除染目標の曖昧化について~「空間線量率から個人被ばく量へ」の危うさ


満田夏花

環境省は「空間線量率」での目標設定をやめ、「個人被ばく量」を使っていくとしています。しかし、これはたとえていうならば、大気汚染物質(硫黄酸化物とか窒素酸化物とか、浮遊粒子状物質とか…)の環境基準を、撤廃して、個人の大気汚染物質の吸入量で図るようなものであり、行政側の責任を放棄することにつながります。

除染に限界があるのであれば、率直にそれを認めて、避難や保養の支援を政策の中心に位置づけ、総合的な被ばく低減政策をとるべきではないでしょうか。

6月19日、除染目標の曖昧化や、健診等について環境省と交渉を持ちました。たくさんの福島からのみなさんや避難しているみなさんにもご参加いただきました。本当にありがとうございました。

配布資料を下記に掲載しました。
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/619-ff67.html
青木一政さんの個人線量計の問題点や、吉田由布子さんのJCO事故時周辺住民および広島・長崎の被爆者援護法に基づく健診について、非常にわかりやすく資料価値の高いスライドをご提供いただきました。上記のURLからダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

また、こちらから提出した質問および先方の回答のメモを添付します。

動画はこちらをご覧ください。
20140619 UPLAN【前半・環境省との政府交渉】除染目標/健康調査のあり方に関
する政府交渉&集会 http://www.youtube.com/watch?v=viq9frHY3VQ …

下記のブログにも報告を掲載しました
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-7cd2.html

環境省は、放射性物質汚染対策担当参事官室参事官補佐の立田さん、除染障害広報室 室長補佐の木野さんが対応されました。

環境省は、追加被ばく線量年1ミリシーベルトという除染の長期目標を緩和するものではないことを強調。
0.23μSv/時については、
・もともと、年1ミリシーベルトに対して、野外8時間、屋内16時間という仮定から割り出した空間線量率の”推計値”に過ぎない。目標ではなかった。
・生活スタイルは個人ごとに大きく異なる。
・個人線量計を用いた新たな知見が集積されてきた。今後は個人の被ばく量という観点から、個人に着目して、運用していきたいとしました。

これに対して、市民側から下記のように反論。
・空間線量率0.23μSv/時が目標でないとするならば、それでは目標は何か?
・多くの自治体では環境省の指導により、0.23μSv/時を目標にした計画をたてている。
・汚染状況重点調査地域の指定基準が0.23μSv/時であり、それを下回らなければ解除されないか?⇒Yesの回答。⇒ならば、やはり0.23が目標ではないか。
・個人線量計による個人被ばく管理は、「個人」に被ばくの責任を負わせるものであり、規制の責任を放棄するもの。
・個人の被ばく量をみるのであれば、「最大値」をみなければならないのに、それはしていない。そもそも、全員に対して線量計を配布して、それを把握するということは、行政施策として、不可能ではないか。
・伊達市のデータは、個人の行動にはばらつきがあるはずなのに、それを明示せず、地域ごとのデータの平均値でまとめてしまっている。
・ガラスバッチは全方向からの照射を考慮に入れれば補正が必要であるのに、それがなされていない。
・一般公衆に対して、個人線量管理で安全とする管理方法は、電離則と齟齬がある。
・0.23μSv/時が達成できないのであれば、避難支援や保養といった、総合的な被ばく低減政策を実施すべきではないか。

これらに対する明確な答えはありませんでした。
最後に、郡山から参加された森園さんが、「市民を締め出して会議をするのではなくて、きちんと公開すべき」と要請しました。

そもそも今回の交渉は、除染目標であった0.23μSv/時を0.4~0.6μSv/時に引き上げるという報道がきっかけになったのですが、環境省は0.23μSv/時は目標ではなかったと言いはり続けました。一方で、代わりの目標値は示していません。

また、より「真実に近い」として「個人被ばく量」を使っていくとしていますが、これはたとえていうならば、大気汚染や水質汚濁の環境基準を撤廃して、個人の汚染物質の吸入量を基準とするようなものです。

環境行政としては、最もやってはならないことでしょう。

下記は6月15日に開催された「除染に関する有識者との意見交換会」の資料です。(しかし、この「有識者」たち、どうなんでしょうね。)

資料3のファクトブック、資料4-2の伊達市の資料などにご注目ください。
http://josen.env.go.jp/material/session_140615.html
「資料3」のファクトブックのp.40ページが焦点になると思います。
横軸が空間線量率であり、縦軸は、ガラスバッチのデータから割り出した年間の個人の追加被ばく量です。
この図だけを見せられると、0.4~0.5μSv/時ででも年間1ミリシーベルトが達成されてしまうように見えてしまいます。しかし、青木さんが指摘していた通り、以下の点で問題です。

・この一つ一つの点は個人のデータではなく、伊達市内の各地域の平均値です。
(下記の8ページ目に相当するものと思われます)
http://josen.env.go.jp/material/pdf/session_140615/session_140615_04_2.pdf
個人のデータはかなりの広がりをもっているはずですが、それは示されていません。
・ガラスバッチからのデータの補正はなされていません。

なお、下記のように放医研の専門家も、「個人線量計は場の線量の管理には使えない」と明言しています。まあ、これが良識的な発言なんだろうと思います。
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2014年4月19日開催された内閣府原子力被災者生活支援チームによる田村市と川内村、飯館村の3地域の個人被曝線量に関する最終報告書に関する記者会見にて。(26分23秒あたりから)。

記者(アワプラの白石さん):年間1ミリシーベルトという目標があったときに、現在は毎時0.23マイクロシーベルトとしている。たとえば、この数値を変更する、(個人線量計による被ばく量を採用すれば、その数値が)0.33マイクロシーベルトに引き上げられることになるのか。

放医研の専門家:考え方は一貫性がないとだめだと思う。これは放射線の管理という私の立場からの見解だが、除染など、場所の管理をするという場合には、たとえば、この場所が放射線が高いので入らないようにしようね、とか、そういう場所の管理をするときには、空間線量をベースにしてやらないと。あるときは人の線量、あるときは、とやっていくと管理の境界ができなくなってくる。
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(参考記事)
除染目安 1カ月以内に国方針 朝日新聞2014年6月16日05時00分
http://digital.asahi.com/articles/CMTW1406160700004.html?_requesturl=articles%2FCMTW14

個人の被曝線量低減重視…4市など方針(読売新聞)2014年06月16日
http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20140615-OYTNT50145.html

「福島県環境創造センター」に関する請願


「福島県環境創造センター」に関する請願

2014年6月17日
福島県議会議長_平出孝朗様
請願者:フクシマ・アクション・プロジェクト
______共同代表
______小渕真理
______武藤類子

紹介議員
___佐藤雅裕
___椎根健雄

「福島環境創造センター」交流棟の企画内容を原発事故と被災の教訓を踏まえたものにすることを求めることについて

(請願の趣旨)

県は「放射性物質により汚染された環境を早急に回復し、県民が将来にわたり安心して暮らせる環境を創造する」ことと「国内外の研究機関と緊密な連携の下、世界に冠たる国際的研究拠点を目指す」ことを基本理念として「福島県環境創造センター」の建設を進めている。同センターの運営は、日本原子力研究開発機構(JAEA)や国際原子力機関(IAEA)と連携して行われる予定である。

三春町に建設されるA施設「交流棟」は、「子どもたち・県民とともにふくしまの未来を創造する『対話と共創の場』」と位置づけられ、子どもたちに「放射能をはじめ正しい福島の情報」を伝える場とされている。主に小中学生を対象とする放射線教育の場として活用される予定で、県内の小学5~6年生が全員来館するようにするとの構想が報じられている。交流棟は現在基本設計中であり、2014年度前半に発注される予定である。

このセンターは、開所すれば、原発事故後に作られた公衆向けの初めての見学・教育施設となる。子どもたちが公教育の一環として訪問することになるとすれば、その波及効果は大きい。同センターに関して県は、以下の諸点を踏まえるべきである。

第一に、環境創造センター交流棟の展示・教育内容の策定にあたっては、政府や産業界から独立した学識経験者や一般市民を交えた検討会を早急に形成し、その策定過程を広く県民に公開すること。被災者の多様な声を踏まえつつ公平な観点から立案・策定される必要がある。

第二に、県は同センターでの展示・教育内容に関して、文科省の枠組みにとらわれず、県内全基廃炉と脱原発を掲げる原発事故被災県としての独自の視点を掲げること。原発の「安全神話」の反省に立ち、原発や放射能の危険性も正確に伝えるものとする。東京電力福島第一原発の事故による被災と被害の実態を踏まえ、原発事故からの教訓を生かすものとしなければならない。必要に応じて新たな知見の展開も取り入れること。

第三に、同センターの内容策定過程には、国際的視点を取り入れること。海外からの見学に対応できるよう展示内容は英語など多言語でなければならないのはもちろんのこと、策定プロセスに国際的な専門家の助言を得ていく必要がある。

以上。

stop再稼働! テント1000日! 6.8集会


とき  6月8日(日) 14:00~16:30
ところ  明治大学リバティホール
共催  経産省前テントひろば/テント応援団/現代史研究会

資料代  1,000円

司 会  木内 みどり

~発言者~
○淵上太郎(経産省前テントひろば)
○中嶌哲演(大飯原発運転差止訴訟原告団長・テント応援団呼びかけ人)
○河合弘之(脱原発テントといのちを守る裁判・弁護団団長)
○ミサオ・レッドウルフ(首都圏反原発連合、テント応援団呼びかけ人)
○武藤類子(原発いらない福島の女たち)

緊急集会:川内原発再稼働を止めよう!


満田夏花

6月5日、火山リスクと避難計画に焦点を当てた集会を開催します。
鹿児島のいちき串木野市や薩摩川内市で繰り広げられる運動のポイントについて、現地とも結び、最新情報をお伝えします。
今後、川内原発の再稼働を止めるために欠かせない情報満載です!

※昼間は署名提出もあります。こちらもぜひ!

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■緊急集会
川内原発の再稼働を許さない緊急集会
http://goo.gl/uufbpm
6月5日(木) 18:30~@文京区民センター
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再稼働の優先審査が行われている川内原発は、火山学者が警告を発する中で、原子力規制委員会が、巨大噴火の危険が小さいとはいえず、噴火予知ができない可能性を認めるに至りました。川内原発は立地不適とすべきです。しかし、規制委は火山学者による検討を再稼働後に行うとしています。これは自らが定めたガイドにも反する行為です。
隣接するいちき串木野市では、いのちを守る避難計画がない中での再稼働に反対して、全市での署名活動が行われています。原発の避難問題は課題山積です。いのちを守る避難計画などとてもつくれません。
緊急集会では、火山審査と避難問題の現状を報告し、地元のみなさんとインターネットと繋いで最新状況について報告を受け、再稼働を止めるためにいまできることについて考える場にしたいと思います。ご参加ください!

〇日時:6月5日(木)18:30~20:30
〇場所:文京区民センター3階会議室(地下鉄春日駅・後楽園駅)

○内容
・原子力規制人事案とんだもない!
・川内原発の火山審査の問題点について/阪上 武さん
・どうなっているの?原発事故の避難計画/満田夏花
・串木野・川内の現場の状況/堀田千栄子さん/高木章次さん
<電話で繋ぎます:以下予定です>
石神斉也さん(避難計画を考える緊急署名の会会長)
江藤卓郎さん(避難計画を考える緊急署名の会事務局長)
鳥原良子さん(川内原発建設反対連絡協議会代表)〇参加費 500円

〇主催:原子力規制を監視する市民の会/福島老朽原発を考える会/FoE Japan
〇問合せ:090-8116-7155 阪上まで

■署名提出・アピール行動
川内原発の再稼働審査
火山リスク無視するな!緊急署名提出・アピール行動

〇6月5日(木)12:00~13:30
〇原子力規制委員会前(地下鉄六本木一丁目駅)
〇主催:原子力規制を監視する市民の会/福島老朽原発を考える会/FoE Japan
〇問合せ:090-8116-7155 阪上まで

6月の「沈黙のアピール」


佐々木慶子

みなさま

恒例の「沈黙のアピール」その97を6月6日(金)に行います。

前回4.17の際、その冒頭でFoE Japanの手引きでベラルーシとドイツからの市民活動家の表敬訪問を受け、ベラルーシのメンバーからチェルノブイリ以来の被害状況、ドイツのロットヴァイル市長からのメッセージとロットヴァイル市の青年たちが世界から集めた「平和の折鶴」の束が送られました。その折鶴とメッセージは県庁西庁舎の玄関ホールに現在、張り出されています。
この日の「沈黙のアピール」には3件(沈黙のアピール、浅田正文さん 田口茂さん)の要請書に従って約2時間半にわたって真摯に行われました。その全容はIWJが流してくださいました。その際に要望した回答を5月27日に受けました。添付したのでご覧ください。

6月6日の沈黙のアピールは以下の要領で行います。回答書を受けて、さらなる具体化に向けて交渉する予定です。

○項  目: 「沈黙のアピール」その97
○日  時: 2014年6月6日(金) 14:30~17:00頃
○集合場所: 福島県庁西庁舎 2F 県民広場
○交渉場所: 自治会館 4F 401和室
○日  程: 14:30~  打合せ(県民広場)
14:55   交渉場所へ移動 (自治会館 4F 401和室)
15:00~   交渉開始
○ 内 容: ①「沈黙のアピール」その97 としての要請書
②その他寄せられた申し入れ書
③継続内容
○県側出席予定者:秘書課長、原子力安全対策課長、エネルギー課長、
、避難者支援課長、地域医療課長
○ その他: 当日、申し入れ書ある方はご持参ください。もちろん御身一つだけの参加だけで大歓迎です!お待ちしています。

<以下に参考のために前回4月の「沈黙のアピール」の要請書を添付します。>

2014年4月17日
福島県知事 佐藤雄平様
福島県秘書課 課長  成田良洋様
福島県エネルギー課 課長  佐々木秀三様
福島県原子力安全対策課 課長  渡辺仁様
福島県県民健康調査課 課長  小林弘幸様
福島県避難者支援課 課長  野地 誠様
福島県産業廃棄物課 課長  山田耕一郎様
福島県地域医療課 課長  伊藤直樹様

― 沈黙のアピール  その96 ―
未曾有の原発事故から3年が経ってもなお、深刻化の一途をたどっている事故現場と、福島県の放射能被曝状況の終息に一層全力を挙げると共に、これらの事実をないがしろにするかのような「エネルギー基本計画」に対して、県として国に対して強い異議を正式に文書で発信することを求める要請書―

沈黙のアピール 呼びかけ人代表 佐々木慶子(080-5563‐4516)

3.11福島原発事故から3年1カ月が経ちました。県内各地には桜が咲き誇り、森羅万象全てが命を輝かせる時、あふれるばかりの自然の恵みを共に喜び、心から味わい、生活の糧に出来ない悲しい春がまためぐってきました。事故現場では爆発した原子炉の全容はいまだに分からず、汚染水問題を筆頭に緊急事態が連日のよ
うに発生し、毎時1千万ベクレルと言われる放射能が空に、海に、土壌に拡散され続けています。県民は放射能被曝の下で放射能汚染におびえながらの生活を余儀なくされています。

汚染水対策は後手後手に回りお手上げの状態を呈しています。予算をケチっての粗製乱造のタンクからの高濃度の汚染水漏洩に加えて、止まらぬ人為ミスが昨年10月頃から続き、最近もバルブの操作ミス(2月)や電源のスイッチ操作ミス、タンクの破損事故など人為的ミスとしか考えられないような事故が相次いでいます。これらは東京電力の根本的営利至上主義的運営方針に起因していると言えるでしょう。高い線量を浴びながら最も過酷な現場で働いている原発労働者こそ優遇されるべきです。危険手当などの賃金搾取や立ったまま食事を取らねばならないような粗悪な労働環境こそ改善され、労働意欲が喚起されるような労働条件の向上が必要です。原子炉冷却は水冷方式だけなのでしょうか。「空冷方式」もあるのではないでしょうか。ここにこそ、世界からの叡智を集中させるべきではないでしょうか。

地下水も含めると毎日、千トンもの汚染水が発生していると言われています。その処理の一環として「地下水バイパス」が考えられ実行されようとしています。これは原子炉に入る前の地下水を汲み上げて海洋放出をするというものです。しかし本当に汚染されない水を放出すという確証がなく、原発敷地内からの海洋放水は風評被害にもなりかねず死活問題として県漁業共同組合連合会(県漁連)は特に強く反対していました。このほど県漁連からの「苦渋の選択」として了解を得られたとしてこの5月にも海に放水されるということです。ところが試行段階で汚染濃度が高いことが判明したところ、水増しして薄い濃度にして放出するとい無責任極まりない方策を言い出しています。汚染水の海洋放出は海洋汚染拡大と海産物汚染被害となって生体濃縮につながります。海洋汚染は県内・国内だけにとどまらず、全世界への被害拡大です。

1F4号機の廃炉作業は昨年11月から一触即発の危険な作業が行われており、つい先日、クレーンに故障が発生し、ひやりとさせられました。このように私たちは随時、「第2のフクシマ」が起き得る環境にあります。福島と限らず、3.11以降、日本は地殻活動が顕著になり全国で地震が頻発しています。いつどこの原発が「第2のフクシマ」になりかねません。それに備えての防災避難訓練は万全なのでしょうか。中でも放射能被害への「ヨウ素剤配布」県民対策は県として大失策のそしりを免れません。県はヨウ素剤は確保してあったにもかかわらず服用については指示を出さず自治体任せたままでした。事故直後にいくつかの自治体や個人からの配布要求に応えず、唯一、三春町の独自決定のみでした。しかし、県立医大の教授・医師たちやその関係者には配布され服用を促されていたというものです。このことはFRIDAY(2014,3.7号)に暴露されました。県民をないがしろにし、自己保全のみを図った許しがたい行為です。「県民の安全安心が最優先」と言っていた県知事のことばの虚しさを語る何物でもありません。

行き場を失っている放射性廃棄物も除染作業と正比例して増え続け、一般家庭の敷地内にまで捨て置かれています。キロ当たり8,000ベクレルを超える指定廃棄物の処分に行き詰まり、国・環境省は市町村単位に仮設焼却炉建設をもくろみ、地元住民には秘密裏に事を進めようとしています。排ガスには放射能物質が含まれ、内部被曝の恐れのあるものです。これは生活圏に建てられる「ミニ原発」建設と同じようなものであり、放射能被害をさらに拡散させるものです。鮫川村や塙町を突破口にしようとしましたが塙町は住民の町長リコールを辞さない程の住民たちの抵抗にあい断念しています。鮫川村も住民からの強い反対運動を受け、県も工事中断を行い3カ月程止まりましたが強行されてしまいました。ところが9日目で爆発を起こし、現在停止中です。このような焼却炉建設はこれから都路、飯舘、伊達市、福島市、二本松市、郡山市など20カ所程建設予定さています。さ
らには全国展開も目論まれています。県としてこの問題をもっと真摯に捉え県民への被害を防止すべきです。

第15回の県民健康調査結果によれば75人もの子どもに甲状腺がんが見られたと報ぜられています。平常で百万人に一人に対して25万人に75人という数は異常です。「放射能日よるものとは言い切れない。」と言い切れるのでしょうか。震災関連死者数も1600人を超え、震災関係自殺者数も原発事故後3年間は10人、13人そして昨年は23人と急増しています。ここには県外避難者数は入っておらず、それを含めるともっと大きな数になるはずです。未来を担う子どもたちの命を救う対策が早急に求められます。このように放射能被曝は大人にも子どもにも夢や希望の持てない現実を突き付けるものです。

この4月1日、20キロ圏内では初めての「都路の避難指示解除」を行いました。しかし、除染はしたものの放射線による健康被害は払拭されず、既存希望者は4分の1程度とも言われています。早期帰還者には特別補償金を出し、避難指示解除地区住民の手当ては打ち切るという非情なものです。これは無理な帰還促進策であり、安全偽装とも言えないでしょうか。

昨年12月6日、安倍政権は希代の悪法とも称せられた「特定秘密保護法」の強行採決に引き続き、この4月11日、原発を「ベースロード電源」と位置付けた「エネルギー基本計画」を閣議決定しました。これは民意を無視したものであり、なにより、世界最大の過酷な原発事故から何も学んでおらず、最大被害者である福島県民を冒涜するものです。福島県として「福島原発を全基廃炉にし、再生可能エネルギー県として再構築する。」という決定に真っ向から逆らうものです。このような国の原発推進対して、県はさらに明確な県民の立場に立ったメッ
セージを県として正式に宣言すべきです。県民被災者が真に希望ある生活再建ができるように主体性をさらに発揮すべきです。また、東京電力にはもっと危機意識を持たせ、世界からの叡智を求めて目下の非常事態から脱するための最善の方策の確立を求めるべきです。経産省と東電が小中学生を対象にした「廃炉副読本」を作成する計画など本末転倒です。

今まさに「原発ゼロ」か「推進ごり押し」かの瀬戸際・分岐点に立っていると言えます。最も被害を受けている福島県は最も強く、この過酷事故を繰り返さないための方策や原状復帰に近づけるための被害賠償を求める権利があるはずです。福島県からの声こそ最も重要視されるべきではないでしょうか。県知事はもっとしっかり県民の思いに沿ったメッセージを出し、存在感を示すべきです。以上述べた通り、福島県は“非常緊急事態”なのです。いつ「第2のフクシマ」が起きてもおかしくないのです。この緊迫感が東電にはもちろん、福島県に
もそれほど感じられません。

福島県は被曝者・県民のいのちと財産そして安心・安全なくらしをもたらすようにさらなる英断を下すべきです。もっと緊迫感を持って全力を挙げて、目下の“非常緊急事態”から脱するために、世界に発信し、世界からの叡智を求めるべきです。
以上のことを踏まえ、これまでの項目に引き続き以下のことを強く要請いたします。

― 記 ―
1 国の「エネルギー基本計画」に対して県として明確な異議を正式に文書で発信すること。
2 原発事故現場の事故終息に向けての緊急対策を世界から収集し、まずは汚染性対策へのより効果的な方法をとること。
3 原発作業員の補充付則や質的低下を防ぐために、労働環境や条件の改善に早急に取り組むこと。
4 「第2のフクシマ」に備えての避難・防災・放射能対策をたてること。ヨウ素剤は各自治体に事前配布しておくこと。
5 県民の健康調査のデーターを県民のために活かし、県民の健康被害払拭に努めること。「健康手帳」(仮称)の配布や簡便で正確な食料品放射能測定機を各戸に配布すること。
6 ゴミ焼却炉の問題点を掌握し、建設計画を止めること。
7 国の復興手当て予算を県内被災者の生活再建に直結するように要求すること。
8 「再生可能エネルギー」を安全に具体的に促進すること。

以上

原子力規制委人事にノー緊急署名


満田夏花

原子力規制委の人事案が政府から示され、国会で審議されようとしています。なかでも問題なのは、田中知氏の人事案。これを就任を認めてしまえば、原子力推進派はやりたい放題。

今だって問題だらけの形だけ審査をやっている原子力規制委員会ですが、「原子力村の、原子力村による、原子力村のための」原子力規制と化してしまいます。

何よりも、政府は自らがつくった規制委の人事のルール(原子力事業者/関連団体出身ではないこと、原子力事業者等からお金をもらっていないこと)を守るべきではないでしょうか?

ということで、以下のような緊急署名を始めました。「こんな人事案は認められない!」「3・11を忘れるな!」という声を国会に届けましょう!拡散お願いします。
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【緊急署名】 原子力規制委 原子力ムラ人事案にノー!
国会議員のみなさま
原子力規制委員会の人事案に反対をしてください!
署名フォーム1(PCのみ):http://goo.gl/KvgRwo
署名フォーム2(携帯&PC)https://pro.form-mailer.jp/fms/0f88850f59845
——————————————————–
締切:6月5日(木)朝9時
★この署名は、6月5日(木)午後に、主要な国会議員の事務所に提出予定です。ぜひ、提出行動にもご参加ください。
提出行動集合 14:30に、参議院議員会館ロビー
★提出行動のあと、15:30から衆議院第二議員会館前で抗議行動を行います。こちらもぜひ!
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政府が国会に提示した原子力規制委員会の人事案に反対してください。とりわけ、田中知氏は「原子力ムラ」の中心人物であるばかりか二重の意味で、原子力規制委員会の委員として欠格です。

1.2011年から2012年にかけて、「原子力産業協会」の役員を務めていた。
2.日立GEニュークリア・エナジーや東京電力の関連団体から献金や報酬を受けていた。

2012年7月3日に内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室が出した文書の「欠格要件」に関する記載には、「就任前直近3年間に、原子力事業者及びその団体の役員、従業者等であった者」とあり、政府の関連文書に列記された団体には「原子力産業協会」が明記されています。

また、同文章には、「就任前直近3年間に、同一の原子力事業者等から、個人として、一定額以上の報酬等を受領していた者」としています。

今回の人事が強行されれば、「原子力ムラ」の公然たる復活であり、福島原発事故がなかったかのような暴挙にほかなりません。政府は自らが定めたルールを守るべきです。国会議員には、一人ひとりの良識を発揮して、このとんでもない人事案に対して反対することを求めます。

呼びかけ団体:
原子力規制を監視する市民の会
脱原発福島ネットワーク
原発いらない福島の女たち
ハイロアクション福島
福島原発30キロ圏ひとの会
反原発・かごしまネット
FoE Japan
福島老朽原発を考える会
核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団
核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会
グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会
柏崎刈羽原発反対地元三団体
原発からいのちとふるさとを守る県民の会
フクシマアクションプロジェクト
ふくしまWAWAWA-環・話・和ーの会

※問い合わせ先
原子力規制を監視する市民の会
TEL/03-5225-7213 FAX/03-5225-7214
〒162-0822 東京都新宿区下宮比町3-12明成ビル302号

——————————————————–
★下記の通り、原子力規制委の人事案に反対する抗議行動を行います。ご参加ください。

【明日!】・日時6月3日(火)18時30分~20時、
・場所:首相官邸前(国会議事堂前駅)、
・呼びかけ:原子力規制を監視する市民の会 http://goo.gl/SzHRiL

・日時:6月5日(木)15:30~16:30
・場所:衆議院第二議員会館前
・呼びかけ:原子力規制を監視する市民の会
——————————————————–

【関連情報】
[談話]田中知氏の原子力規制委員会委員への任命案について(原発ゼロの会)
http://genpatsuzero.sblo.jp/article/98410602.html

[社説]規制委人事案 撤回も視野に再検討を(5月31日、北海道新聞)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/542587.html

規制委員候補に電力側から報酬 田中教授、50万円超(5月27日、共同)
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014052701002272.html

[書き起こし]規制委の「中立」基準 適用せず
(5月30日、東京新聞「こちら特報部」)
http://magicmemo.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/580-2044.html