鮫川の焼却炉と塙のバイオガス発電


武藤類子
2013年4月28日、東京四谷ニコラパレでの講演より

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鮫川村という村があります。ここに突然、8000ベクレル以上の農林関係の廃棄物、例えば稲藁ですとか、牧草、そういうものを焼却する実験炉ができる、ということが突然、分ったんですね。村の地権者だけに了解をとってですね、他の村人にはぜんぜん知らされないで、どんどん工事が始まっていたんですね。

このように、ふと気がついた時には、基礎が、焼却炉の基礎がもうできていたっていう状況だったんだそうなんですね。それで気がついた人が、「これはいったい何だ!」ということで村に質問をしたり、「大変だ」ということで反対運動を始めました。

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この鮫川村というのは、福島県の中では比較的、線量の低いところなんですね。さっき一つ前の写真に測定器があって、0,13Svだったかな、とても線量が低いところなんですね。こういうふうに線量の低いところに、焼却施設というものをもってきて、果して大丈夫なんだろうか?さらに汚染が進むのではないかっていう懸念もあります。

そしてこれは実は環境省が直接、やっている仕事なんですけれども、ふつう、焼却炉なんかを作るばあいには必ず、環境影響調査、環境アセスメントというのをやりますよね。1時間に200kgの焼却能力がある場合には必ず環境アセスメントをしなければならない、でもこの焼却炉の場合は、1時間に199kgの焼却という申請がなされているものなんですね。これは本当にもうアセスメント逃れの悪徳業者がやることではないかと思うんですけれども、これを環境省がやっているわけなんですね。

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この地域というのは非常に水の豊富なところで、きれいな清水とかがいっぱいあるんですね、湧き水などが。そしてここは隣接するいわき市の水源地になってます。それから隣の茨城県の高萩市っていうところの水源地にもなっています。2つの市が水源が汚されるとたいへんだっていうことで反対運動を始めたんですね。それで最初に了解した地権者の人たちの2/3の人たちが撤回をしたんですね。それでいったん、工事は止まりました。

止まったんですけれど、村は村長さんがやる気満々なんですね。焼却場を誘致したいという思いが一杯で、今、撤回した地権者たちの切り崩しをしているという、そういう状況なんだそうなんです。

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この地図を見ていただくと分りますが、赤い丸の下のほうが焼却場、で、ちょっと色が薄いのが分りますね。本当に奇跡的に原発から近くても奇跡的に線量が低い場所なんですね。こういうところはまだまだ暮せる可能性のある場所です。

この焼却所の赤い丸の左に真っ直ぐ行くと塙(はなわ)という町があるんですね。これはまた別の話になるんですけれども、この焼却所のことで大変だっていうことになっていましたら今度は、この塙町というところに、木質バイオガス発電所というものができることが分ったんですね。

木質バイオガス発電は原発に比べればもちろん安全でエコロジカルなものというイメージがありますけれど、その燃やす木質というのが、除染のための伐採した木 を燃やすっているうことなんです。非常に汚染されたものをここで焼却するっていうことなんですね。で、燃やした時にはバグフィルターというフィルターが付いているから大丈夫なんだっていうことを言う方もおられます。でもフィルターというのは新しいと、どんどん、このフィルターの能力が半分くらいなんだそうですね、付けたばっかりの時には。そして段々こう逹していって眼が詰った時にフィルターの能力が上がってくる、そして洗うとまたガクっと下がるっていうことで、完全にシャットアウトすることはできないっていうことを言っておられる方もおられます。

それから、灰にはとても高濃度の放射性物質が濃縮されてしまいます。私の家は薪ストーブを使っていたんです。けれどもその薪は、薪そのものを粉砕して測ると900ベクレルだったんですけれども、燃やして灰にしたら、9000ベクレルになったんですね。そういうふうに非常に高濃度に濃縮されていきます。この灰をいったいどうするのかっていう問題があります。

福島県や環境省で考えているのは、その高濃度の灰にもっと汚染の少ない低濃度のゴミを混ぜてそしてコンクリート固化するという、そういう計画なんだそうなんですけれども、私は、それで本当に放射性廃棄物を保管できるかっていうことについては、まだまだ疑問だっていうふうに思っています。

活動の簡単な報告


佐々木慶子

(2013年4月25日、「女たちの一票一揆」第11回学習会での発言)

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フクシマアクションプロジェクトを立ち上げたっていうことは、もう前にもご紹介させていただいたし、前々回かな、FoEの吉田明子さんから活動報告もなされたので、ある程度、ご理解なさっておられるかと思うんです。その後の活動も含めて、ちょっと報告させていただきます。

実はこのフクシマアクションプロジェクトっていうのは、IAEA、国際原子力機関ですが、私たちは「国際原子力推進機関」っていうふうに捉えています。ある意味、原子力ムラの「世界のドン」ではないかなって、私なんかは捉えてるんですけれども。それを立ち上げることをですね、「脱原発世界会議」はご存知ですね、そのメンバーの方たちとの会議の中で出まして、私は最初は聞いていて「え?何?」っていう感じだったんですけれど。

で、東京の人たち、 ピースボートの人たちとかが、福島に来て、月一回、「福島を忘れるな!」っていうことで会合をやってくれていたんですね。私も初めてそこに参加して、聞いてたら、「とんでもない、え?福島でやるの?東京の人たちが一所懸命、福島で何かやろうとしている、えらい、福島の私たちが立ち上がらないでどうする の?っていう形で立ち上げたっていうようなことなんですが、それからこういうチラシを作ったり、パンフを作ったり。そして、この「IAEAに正しく対処するための参考資料集」っていうふうにやりまして、これ全部、デザインは人見さんなんですよ。こういう能力を持っている素晴しい方ですけど。

それで12月15日に「原子力安全に関する福島閣僚会合」っていうでっかい国際会議を、福島は郡山市のビッグアパレットっていうところで、3日間、何と130ヶ国から700人も来たんですよ。その時に焦点を合わせて、まず直接、IAEAと向き合おう!とんでもない目標を立てました。そのために一つ、要請書を出そう、と。

で、後、福島に来るんだから、被災者の声を直接、世界の閣僚たちに聞かせたいっていうことですね。私たちは、黙ってはいないよ、っていうことを知らせようっていう膨大な目標を、立ててやって、喚び出して、要請書を直接、手渡す場は、外務省交渉をして、やりました。

で、その回答は1月にちゃんと文書回答で下さいっていうことで、広報官のチューダーさんっていう女性の方だったんですけど、その人に直接手渡しました、英訳をして。

共同代表は3人、武藤類子さん、小渕真理さん、あと、男も入れなきゃっていうことで関さん。で、3人です。私は事務局長です。あとはまあ、人見さんとか、谷田部さんとか、本当に協力していただいています。まあ、こんな感じです。

この経過はDays Japanの3月号に、詳しく載ったんですよ。私たちのことっていいうよりも、IAEAはいかに悪者であるかと。ええ恰好した、実はとんでもない組織だということを、本当に詳しく、彼は8ページにわたって出してくれました。で、この写真は私たちがやった時の福島のビッグパレットの写真です、反対運動の。この時は東京からたくさん来ていただいて。で、200人の仲間のいる中で要請書を共同代表から渡しました。

で、最初にこういうとんでもない閣僚会議があって、フクシマアクションプロジェクトっていうそれに対抗する組織ができたよっていうことを紹介していただいていまして、最後にですね、最後の ページは参考資料としてこれ(「IAEAに正しく対処するための参考資料集」フクシマアクションプロジェクト刊)も挙げてくれています。

最後のこの色違いの記事があるんですけれど;これは私たちが出した要請書の一部抜粋っていうことで、出していただいて、詳しく、これを読んだだけでも、IAEAの実態とかが分るかな、って思ってます。

で、 文書回答もいただきました。ちゃんとくれました。で、その中には「私たちは推進をする機関ではない」とか「国の方針に従って協力する」とか、だから、美辞麗句がたくさん詰ったものでしたけれど、でも「推進する機関ではない」ってはっきり最初に言っているんで、そこのところをこれからしっかり詰めていこう と。

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あ、 これがそのジル・チューダーさんなんです。で、ちゃんと文書回答も持ってきて、それに対する再質問書も出しました。それに対してちゃんと再回答も来ました。こんなふうにして今、IAEAと直接、やってるっていうことですね。それと、直接やるには限度があるんで、県と直接やろうっていうことで、何回かやっ ています。これを設定する前にもやったし、外務省にも来ました。それから、つい先週、4月19日、県の、ここと窓口になっている何だかとてつもない面倒臭い名前なんですけれど、「福島県環境創造センター推進室」っていう、ところとのトップを喚び出して、3人と、私たちは共同代表とか私も混ざって5人で、 色々、質問をしました。

IAEAの組織の複雑さっていうことも分って、それからIAEAが福島県と単純にかかわっていないっていうことも分 りました。で、IAEAと福島県が協定交したんですね、その12月15日に正式に、県と協力しあうという。それからその他にIAEAはですね直接、医大、 福島県立医大とも直接、協定交しているんですよ。そして、要するに健康データですね、それを集めて何とかしようという。何をするんだっていうことで、福島県に色々聞きました。

環境創造センターっていうのを二カ所、三春町と南相馬市に建てるっていうことも分って、まだ地均ししているところで建物は建っていません。5月には別の機関を県庁のすぐ隣りに常駐させるっていうことも分りましたので、じゃとりあえずその常駐する方の機関の人と話し合う場を設定してくれっていうふうに、トップの人とやって、「難しいかもしれないけれど、やりましょう」っていうことで、進めて、あんた何すんのって設けたいなって思ってます。

それから福島県はですね、今、緊急事態になっているんだってこと、分るでしょう?3月18日に電源、止まりましたよね。 鼠一匹だったですよね。それから今度は冷却水漏れっていうことで、とんでもない、仮設住宅で後手後手後手後手その場凌ぎの対応しかやってないっていうこと を、皆さんもお分りになったと思うんですけれど、そういう状況も分ったんで、福島県は非常事態なんです。地震も大きいの何回もきてますよね、この間も起きましたけれど、福島は震度4、しょっちゅうです。震度3以上は  もう900回以上も起きているっていう、本当に、活動期なんですよ、地震。だから、福島県はまた、崩れそうな原発、4機ありますよね、特に4号機が危いっ て言われてて、本当、いつ第二のフクシマが起きるか分らない状況だっていうことは皆さんと共有したいと思います。

そういうことで、これから もとにかく、頑張っていきたいと思ってます。その中でちょっとした望みは、県としての正式な目標が福島原発10機廃炉なんです。ね、これは言ってます。それから、再生可能エネルギーにシフトするっていうのも、はっきり出てます。これは県として動かない、と。国がなかなか言うことを聞いてくれないという、そこも分りました。でも、「県職員として頑張ってくださいね!」って一所懸命プッシュしたら、その交渉の時でも、「頑張ります!」って言ったんで、それを実現させるように、私たちもやっていきたいと思ってます。

«資料» IAEAのチームが日本の福島第一廃炉計画の初回見直しを完了


IAEAプレスリリース

2013年4月22日東京発

IAEAの専門家チームが本日、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の計画実施に向けた日本政府の作業の初回見直しを完了した。日本の「東京電力福島第一原子力発電所1ー4号機の廃炉に向けた中長期行程表」の国際同僚による見直しチームは2013年4月15日から22日の日程で日本を訪問していた。

日本政府からの要請によって、IAEAチームは経済産業省および東京電力の係官との包括的な話し合いを行なった。チームはまた、原子力規制委員会の係官たちとも会談した。チームは核事故の現場を訪問し、発電所の現状と施設解体に向けた進展に関して直接的な情報を得た。

「熱意に溢れた作業者たちが2011年以来、福島第一では大きな成果を上げていますが、それでも日本はなお、廃炉に向けて作業するうえで多大な困難を今なお抱えています」と、チームのリーダーでIAEA核燃料サイクル廃棄物技術部長のフアン・カルロス・レンチホは述べた。「東京電力が構内の原子炉と使用済み燃料プールで安定した冷却を達成しているのが分りました」

IAEAの13人のメンバーからなるチームは福島第一原子力発電所の廃炉に関連した広範囲にわたる問題点を検討した。例えば、ロードマップの全般にわたる戦略的アプローチ、原子炉と使用済み燃料プールの現在の状態、構内に溜め込まれている多量の水、さらには放射性物質の放出などである。

本日日本政府に提出された報告書草案の中でチームは、福島第一原子力発電所の廃炉の準備として多くのことが成し遂げられたことを確認している。例えば:

★日本は初期に作成された行程表から、1ー4号機からの使用済み燃料取り出しを前倒しすることにしたが、そうしたものに従って日本は、発電所の廃炉にタイムリーに取り掛った。加えて、原子炉から損壊した燃料を除去するというもっとも複雑な任務に向けて、論理的、合理的な計画を有している。

★東京電力は先進的で大規模な処理技術を成功裏に展開し、構内に集積している放射線に高度に汚染された水を除染し、脱塩した。

★日本政府と東京電力は廃炉プログラムを取り扱っていくうえでは、関係者の実効性のある抱き込みと、一般の人々へのコミュニケーションが重要なことを認識した。

加えて、IAEAのチームは改善の余地のある領域について助言を行なった。例えば:

★福島第一原子力発電所の終局的状態を定義する努力を押し進めることが、廃炉のための努力の焦点を定める助けになるのではないか。こうした努力は、関係者を効果的に中に入れることを通じて推進されなければならない。

★東京電力が関係者の信頼と尊敬を得るためには、その事故報告、(政府、規制当局、一般の人々との)コミュニケーション活動には査定が必要。

★東京電力は基本的なシステムの信頼性を高め、構内施設の構造的一体性を査定し、外部からの加害への防護を強化する努力を続けるべき。

★構内での放射性物質の放出や放射線被曝に関する諸問題の管理を引き続き改善する手段を講じていく必要がある。特に、溜った水の保管によって生じる問題がそうである。

「日本で私たちと同じ仕事をしている方々からは、多大なご協力をいただきました。皆さん、前向きに素早く、しかも安全に仕事することを心得ていらっしゃいます」とレンチホは述べた「私たちの派遣任務がこうした方々の助けになれば嬉しいです。国際社会は、日本の経験から多くのことを学びつつあるのだと私は思います」

IAEAチームの最終報告書は一月以内に日本に渡される。

日本政府の派遣要請は2011年9月にIAEA加盟諸国によって採択された「核の安全のためのIAEA行動計画」に沿ったものである。「行動計画」は核の安全の国際的枠組みを強化する作業プログラムを定義していて、経験の世界的共有の利点を充全に活かすために、国際同僚の査察派遣を推奨している。

三春に建設される環境創造センター


武藤類子

2013年4月21日、日比谷コンベンションホールで行なわれた「チェルノブイリ・フクシマを忘れない!」集会での発言より

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ここはですね、実を言うと私の家のすぐそばなんですけれども、田村郡三春町というところの工業団地なんですね。工業団地の一角に広く空いている所があったんですね。ここに福島県が、環境創造センターというものをつくるんだそうです。

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これはですね、福島県に三春町と南相馬市の二か所つくるんだそうなんですけれども、三春町の場合には建設費60億円。南相馬市は15億円だったかな。そして 様々な予算全部で190億円という莫大なお金を使って創造センターというものをつくるんだそうなんですね。このなかにIAEAが常駐するんだということを 聞いていたんですね。

で、つい2,3日前なんですけれども、福島県に参りましてこのIAEAというものについての説明を色々と求めたんですね。福島県の職員の方々に聞いたんですけれども、実を言うと、ここに建物が出来るのは2年後なんですけれども、もうすでに今年中にですね、福島県庁の隣の建物にこのIAEAの部屋が出来るんだそうです。

そこは何をする所かというと、緊急時対応能力研修センターというものが出来るんだそうなんですね。アジア太平洋地域の核に関する緊急事態のようなことが起きた時に「どう対応するか」という訓練センターみたいなものが、ここで、福島で行われるということなんだそうです。

私はよく分からなかったんですけど、RANETというところのいろんな機器というものを福島県に置いてですね、それの使い方なんかを研究するんだそうです。

まあ、被爆地福島というところでそういう訓練がなされるのか、という、そんな思いでちょっと帰ってきたんですけれども、で、そこにIAEAが来る訳なんです ね。それで、そのIAEAは、こっちの建物が出来たらそこに移行するんですけれども、福島県としてはですね、最初に発表していたのは、福島県とIAEAと の協力で、放射線のモニタリング、そして除染、それから廃棄物処理に関する研究をするということですね。それから人々に対する放射線の教育とか広報とかそ ういうことをするということを言ってたんですね。でも、もともとの目的というのは、その緊急時対応能力研修センターということのようなんですね。

福島県で、環境創造センターの中にはですね、IAEAの他にJAEA、それから国立環境研究所ですか、そういうものが入るんだそうなんですね。それで県の方 にそういう、言わば推進機関ではなくてですね、もっと市民の立場に立った世界的な研究者とかそういう人たちを、そこに混ぜていただくということは出来ない のでしょうか?ということを聞いたんですけれども、「除染などに関してはIAEAが世界最高水準だ」ということを言っていて、「そこにお願いするしかない んだ」ということを言っていたんですね。

「県としては今まで推進してきたことに対して責任を取れよという意味もあります」というふうには言っていたんですけれども、なんだかあまり…、こうちょっと心もとないと言いますか、「いずれそこがどうなっていくんだろう」ということがとっても心配なんですね。

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1週間ぐらい前また、家の近くなものですからしょっちゅう行って「どんなふうになっているのかな?」と見に行っているんですけれども、地質調査というものが始まっていました。
3月11日から10月3日まで、結構長い期間の地質調査をやるようで、上の方にちょっと小さくボーリングの機械が映っているんですけれども、結構大規模なボーリングの調査をやるみたいなんですね。だから大きい建物が建つのかな?というふうに思っています。

このIAEAのことに関しても、私たちも、本当に私たちは素人なのでね、何ができるか分からないんですけれども、とにかく県にある程度の、交渉できる場をつくり続けて発言したりとか、質問したり、そういうことを続けていこうというふうには思っています。

三春のセンターの建設地


福島県は環境創造センターという名称の施設を建設して、国際原子力機関(IAEA)と協同で事業を進めるとしています。センター関連の建物が建つと 言われているのは、三春町、南相馬市、大玉村、猪苗代町ですが、一番基幹になる建物となるらしい三春町では、既に2013年の春から建設の準備作業が始 まっています。

磐越自動車道、船引三春インターチェンジの南側にほぼ隣接して、三春町と田村市との境の両側にまたがって、田村西部工業団地があります。西の田村市側をA地区、西の三春町側をB地区としていますが、センターが建つのはこのうちのB地区(三春町深作)です。

この船引三春インターチェンジは東北自動車道の郡山インターチェンジからは約16kmの距離です。

福島県企業局の事業として造成が進められ、同局の販売推進課と田村西部工業団地振興財団という財団が、18,000円/m2で分譲してきた土地です。

こ の団地のセンター以外の入居者はAGCグラスプロダクツ、トッキュウ、デンソー東日本、フシマン、シチズン電子船引、佐藤商事、互省製作所、三春工業、湘 南ユニテック、あらた、カリツー東日本とされています(2013年7月現在)が、以前にはいすず自動車と契約が成立したと発表されていた土地が三春工業の 土地になっているなど、これらの企業が本当に事業所を構えるのかどうか、不明な点もあります。

環境創造センターの敷地はその三春工業の土地よりも広く、5ha近い広さがあり、自治体主導の研究施設の用地としてはかなり広大なものです。

環境創造センター建設地

対県交渉 議事録


2013419日 福島県西庁舎

出席者:

福島県:
生活環境部 水・大気環境課 環境創造センター整備推進室 室長 片寄久巳、
副課長兼主任主査 橘潔、
______主査 関根重樹

フクシマアクションプロジェクト:
小渕真理、佐々木慶子、武藤類子、川崎哲、越智信一朗

武藤類子

昨年のIAEAのことで、県にはIAEAについて聞いてきているが、今後の県とIAEAとの関わり方など具体的にどのようなことが進められているのかを聞きたい。

佐々木慶子

IAEAは推進のような見方もでき、データ改ざんなども行われるのではという危機感もあるので、県との話し合いなどを行っていきたい。片寄さんがIAEAとは窓口になる。IAEAのことはどのように考えているのか。

片寄久巳

IAEAは世界各国が加盟し、核拡散防止やその他の原子力に関する情報の収集を行っている組織。IAEAは推進機関だと考えている人もいるが、そのようなことはなく、万全の対応をとるためにやっていると言っている。そのため、県庁としてはそれについてコメントはしない。福島の状況が非常に厳しいため、県だけ、政府だけでも対応ができないため、世界の英知を結集し、情報の収集を行っていくチャンネルを使い、世界各国から情報などを集めていきたい。脱原発、新エネルギーというのが県の方針なので、そこに沿って動いていくつもり。

佐々木慶子

以前IAEAに要請書を出し、その回答をもらえた。各国の方針を妨げるものではないというものだった。福島県は脱原発であるということを正式にIAEAに伝えているのか。

片寄久巳

福島県としては原子力事故を克服しないといけない。責任が国にあるからというのではなく、自らの調査研究をやっていきたい。当然お金は国に出してもらう。一義的に国に責任がある。ただし、自分たちの住んでいる地域を他人任せではなく自分たちも動いていくつもりである。その延長上で、IAEAに本県の復旧・復興に役立つような情報などをもらえるように依頼している。チェルノブイリでの経験があるのでということ。

佐々木慶子

県と医大、IAEAが直接結んでいるが、そこはどのようになっているのか。

片寄久巳

政府は政府でIAEAと事業を行っているものもある。廃炉調査については国がやっており、県は関与していない。県はモニタリング、除染の協定に絞って動いている。今回IAEAに来てもらうのは外務省経由で色々やっている。ただ、それをやっていると現場での作業が遅れるので、IAEAに直接現地で話し合いができるような人に来てもらうということを依頼し、今回IAEAから人が来ることになった。

武藤類子

閣僚会議はどうだったのか。

片寄久巳

閣僚会議は福島の実情を見てもらうということに意義があった。開催については外務省やIAEAが行っていた。会場設営は手伝っていたが、中身に関しては関与していない。天野事務局長が来るということが分かっていたので、何かサインができるような形で準備はしていた。

川崎哲

国(環境省)も除染を行い、県も除染を行っているが、両者の施策はお互い独立したものなのか、一緒に行っていくものなのか。

片寄久巳

かなり独立している。環境省に関する組織、国立環境研究所がある。そのようなところに調

査研究をするような要望を出している。駅前に来ている環境省の組織は除染をやるところ。我々はより広い地域を対象とするので、田村にできればよいと考えていて、国にも要求している。

佐々木慶子

除染について、あまり効果がないという県民の声がある。費用対効果が少ないものにお金を使うよりも、被災者にもっと有効に使用すべきという声がある。生活レベルでは環境省がやってもいいが、山林などもやるような方法をIAEAに声を出してみてはどうか。

片寄久巳

除染はいいところで線量が半分になる。今言われた戻るという話がある。大波もそうだが、裏山から(放射性物質が)おりてくるんじゃないかとか。そういうことはある。できるだけ線量を下げる。県の7割は山なのだから、どのように行うのかという話がある。まずはやるべきところをやっていかないといけない。

佐々木慶子

廃棄物も現場保管。除染も限界がある。それ以上の知見をIAEAに求めているのか。

片寄久巳

まだ紹介はされていないが、IAEAもいろいろな技術を持っているとのことを聞いている。

佐々木慶子

IAEAの知見知見というけど、県民が納得するような知見を求めてほしい。

片寄久巳

2月に来たときにも知見をお願いした。チェルノブイリとは環境が違うので、そこも勘案した知見をとは伝えている。

佐々木慶子

もっとより有効な除染方法など聞いてほしい。

片寄久巳

やるのは除染など、国の責任。県でも民間の提案を受けてやっているものもある。2月には協力プロジェクトをどのようにしたらいいかということで、IAEAが要望調査にきた。その時には、常駐レベルではない課長級の人が6人ほど来た。IAEAでは事務局長に6人の次長クラスがいて、その下に部長(県では課長級)、課長がいる。福島に来るのは課長の下のレベル。できるだけ早く来てくれとは言っている。IAEAが常駐する施設内の内装なども発注するが、まだされていない。場所は無償で貸す。

Capasity building Center 緊急時対応能力研修センターについて

片寄久巳

IAEAの緊急時とは、アジアでこのような緊急時が起こったら、モニタリングをしないといけない。放射性物質が紛失や医療用のものが紛失したら、加盟国を相互に援助する。環境創造センターと研修センターは違う。研修センターは研修と県庁との調整部を担う。それなりの給料の人が来るので、連絡要員ではない。緊急対応については、外務省がやる。県は実務上の協力はする。環境創造センターは県が作る。県も何十人か人をおき、JAEA独立行政法人日本原子力研究開発機構)、国立環境研究所、県の3つが入る。JAEAはモニタリング。JAEは日本原子力研究所と東海村の核燃料サイクル開発機構が合体したもの。放射線に関して情報を持っているので、我々としては有能なところを使う。誠心誠意とりくんでほしいということ。

川崎哲

国と県の意見が異なる場合はどうなるのか。

片寄久巳

いつもそこは闘っている。どっちの視点でいつも仕事をしているのかということを意識している。JAEAと福島県原子力センターが事務所を笹木野に作っている。

川崎哲

利用されないか。

片寄久巳

知事含み、そこは県民に対してきちんと県職員がしっかりしないといけない。

佐々木慶子

県内の家賃を打ち切っているのに、自主避難の対象も狭められて、全県民自主避難者に対して、国の予算がどうのこうので負けている。復興予算もいい加減に使われていた。20年間取り続ける。貴重な財源を福島に持ってくるような意識。環境創造センター整備推進室も独立されたようなので。

片寄久巳

IAEAと医大とのものは両者だけでやっている。IAEAから来る人は医療関係に詳しい人ではない。医大の方はウィーンと直接連絡をとっているようだ。

(片寄久巳、橘潔が一時席を外す)

関根重樹

25年度からIAEAと県とのプロジェクトとして動態調査が行われる。

(橘潔戻る)

橘潔

環境創造センターは28年度に全館オープンだが、27年度にA本館、B本館をオープンできるようにする。本年度には着工したい。これについては、設置準備委員会を月一回で開いている。

(片寄久巳戻る)

片寄久巳

リスクがあるということを知らせるようにしている。数は少ないが県庁は測定機を出している。差別を受けないように。廃炉解体については、まったくわからない。IAEAIAEA職員も信用していない。主に核査察をしていて、秘密で厳格主義。東京のIAEA事務局も何をしているのか分からない。県では課長職しか県としてのコメントは出しておらず、課長職以下の人はコメントできない立場。IAEAは課長級が言い間違えたらまずいので、コメントなどは広報が出している。IAEAに何か成果がまとまったら公表してくれと頼んでいる。

佐々木慶子

IAEAと意見交換を行いたい。

片寄久巳

IAEAはノウハウを県に教えるだけで、顔合わせはできるが、(IAEAの)課長以下の人がIAEAの説明を行うことはできない。ただ、このような今行っている話し合いの場に(IAEAの人が)1人いるなどはできるかもしれない。IAEAと独自に(市民団体が話し合うの)は難しい。IAEAがこう言ったなどというなことを言われたら、終わり。国際機関なので要望なども難しいのではないかと思う。福島には県民の方からの声があるのは紹介できるか、傍聴はできるかもしれないが、当事者にはなれない。

川崎哲

IAEAが地元を理解するためには県民の声を聞く必要があるのではないか。

片寄久巳

IAEAに日本語を話せる人を派遣してほしいと伝えたので日本人がくる。ピナック課長は20年日本にいた。

佐々木慶子

声だけ聞いてもらうような形で調整してもらいたい。

片寄久巳

IAEAには福島県から依頼しているので、迷惑はかけられない。年間1mSvというのは県ははっきりしている。線量計を市町村に配っている。親御さんが子供に配るなど。積算を1時間当たりでできるような、子供がどこに行っているのかという記録ができるような、もう少し細かいようなことができないか、メーカーと協力して考えている。

「復興」は虚ろな言葉にしか聞こえません


武藤類子

2013年4月7日、パネルッディスカッション「女たちの力でネットワーク」より

今日は。

昨年の12月に野田首相が収束宣言というのを出されましたけれども、何も終っていないっていうのが福島県の中の人間の共通の思いだっていうように思っています。それで、一年たって、さらに色んなことが起きてきているので、そのことをちょっとお話ししたいと思うんですけれども、まず最近、3月くらいから地震が凄く多くなってきて、結構、揺れるんですね。

それにやっぱり4号機のことがもの凄く皆、不安に思っています。4号機、少し建物が傾いていて、そこに補強材が入っている状態ですけれども、また大きな地震があって、あれが崩れた時にどうしようっていうのは本当に皆、思っています。で、私も、皆もだいたいガソリンを満タンにしているんですね、いつも。何かっていう時に逃げられるように、私の家では避難箱を一人一個ずつ持っていて、皆、大事なものを入れておいたりとか、そんなふうな状況でいます。

そういうふうな状況でいる一方で、「復興」っていう言葉がね、1年たったら出てきました。「復興」っていう言葉があるんですけれども、どうしても私にはひどく虚ろな言葉にしか聞こえないんですね。で、復興が何とセットかっていうと除染っていうのとセットになっているんです。

で、除染っていうのは放射能を無くすことなんですけれど、無くなりはしないですね、どうしてもね。すぐに事故の後に、沢山の方が入られて、除染の研究をしています。色んな実験もしているんですけれども、ここ1年たって、だんだん私たちの中にあるのは、まあ「限界がある、無理じゃないの」っていうふうなね、そういう言葉が徐々に増えつつあるんですね。

確かに子供がいる学校とか通学路とか、そういうところをしなくてはならないっていう緊急性はあるんですけれど、山であるとか、まあ私のとことでも山を背負っている家なんですけれども、そういうところで除染をしても、また、一旦下ったのがまた上がってきているっていう、そういう状況です。

で、屋根の上を除染してもその水が今度は側溝に入って側溝の泥が、その放射線量が上がっているとか、そういう状況なんですね。本当に、もしかしたら、無理なんじゃないかっていうのがこう、段々、言われている感じがします。
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それから、その、除染をするから、もう大丈夫だよっていうことで色々、「帰村宣言」とか、そういうのが出されて、もう「帰ってこい、帰ってこい」っていう、そういうメッセージが出されてきているんですね。それで、遠くに避難している人のところにも直接、村長から電話が入って「もう大丈夫、綺麗になっているんだから、帰っておいで」っていうようなことが言われていますね。

それで、でもその村で、小学校を再開するために親たちが一所懸命除染しているんですけれども、皆、もの凄いマスクをして、白い防塵服を着て、必死になって工事をしているっていう、そんな状態なんです。

そしてまあ、色んなことが本当に起きていて、食べ物のことなんかも、1年たって基準値が今度、下がっていくから、最近では100ベクレル以上ですっていのは報告されているんだけれど、今までは500ベクレル以下のものは、以下っていうことで流通していたわけだから、それについて色々、数値が出ているけれども、そのことについて表示さてるとかそういうことがなかったわけですね。その間に本当に沢山の内部被曝っていうものが起きているんじゃないかっていう、そういう怖れがあります。

それから「安全キャンペーン」っていうのがあったんですけれども、放射線健康管理アドヴァイザーていうんですか、そういう長い名前の方が事故後すぐに来られたんですね、福島県に。そして沢山の講演会、そしてテレビにラジオ、そして「市政便り」とかで、まあ、「安全だ、安全だ、大丈夫だ」っていう、そういうキャンペーンを張りました。そういう表立ったキャンペーンはあんまりなくなったんですけれど、今度は小さい公民館の集りであるとか、ガンノコクミツノ集会であるとか、そいういうところの4番目くらいの人が今度は出てきて、やっぱり繰り返し安全キャンペーンっていうのは、規模と姿を変えてなされているっていう状態です。

本当に国はもの凄く莫大なお金を除染に投入しました。それで除染のための業者ていうのが、もう沢山、入り込んでいるわけなんですね。その方たちがいわき市であるとか、警戒区域以外のちょっとした大きな土地に群らがって、ちょっと賑わっているっていうそんな感じのような状況で、原発城下町は今、いわき市にあるっていうか、そんな感じもあります。

それから、そうですね、その除染に関してやっぱりお金がどんどん来るので、皆やらざるをえなくなるんですよね。ただ、どんなふうな除染が効果的かとか、どういう規準でどういうふうにやりなさいとかが何もなくて、みんなバラバラにされているので、どんどん、国、県、町、そして地区っていうふうに丸投げされているから、まあ、皆しょうがなくてやるっていう人もいれば、なんの防護もしないでやる人もいるっていうそんな状態だけれども、皆が出る地区の除染作業に出ないわけにはいかない。そういう感じも出てきているんですね。

遠くに避難している人に電話がかかってきて「明日は地区の除染の作業だけれど、まさかきれいになったところに帰ってくるんでねえべない」って。そういうことがね、言われたりするんですね。でも、それがやっぱり同じ被災者で残っている人も辛いんですよね。その作業すること。「皆やっているからやるけれど、本当は自分たちだって嫌だ」っていう思いをもつと思うんですよね。

そういう生きにくさっていうのがもの凄く深まっています。まあ、食べ物についてもそうですし除染についてもそうだし、避難とか保養についてもそうだし、あの、地元に残っている人たちの間で、避難とか保養とか放射能に関する怖さとかそういうことを口にすることが、凄くしづらくなっているというような状況があって、人々の分断っていうのが本当に微に入り細に入り、色んなところに知らないうちに放射能が入り込んでいるのと同じように、その分断が入り込んでいるっていうそういう感じが、もの凄く今、しています。

そしてやっぱり一年たって、上滑りっていうか、内実のない復興だけで「復興!復興!」って騒がれるので、皆やっぱりそれをしなくちゃいけないんじゃないかっている思いになるわけですね。で、この間、びっくりしたんですけれども、栃木県の中学生がいわき市の瓦礫の片付けにボランティアに来たっていう、20人ぐらい来たっていうのがテレビのニュースで流れていたんですね。本当にびっくりしました。

いわき市っていうのは、原発から南に30キロから50キロくらいの間にある大きな市なんですけれども、そこが本当にたくさんの放射性物質が降った地域でもありますし、まあ、今は線量は低くなっていますけれどね。でもん例え放射能がなくなっても瓦礫の中っていうのは沢山の化学物質であるとか、アスベストとかそういうものがあると思うんですね。そういうものを復興という名のもとに中学生に瓦礫の片付けをさせるという。子供たいは何かしたいという思いで多分、来ると思うんだけれど、本当に大人のすることをさせていいんだろうかということを感じました。

で、皆でやはり1年くらいたって、色んなことを常に常に選択を迫られているので、疲れてくるんですね。そして、次第にもう放射能に対する警戒を不図、手放したくなるっていう瞬間があると思うんですね。段々もう、聞きたくない、そういうことに心を向けているのがあまりにも辛くなってきているっていう、精神の限界みたいな状況に来ていると思います。

ついこの間も私の友達から、色んな保養の情報とか色々流れていましたけれど「もう言わないで」って言われてしまったんですね。聞きたくないっていうふうに言われて。そういうふうに今まで親しくしていた友達の間も分断されていくっていう、そういう状況だっていうふうに思います。

本当にの1年、この国がやってきたこと、そして東京電力の怖るべき無責任ぶり、そういうものに日々、傷付いて、無力感に襲われているっていう、そういうのが現実の状況だって思います。