることで重大かつ実証可能な危険性があり、なおかつ、その危険性が情報を公開することによる公益性を上回る場合だけである、とラ・ルー氏が強調した。
「例外的に、情報が機密にされる必要があると当局が認めた場合でも、独立機関の審査が不可欠である」とラ・ルー氏が述べた。
特別報告者は法案にある、情報を公開した人に対する罰則について特に注目し、「違法行為や、公的機関による不正行為に関する情報を、公務員が誠意を持って機密情報を公開した場合、法的制裁から守られなければならない」と強調した。
「同じように、ジャーナリストや市民社会の代表などを含むそのほかの個人が、公益のためと信じて機密情報を受け取り、または流布しても、他の個人を重大な危険の差し迫った状況に追いやることがない限り、いかなる処罰も受けてはならない」と言った。
健康への権利に関する特別報告者のアナンド・グローバーは去年日本を訪問し、福島原発問題への対応を調査した。彼は、緊急事態において常に完全なる透明性を確保することの重大性を強調し、「特に災害においては、市民が継続的かつ迅速に情報を提供されることは必要不可欠だ。それによって、市民が健康に関して正確な判断が下せるからだ」と述べた。

国連の特別報告者は、加盟国から選出される人権理事会が特定の人権問題に関して調査及び報告を任命する、独立した専門家です。

和訳:藤田早苗 & 高橋宗瑠

特定秘密の保護に関する法律案に対し慎重な対応を求める意見書 : 福島県議会


今秋の臨時国会に政府から提出が予定されている「特定秘密の保護に関する法律案」では、「特定秘密」について、「防衛」「外交」「外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止」「テロ活動防止」の4分野の中で、国の存立にとって重要な情報を対象としているが、その範囲が明確でなく広範にすぎるとの指摘がある。
事実、日本弁護士連合会では、憲法に謳われている基本的人権を侵害する可能性があるとして、同法案の制定に対して反対の立場を明確にしており、また、当県が直面している原子力発電所事故に関しても、原発の安全性に関わる問題や住民の安全に関する情報が、核施設に対するテ口活動防止の観点から「特定秘密」に指定される可能性がある。
記憶に新しいが、放射性物質の拡散予測システムSPEEDIの情報が適切に公開されなかったため、一部の浪江町民がより放射線量の高い地域に避難したことが事後に明らかになるケースがあった。
このような国民の生命と財産を守る為に有益な情報が、公共の安全と秩序維持の目的のために「特定秘密」の対象に指定される可能性は極めて高い。
今、重要なのは徹底した情報公開を推進することであり、刑罰による秘密保護と情報統制ではない。
「特定秘密」の対象が広がることによって、主権者たる国民の知る権利を担保する内部告発や取材活動を委縮させる可能性を内包している本法案は、情報掩蔽を助長し、ファシズムにつながるおそれがある。
もし制定されれば、民主主義を根底から覆す瑕疵ある議決となることは明白である。
よって、国においては、特定秘密保護法案に対し、慎重な対応をするよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する
平成25年10月9日
衆議院議長
参議院議長        あて
内閣総理大臣

福島県議会議長  斎藤健治