«資料» IAEA、福島原発事故を受け、緊急対応枠組みの改善へ


2011年03月22日、国連広報センター配信記事

国際原子力機関(IAEA)のz天野事務局長はこのたび、日本訪問から戻り、同機関の管理理事会・緊急会合で演説を行い、原発事故への対応枠組みを再評価し、情報伝達の改善を図る必要があるとの旨を述べた。

天野事務局長は、原子力は引き続き、多くの国にとって、クリーンで安定したエネルギー源として重要で有効な選択肢であると述べたうえで、現在の緊急 対応枠組みは概ね、1986年のソ連でのチェルノブイリ事故直後に作られたものであり、情報分野において伝達容量とスピードが格段に拡大した21世紀の現 実を反映していないと指摘。

またIAEAの役割について、信頼できる、有効な情報を迅速に提供することがその責任であるが、現態勢下で、その役割を果たすには相当の時間を要 し、数々の制限もあるとした。そして、福島原発事故を受けて、一部の国はプランのレビューを始めているとし、原子力の安全におけるIAEAの役割につい て、安全基準とともに、見直しが図られる必要があると述べた。

福島第一原発の状況については、多少の明るい動きが見え始めてきたものの、非常に深刻な状況が続いているとの認識を示した。

そしてIAEAが正確な情報提供に全力を尽くしていると述べるとともに、日本政府の対応については、人々の不安への対処を適切に図るだろうと信頼感を表明した。

なお、訪日中、天野事務局長は菅首相、関連大臣、東京電力、原子力保安院の責任者らと会談。日本が現在の厳しい状況を乗り越えるうえで、国際社会が 同国に対し、全面的に協力する用意があるとの旨を伝える一方、日本政府に対して、IAEAに対する情報提供の一層の改善を促したことを明らかにした。

IAEAのモニタリングチームはすでに東京、そして福島原発付近地点から計測データをウィーン本部に送付し始めており、さらに、同チーム増強のため、追加的スタッフが近く、東京に派遣される予定である。