«資料» ICRP学術事務局に無料の専門家が加入


ICRPのWEBサイトのニュース覧より(2012年2月1日)

佐々木道也博士が日本の電力中央研究所(電中研)から無料で貸し出される専門家として、ICRP学術書記局に加わった。契約期間は1年間だが、3年まで延長が可能である。電中研は研究開発を目指した非営利の財団である。佐々木博士は東北大学で原子力工学の博士号を取り、電中研の放射線測定グループに属している。数々の学術論文を発表し、英語の学術会議で数々の発表をしてきているのに加え、2009年以来、博士は日本保健物理学会誌編集委員会の学術秘書であった。

世界初、世界の核のゴミ棄て場?:双葉町


ロラン・マベソン

「ネトワヤン・アンフォ」2012年2月1日の記事

1月28日に、日本を訪問中のIAEA事務局長が「福島へのIAEA事務所の早急な開設」を宣言したばかりだが、昨日の朝になってIAEAは全面的に否認した。

しかし、日刊の大新聞「産経」は28日当日から、件の事務局長がこの事務所の開設を決めたこととともに、「事務所を年内に開設するための予算をできるだけ早く用意」したいと述べたことまで報じている。

権威のある公共放送のNHKも1月29日に、この事務所への要望は2011年11月に日本政府から出されていて、「IAEAの天野之弥事務局長は福島県内部へのIAEA事務所の設置への同意を表明した」と報じている。

そこに1月30日付けでIAEAの公式サイトにこういう文面が載るのである:

«事務局長は新しい事務所の開設を何如なる形にせよ述べておらず、こうした報道は、事務局長の指摘を取り違えて引用したものである»

さいですか…ということはつまり、産経という大新聞の記者たちは幻聴があるのだろうし、公共放送局NHK(資本は国が100%)は不真面目な仕事をしているということだ。

ところで、NHKが伝えているように、日本政府とIAEAとの間の交渉は2011年12月にまで遡るようだ。誰もが思い出すように、まさに昨年12月末、細野原子力担当大臣は福島県の佐藤知事、さらに被害の激しい町村の長たちを訪問し、「中間貯蔵施設»の建設受け入れを懇願している。

12月には既に、日本政府とIAEAとの間に互いの了解があったと考えるべきなのではないだろうか。

今のところ内密にされているこの了解というのは、日本が段階的に脱原発に向かう(絶えることのない国民運動から、堰き止めようがない)のと引き換えに、IAEAは日本政府に対して、代価として、終局的な(つまり«中間»施設でない)貯蔵施設を福島の立入禁止地帯内に作らせることを要求したのであろうか。

そう考えてみると、「大阪日日新聞」という地方紙だけが敢えて報道した天野之弥の瑣細な言葉の意味が、良く分ってくるのである。

引用しよう:
«(IAEAの)本部がウィーンから、除染と使用済み燃料の問題とに取り組みます。そうすれば私たちは、現場で起っていることを直接、掌握できるわけです»

«使用済み燃料»は福島第一にある数千本の燃料棒を意味しているだけではなく、海外から移送されてくる無数の荷物のことも….IAEAの肝いりで。まず手始めは、最終貯蔵施設が何時か見つけられることが絶望的な、合衆国からの大量の使用済み燃料だということになろう。

福島の立入禁止区域がどんな点でIAEAの«関心»を惹いているのか、露顕させてしまったとなれば、大変なことである。天野の発言の誤りは、この性急な意向を口にしてしまったところにある….即座に否認するしかなかったのだ、不器用極まろうが、まるで辻褄の合わなかろうが。

しかし、私たちの手許に、一つの記事がある。たった一つだけの記事だが。そこには予定されている工事の信じられないほどの規模が描き出され、したがって、国際的最終貯蔵施設という推論を確証するものだ。その記事は細野が双葉町長を訪問した後の、2011年12月29日の「電気新聞」に掲載されている。この記事はネットに載った直後に消されてしまったが、幸いなことに、私たちに情報を送ってくれている人たちの一人が、コピーを保存していた。

こう書かれている:
«政府の発注によるこの施設は、3〜5km四方の敷地内に、1500万〜2800万平方メートルの貯蔵容積がある。大気中への放射能漏れや、地下水の汚染を避けるための施設がこれに加わる。貯蔵ゾーンでは内部の放射線量は制御され、焼却施設、溶解による減量施設、大気中の放射線量や地下水中の放射線量をモニターする施設などが予定されている。構内には、溶解による減量や、放射線水準による分割などを研究する施設も作られる。

建設と営業を担当するのは環境省監督下の特殊法人で、国が全額を出資する。この法人はこの施設以外に、«PCB条件付けによって危険性を減少»する施設5カ所も担当することになっている。

2012年から施設選定と設計具体化に入り、併せて用地買収も進め、年内に地元自治体との合意をすべて達成することを狙っている。2014年には着工される見通しで、2015年初頭には、一部が完成して、最初の荷が送り込めるようになる。政府は、貯蔵開始の30年後には、福島県外の最終施設に貯蔵した物質を運び出す意向である。»

この最後の一行が嘘であることは言うまでもない。

それにしても、誰がいったい、既に極度に汚染している地帯での施設の稼動を請け負うというのだろう? IAEAの目から見れば、放射線量の高い廃棄物を最終貯蔵する巨大な国際的施設の建設にはうってつけの場所である。この施設が弾上にあろうがなかろうが、世界でも有数の人口密度の高い地域であろうが、IAEAにとってはどうでもいい(IAEAにはぜひ、私のこの記事を読んで欲しいものだが)。事実は、世界のどこへ行こうが、まさしく福島の惨事によって、もはや、最終処分場の候補地になるのは、どの地域だって皆、ご免こうむりたいと思っている。この未曾有の危機に、強者の論理が入り込むのである。

仮に夏より前に市民の運動が日本中の原子炉を停止させれたとしても、別の闘いが、別の意味で巨大な闘いが残されるのだ。双葉町一帯を、亡霊たちの領地よりもさらに酷い地帯にしないための闘い、つまり、地球全体の核のゴミ捨て場にしないための闘いである。