フクシマ・アクション・プロジェクト 第2回総会&記念イベント


IAEAに問う! - 今、福島で何やってるの?

日時:
2013年11月30日(土) 13:30~16:30

場所:
コラッセ ふくしま
研修室AB

〒960-8053 福島市三河南町1-20(福島駅西口から線路に沿って北に上がってください。徒歩2分)
℡ 024-525-4036

内容:
第1部ー第2回総会

第2部ー「IAEAの真実」を知ろう!

第3部ーワークショップ 他

問合せ先:080-5563-4516 (佐々木)
主催:フクシマ・アクション・プロジェクト

内部被曝なんて認めない、というゲントナー氏(UNSCEAR)

内部被曝なんて認めない、というゲントナー氏(UNSCEAR)

内部被曝なんて認めない、というゲントナー氏(UNSCEAR)

2001年キエフでの推進派vs脱原発派が激突した討論集会を扱ったドキュメンタリー作品「真実はどこに」(チェルトコフ監督)を材料に、 ICRP/UNSCEAR/IAEAという推進派の国際機関御三家と、私たちの違いはどこにあるのか、論点を一つ一つ整理していきます。

ハンス・ブリクス氏の暴言


竹内雅文

ハンス・ブリクス氏は国際原子力機関(IAEA)の事務局長だった人で、任期は1981年11月30日から1997年の12月1日まででした。現在の天野氏の2代前の方だということになります。

チェルノブイリの事故の時には、ちょうど彼が事務局長でした。困ったことに、当時のブリクス氏には、起っていることの重大さがあまり理解できていなかったようです。フランスの日刊紙「ル・モンド」の1986年8月28日には「原子力産業の重要さを考えれば、チェルノブイリ規模の事故が年に一度くらいあっても、それで良しということだ」という発言が掲載されました。この発言はその後、今に至るまで、IAEA責任者の失言として繰り返し取り上げられ、糾弾されています。

それに先立つ6月2日には、「チェルノブイリでは、昨年ブリュッセルで起ったヘイゼルサッカー場の乱闘事件ほどにも、人は死んでおりません」と発言して物議を醸しています。1987年頃には、もうあと一年くらいの間に、ベラルーシやウクライナの避難民たちは、皆、故郷に帰れる、と言った意味のことをあちこちで発言していたようです。

ところでブリクス氏はスエーデンの出身(1928年生まれ)で、1978年10月18日から1979年10月12日まで、同国の外務大臣でした。その後、国際舞台に転出したわけです。外務官僚の超エリートであったわけなのでしょう。これは、後任のエルバラダイ氏、天野氏も同様です。

ブリクス氏には原子力発電所の事故とはどういうものか、被災者はどんな状態に置かれるのか、といった点について知識が不足していたようですし、エリート官僚特有の「上から目線」で、現場の人たちの苦しみも十分に見えていなかったのだろうと思われます。しかし、こうした人たちが国際組織を動かしているのです。

ブリクス氏は決して無能な人間でも信念のない人間でもなく、イラク戦争に至る過程で国連の要員としてIAEAでの後任者エルバラダイ氏とともにイラクに入ったブリクス氏は、根も葉もない核兵器保有疑惑をネタにイラクを攻撃しようとしていたブッシュ政権に追従しようとはしませんでした。天野氏のイラン問題を巡る動きが公正を欠く点にも、きちんと批判をし続けているようです。

現在のブリクス氏は、チェルノブイリ原子力発電所の石棺に被せる、巨大な覆いのための資金集めの財団で代表をしています。こんなものを毎年一基ずつ作るわけにいかないことをブリクス氏は理解していると思いますが、覆いが完成しても、彼の失言が人々の記憶から消え去ることにはなりそうもありません。

何が起っても、国は私たちを守ってくれない


人見やよい

2013年10月26日、山口県山口市新亀山ふれあい広場で開かれた「反原発デー集会」より

山口の皆さま始めまして、私、今、ご紹介いただきました人見やよいと申します。福島県郡山市というところから来ました。よろしくお願いします。

山口来るの始めてです。上関原発、もうすっかり止まってるんだとばっかり思ってました。ここへ来てまだ建設埋め立ての計画がただ止まっているだけだとうかがって、本当に耳を疑っています。原発は本当にもういらないものだっていう認識を3.11で私たちは嫌というほど味わっています。これは私、福島県民だから言うんですけど、唯一良かった点はそれだと思うんです。もう原発はいらないっていうことを日本国中の人が知ることになった。それだけが唯一、良かった点だと思います。

良かったなんて言うと福島県の人たちから怒られますけれども、本当、それけです。原発事故で良かった点は。原発がなくても;こして原発が一個も動いてなくても、ゼロでもこうやって皆が普通に暮していけること分ってしまった。それまで、3割原発に依存していると言われていたことが瞞しだったことが、十分、分ってしまった。そして原発は、一度事故を起してしまったら、手のほどこしようがなくなるっていうことも、日本中の方が本当によく分ってしまった。これがオブチガタになってしまったことだけが、本当に唯一の救いです。

それ以外のことは本当、福島では、とんでもない毎日です。私の住んでいる郡山市というのは、原発から60km離れてます。だけどうちの庭は先日、除染のための事前調査というのが市からやって參りまして、庭先で測ったところ土は、0、86μSvありました。0、86μSvっていうのは、もう本当にそろそろ避難しなけりゃいけない数字ですよね。O,6というのが放射線管理区域ですから、それ以上、レントゲン室より高いところで私は今、暮しています。

で、この低線量被曝っていうのは、福島医大や国や厚生省によると影響はないっていう認識らしいです。私たち何度も、国に言ってます。霞が関行って、官庁交渉してます。高い地域は苦して欲しいっていうこと、言ってます。だけどその度に、様々な知見、長崎、広島、チェルノブイリ、様々な知見をもってしても、この低線量被曝というのは影響がないとされてますよ、と。それが世界の知見です、とおっしゃるんです。だけど世界の知見っていうのは、IAEAが決めたものだったりするわけなんですよね。ICRPであるとか。

で、その人たちはやっぱり原発を推進していくっていう立場でものを言っていますから、事故が起きても、「ここは安心し暮せるんですよ」っていうのぞ真っ先にキャンペーンに来るんです。去年も決ました。IAEAが12月に、福島県郡山市にやって来て、世界大会、開いていきました。福島県でですよ。福島県にやって来て、「これからも世界は原発を進めていくんだ、OH!」っていう大会をやったんです。百何十ヶ国のIAEAの代表が各国からやって參りました。その人たちが口々に言ったのは、「これからも福島の知見を活かして、安全に原発を推進します」っていうことだったんです。

本当に耳を疑いますよね。例えば広島や長崎で「これからも原爆を落しますよ」っていう国際集会やったら、皆、本当に信じられないでしょう?それオ福島県ではやられてるです。「これからも安全にやっていきます」と。そしてIAEAが何やったかっていうと除染のこと、健康調査のこと、測定のこと、そのことを福島県と協定を結びました。で、調印もその日して、それから何をやるのかなって思ったら、何か毎日、測ってるらしいです。飛行機飛ばして測ってるらしいです。

でも飛行機は10mの上を何か無人の飛行機飛ばしているらしいんですけれども、10mの上で測られても、本当の線量は分らないです。地面で測ってみないと本当に分らないです。小まめに測らないと、どこにホットスポットがあるかも分らないし、どこで、そこで子どもたちが遊んでいるのかも絶対、分らないと思うんです。それなのに、安全宣言をするためだけにそれをやってるとしか思えません。

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そして県は三春町というところに、環境創造センターというのを建てるっていうのを、IAEAと一緒になって、建てますっていうのを今、やてるんですけど、それが何をするのかと思ったら、つい先日、その概要というのが発表になったんですが、その、放射能教育のためのどうやらテーマパークらしいんですね。そこで何をやるのかと言ったら、やっぱり低線量被曝は安全です、ここで安心して暮してくださいっていうのを子どもたちにこれからも教えていく教育のためのどうやらそういう建物ができるらしいんです。

で、360°映せる大きな、何か日本では2つしかないというデジタチが入るらしです。そこでこれからも、「福島県の皆さん、安心して暮してください」っていうのをやっていくんじゃないかなと思うんです。とっても信じられないです。何でそんなことが行なわれなきゃならないんだろう。よく「福島県の人間は原発、受け入れたじゃないか」って言われるんです。原発、受け入れたんだから、危険を承知でしょう?と。今更、被害者面するなっていうのも、よく言われるんです。東京なんかでデモやてると、そういう野次も飛びます。

だけど、受け入れたわけじゃないですよね。受け入れたのは、絶対に安全だと言われていた原発ですよね。こんなに危険なものだと思っていたら、誰も受け入れなかったでしょう?だから上関の皆さんはこうやって三十幾年間、ずっと反対しておられるというのは本当に素晴しいことだと思います。

で、福島県は今から五〇何年前に誘致して、そこから始まっているんですけど、当時の人たちは過疎化が進む村で、ここは将来的には、仙台のような大都市になりますって、騙されたんです。安全です、と。これからの、未来のエネルギーです、って。本当に国に騙されたんです。それで受け入れたんです。一基受け入れたら、次々と原発立地のために降りてくるお金があって、そのお金によって、麻薬漬けのような形にされて、次々と受け入れさせられたんです。それで受け入れた本人も責任があるじゃないか、被害者面すんなっていうのはやっぱりおかしいと思うし、で、私たちは何にも教えてもらえませんでした。

ご存知のようにスピーディも何ヶ月も隠されてました。逃げる時に、逃げさせてもらえませんでした。すぐにもう100mSvでも安全なんだというお医者さんが福島県に入ってきて、逃げようとする人を止めましたし、逃げた人もその言葉を聞いて信じて帰ってきてます。だけどやっぱり、ご存知のように、出ましたよね。甲状腺癌、子どもたち四〇何人も。疑いありを含めて44人ですか。出てます。だけど因果関係はないって言ってます。

で、先日、東電交渉、いわき市で行なわれて私も参加してきました。その時に言ったのは、東電の方がおっしゃったのは、「因果関係は被害者が証明しなくちゃいけないんですか?」って質問したら、「その通りです」っておっしゃいました。今は、先生方は因果関係はないと言っているのだから、それは被害者の方で証明してもらわないと、払えないと、そういいうことをおっしゃるのです。

しかも、今、汚染水の問題で、何度もニュースで出ていますよね。建屋が建っていて、粘土層があって、その下に砂岩と言われる層があって、そこを汚染水が毎日、1000トンですか、流れていて、日々、400トンあまりの汚染水が外に流出しているという図を私たち何度も見てます。で、皆、疑問に思っているんです。砂岩の上にある粘土層の上にある建屋っていうなは、私たちが聞いた説明とはまったく違うんですよね。何度もボーリング調査を行って、強度な岩盤の上に建てられてるから、安全です、原発は本当に100%安全なんですって福島県民はずっと言われてきたんです。だけどん砂の上に建ってる、粘土の上に建ってる原発って、どこが強固な岩盤なんですか?全然、岩盤じゃないですよね。砂の上ですよ。

砂岩の上に建っている原発っていうのは、私たちが聞かされていた説明とまったく違うじゃないですって、東電の方におうかがいしたら、「あ、それは見解の相違です。その岩盤と言っているのは、その粘土層だ」っていうんですよね。子どもが聞いてもおかしいって思うでしょう?砂の上に建ってる粘土が岩盤だなんて言われたって。しかもその砂の中は、地下水がゴウゴウと流れているわけですよ。それなのに私たちはそういうことを言わて、騙されてきている。そして、今も色んなことが多分、騙されてるんだと思います。

何を言っても聞いてもらえないです。被害を認めてくれと、ただそれだけでも認めてくれないです。そして、いつの間にか分断というのが行なわれています。で、子ども被災者支援法、できました、昨年の6月。超党派の議員立法です。私たちはようやくこれで救済が始まるって思ってました。素晴らしい理念が書かれてました。避難した人も、留まる人も、これから避難をする人も、すべて漏れなく救済される素晴しい理念がそこには書かれていたので、本当にホっとしたんです。

これでようやく、よかった、国の腰が上がったんだと思いました。だけど先日、基本方針、発表されました。蓋開けてみたら、福島県の中の33市町村に限定です。その33市町村って、どうやって決めたのかもよく分らないです。数字の上で決めたのかも分らないし、その町の・・・・何でしょうね、何で決めたんでしょうね。私は未だに分らないです。他にも、年間1mSvを超える地域って全国にいっぱいあります。東京だってそうです。千葉だってそうです。ホットスポットいっぱいあります。年間1ミリ遥かに超える地域っていっぱいあるのに、そういう人たちは権利が認められないってことをはっきりと、国は言うんです。だから何が起っても、国は私たちを守ってくれない。そのことをずっとこの2年半、ヒシヒシと感じています。

本当にそうなんです。原発、建てられてしまったら、おしまいです。国は守りません。東電は補償しません。何かとなったら逃げます。そして私たちは、東電や国や、皆さん、原発に責任があったと思われる人を訴えました。福島原発告訴団として訴えてます。たくさんの人が賛同してくださいました。告訴人となって訴えました。で、受理もされました。だけどこの間、「不起訴」っていう決定が出ました。

何で不起訴かっていう理由を聞きに東京地検と福島地検の説明会に参加してきました。何か、そこでおっしゃるには、「予見不可能だった」っておっさるんですね。津波の想定も、予見不可能だったと。だけど、10mを超える津波っていうのは、十分、予見もされていたし、地元の人たちも、集会の度に言ってました。「こんな高さではすぐに乗り超えてくる」っていう話がいっぱい出てました。

だけど、予見不可能だったって言う。で、土木学会の、何かそういう紙に書いてあるんだそうですよ。何か、この何十メートルという津波の予想は信憑性が低い、というそういう一文があるそうなんです。その一文があるが爲に、当時の規定をもってきては予見が不可能だったという結論で、とても罪に問えないっていう結論を検察側は出しました。

だけど、その土木学会っていうのは東電の社員がほとんどです。自分たちに都合の悪いことはやっぱり、書かないですよね。そしてアリバイ作りのためにそういう一行を何気なく紛れ込ませておくなんてお手のものだと思うんです。で、これからも予測不可能の件でも、福島のこの知見を活かしてこれからも罪に問われないように、たくさんの色んな工作が行なわれていると思うんです。で、どんな想定があっても、「信憑性が低い」であるとか、そういうことがさり気なくそっと書かれているんじゃないかと思うんです。

そして、大丈夫だと言われている、「これは活断層じゃない」と言われていることも、「その活断層だと言っているこの先生の話は信憑性が低い」なんて、さり気なくどっかに書いてあるのかも知れない。いずれ裁判になった時のアリバイのために。だから、国のやることを信じちゃいけないし、国が最後に救ってくれるなんていうふうに本当、信じちゃいけないと思っています。そして毎日、そういうことをやりながら、思うんです。やっぱり、ここは日本の生き方を変える一つのチャンスにしなきゃいけなかったはずだと思うんです。

この、私たちのとんでもない被害っていうのは、これからどんな被害が出てくるか分らないです。子どもたち、これからどんな病気が発症してくるか、分らないです。この被害がね、日本が、日本がライフスタイルを変えて、方向転換をするきっかけにならなかったら、本当に私たち、死んでも死に切れないです。悔しくてたまらないです。そして、日本はそんなに上を上・・・・、右上り、右上りって、目指していかなくっていいんじゃないかと思う。そして経済なんかドンドン上がらなくってもいいんじゃないかと思う。

美しい海があって、安心して作物を作れる大地があったら、それで暮していけるんじゃないかと思うんです。そういう方向で、皆で目指していくべきだってべきだった。べきだったし、これからも、べきだと思います。それなのにオリンピックなんか招致しちゃってね。これからも、経済が上がっていくことが素晴しいんだなんていうふうに、何か上の人たちは進めています。で、そのオリンピックのために、国の整備をして、これからも都会では電気がドンドン必要になって、っていう方向をね、目指してしまうんだとしたら、これからの7年間っていうのは本当に「失われた7年間」になると思う。もったいなくてしょうがないです。

国がどんな方向を目指そうと、「国民はそんなことを望んでないんだ」っていう、私たちは安心して暮せる、豊かな自然を子どもたちに残すんだっていうことをね、力を合わせて、スクラム組んでやっていくしかないって、思うんです。そうしていただかないと、本当に、私たち、悔しいです。悲しいです。はい。だから、上関が絶対に建てられないで済むように私たちも本当に遠くからですけれど、応援しています。

何かあったらすぐ来ます。何でも言います。これからも頑張ってください。有難うございました。

川内村の原産会議プロジェクト


大沼淳一

「緑亭通信」より転載

原子力産業会議といえば、原子力ムラの本丸です。

原産会議が福島県川内村で行っている「きずなスクエア構想」の紹介動画を下記のサイトで見ることが出来ます。
http://www.jaif.or.jp/ja/jaiftv/archive53.html
(8分間ですから、簡単にのぞくことが出来ます。)

内容は見ればわかりますが長崎大学医学部の若い女性保健師が村に常駐し、村人の相談にのっているという紹介が入り、この娘さんがナレーターで動画は進みます。長崎大学は、この村に「長崎大学復興推進拠点」を設置し、彼女はその駐在員ということのようです。村内7か所には食品放射能測定器が備えられて、持ち込まれた農産物の測定を行っています。

30分測定で1核種あたり6Bq/kgが検出限界のようでした。村の祭りや各種イベントのサポートもしているようです。これが、まさに原子力ムラ側の「福島で心豊かに暮らす(?)」モデルなのでしょう。

彼女は、「放射能は恐れすぎてもいけないし、無関心でもいけない」などと教訓をたれています。

こういうやりかたは、ベラルーシで進められたエートス運動に似ています。国際原子力ロビーを構成するIAEAやICRP などが主導し、汚染地域で放射能におびえずに、「正しく(?)」放射能を測定し、被曝線量を測定し、自己管理しながら明るく生きるやり方を住民に指導したのです。

川内村で進められているのは、まさにそのコピーかと思われます。むしろ、IAEAもICRPも、福島に入ってきていますから、コピーではなく、エートスプロジェクトがすでに始まっていると考えた方が良いのかもしれません。

原発事故で放射能汚染した地域でまず大切なことは、避難の権利が認められ、避難先での新しい人生設計を十分にサポートされることです。その上で、どうしても故郷を離れられない人のために、汚染と被曝線量を常にチェックして、極力被曝を避けながら生活する方法が示唆されるべきでしょう。

ところが福島県では、やみくもに帰還政策が強行されています。避難先で、賠償や行政からのサポートが打ち切られて、帰還せざるを得ない状態に追い込まれるような事態も進行しています。安心して避難できない、放射能を恐れる発言さえ封じられ、マスクをしただけで白い目で見られるような状況が続いています。

それにしても、こんな若い娘さんを現地駐在させて進められるプロジェクトを、長崎大学医学部と原産会議がコラボしているという構図は、実に怪しからん、実に恐ろしいことです。

南相馬のセンター予定地


竹内雅文

福島県の環境創造センターは、三春に建設されるものが基幹施設であるということにようですが、さらに南相馬市ほか数カ所に関連施設が建設されることになっています。

うち、南相馬の施設の建設地は基幹施設よりも一足先、2012年の9月に発表されています。原町区の萱浜(かいばま)にある市営のニュースポーツ広場と言わ れている場所です。遠目には木立の手前に芝生が拡がっているように見えますが、近寄ってみると、ここはパークゴルフ場です。

浜通りはパーク ゴルフが人気があるそうで、あちこちの町村にパークゴルフ場があるようです。ただ、市としてこの土地を保有しているのは、工場や企業を誘致するためなのだ とも言われてきました。ここがパークゴルフ場になったのは、震災より後で、鹿島区の牛島にあった施設が津波で壊れてしまったために、代替施設としてここに 仮設されたということのようです。

2012年1月27日に市はここの一角に「放射線対策総合センター」を開いています。市の広報によると、ここの敷地は28アール。建物は床面積513平方メートルの鉄筋平屋であると言いますが、大きなプレハブのような外観です。

市のWEBサイトには「被災した地元企業や福島大、東北大、北里大の研究チームなどが入居します。企業は食品や工業製品の放射性物質の測定、効率的な除染方 法の開発、各大学は放射能が環境や家畜に与える影響などの研究を行います。」と書かれていて、市の「対策総合センター」という名称の施設であるのに、市そ のものがここで何をするのかははっきり書かれていません。

センター設立の発表された2011年の10月には、ここで、被害補償の相談を受け付ける、雇用確保の拠点とする、人材育成の場とする、といったお題目が並んでいたように思うのですが、どこかへ消えてしまったのでしょうか。

もう一つ、この敷地には、この市のセンターに隣接して「原子力災害対策センター(オフサイトセンター)」を建てるということも発表され、2013年7月25 日には基本・実施設計業者の入札も行われました。「建設新聞」の記事(WEB版)によれば、エスデー設計研究所が落札したということです。

オフサイトセンターは原子力災害対策特措法によって、事業所ごとに設置するということが義務付けられています。これは原子力発電所で事故が起きた時の復旧拠点になるはずの施設ですが、福島原発事故の時に、大熊町のオフサイトセンターは何の役にも立たなかったようですが、その後、どうなったのでしょうか。

現在の破壊された福島第一でさらに事故が起きた場合、オフサイトセンターがどう機能するのか、分りにくい話ではありますが、とにかく、現在の状態は違法の状 態のようです。で、福島県が改めて整備するということなのですが、費用は国が負担することになっています。またこのオフサイトセンターは福一専用で、福二 用には別のセンターを楢葉南工業団地
に作るのだということです。

東日本大震災の時、萱浜では、ヨッシーランドという老人保健施設が根こそぎ流され、入所されていた方々が悲惨なことになったのですが、そこから数百メートル中に入っただけの平地にオフサイトセンターが作られるというの は、理解し難いことです。国も県も、よほど緊張感がないのでしょうか。

さて、その同じ敷地に、環境創造センターもできるとなれば、ここは文字通りの原子力村ですね、規模は小さいですが。

「基本構想」によるとこの施設はセンターの「B施設」と位置付けられ、延床面積:3,000m2程度、鉄筋コンクリート2階建1棟とされています。B施設の機 能は 1 原子力関連施設周辺のモニタリング 2 原子力関連施設の安全監視 と記載されているのですが、何のことでしょうか?

文字通りに考えれば、福島第一の周辺をモニタリングし、監視するということになります。ならば浪江町にでも作れば良いので、25kmの距離があるこんな場所に作るのか、説明が欲しいところです。浪江の住民には家に帰れるかの幻想を押し付けておきながら、結局、自分たちは、そんなところで働きたくない、という考えでないのだとすれば、きちんと説明しなさいよ。

特定秘密の保護に関する法律案に対し慎重な対応を求める意見書 : 福島県議会


今秋の臨時国会に政府から提出が予定されている「特定秘密の保護に関する法律案」では、「特定秘密」について、「防衛」「外交」「外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止」「テロ活動防止」の4分野の中で、国の存立にとって重要な情報を対象としているが、その範囲が明確でなく広範にすぎるとの指摘がある。
事実、日本弁護士連合会では、憲法に謳われている基本的人権を侵害する可能性があるとして、同法案の制定に対して反対の立場を明確にしており、また、当県が直面している原子力発電所事故に関しても、原発の安全性に関わる問題や住民の安全に関する情報が、核施設に対するテ口活動防止の観点から「特定秘密」に指定される可能性がある。
記憶に新しいが、放射性物質の拡散予測システムSPEEDIの情報が適切に公開されなかったため、一部の浪江町民がより放射線量の高い地域に避難したことが事後に明らかになるケースがあった。
このような国民の生命と財産を守る為に有益な情報が、公共の安全と秩序維持の目的のために「特定秘密」の対象に指定される可能性は極めて高い。
今、重要なのは徹底した情報公開を推進することであり、刑罰による秘密保護と情報統制ではない。
「特定秘密」の対象が広がることによって、主権者たる国民の知る権利を担保する内部告発や取材活動を委縮させる可能性を内包している本法案は、情報掩蔽を助長し、ファシズムにつながるおそれがある。
もし制定されれば、民主主義を根底から覆す瑕疵ある議決となることは明白である。
よって、国においては、特定秘密保護法案に対し、慎重な対応をするよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する
平成25年10月9日
衆議院議長
参議院議長        あて
内閣総理大臣

福島県議会議長  斎藤健治

«資料» 福島第一発電所周辺地域の除染に、IAEAはチームを再度派遣


IAEAプレスリリース

2013年10月4日

国際原子力機関(IAEA)は今月下旬、福島第一原子力発電所の事故によって被害を受けた諸地域の、除染活動見直しのための国際専門家チームを日本に派遣する。

「福島第一原子力発電所周辺の汚染された広範な地域の除染に関するIAEA第二次国際派遣団」は2013年10月14日から21日までの日程で派遣される。16人のチームは、国際的な専門家とIAEAのスタッフからなる。

この派遣団は2011年10月に実施された「福島第一原子力発電所周辺の汚染された広範な地域の除染に関するIAEA国際派遣団」の後を継ぐものである。

日本で進行中の除染作業の進展を査定すること、除染という課題に向けて助言することが主目的の派遣団であるが、環境大臣を含む、関連部門の政府要人との会談も予定されている。10月16日から18日までは、福島県内の除染現場を訪問することになっている。

派遣日程の最終日には、派遣チームの所見と助言との概観的な報告書が日本政府に手渡され、また一般の人々にも公開されることになっている。