フクシマ・アクション・プロジェクト第3回総会報告

2014/12/06

出席者は60人弱だったが東京、宮城、愛知など県内外からの参集を得て行われた。昨年の活動方針に沿って「環境創造センター」建設に対しての継続的取り組みや2度継続審議になった対県議会請願の採択へ向けてあきらめずに取り組んで採択を取り付けたことなどが報告された。質疑応答もなされ活発な論議を経て、提案案件は全て承認された。

1<2014年度の活動経過について>

(1)組織確立についてー目標は会員数500人又は600口加入であった。結果として会員数は約250人、687口加入であった。加入口数は大きく目標を超えることが出来ほぼ目標を達成することができた。会員目標数には及ばなかったのは残念であった。加入まではいかなかったが前年度会員やイベント参加者の方たちを含めると300人を超えている。手続きし損なっている方や関心のある方たちをいかに加入に結びつけるかが問われている。会員の内訳は県内会員数より県外会員数が多い状況は昨年と同じであった。このことから運動が全国的展開をしたことは評価できるが、県内の掘り起こしがさらに必要と言える。

(2)事務局会についてー通算で19回、昨年度は福島市で7回実施した。活動目標に沿って細案を練り、その決定に基づいて実践した。事務局員は交通費補助がない中で東京、茨城、郡山、三春、白河などからその都度、駆けつけてくれた。活動項目は①「福島県環境創造センター」建設への対応②初めての学習会開催③情宣活動などがあげられる。

(3)「福島県環境創造センター」(以下、環境創造センター)建設への対応についてー2014年度の重点活動としての位置づけを受けて、重点的に行った。この施設は3.11原発事故後、県として初めての原子力に関する県としての取り組み・情報・教育の公的施設であり200億円もかけて三春町と南相馬市の2ヵ所に建設され20164月開所予定である。県は三春町の施設の交流棟に県内全ての小学5年生を見学させるとしており、何を伝えようとするかが懸念される。私たちはその問題点として①原発事故の過酷な実態をあいまいにしないか。②目に見えない放射線をどう正しく捉えさせるか。③外部・内部被曝からの放射線被害から子どもたちをどう守るか。④3.11原発事故、県内の放射能被害を過小評価し、新たな安全神話を生みださないか。⑤子どもたちの明るい未来のために、再生可能エネルギーへの転換などによる真に安全・安心な福島の未来を提示できるか、などをあげている。またそこの研究棟にIAEA (国際原子力機関)とJAEA独立行政法人日本原子力研究開発機構)が常駐するのも問題である。県は昨年から設計と展示内容について「県環境創造センター検討会」を設置し具体的内容を論議している。その組織メンバーは公平な人選と言えず、私たちはそこにくさびを打ち込むべく「県環境創造センター整備推進室」などと交渉を重ね前述した問題点を何度も質した。「県環境創造センター整備推進室」と4回、「県義務教育課」と1回、その他事務局長による単独面談やロビー活動などを行った。特筆したいのは昨年度から対県議会へ上程し、2度継続審議になっていた請願が6月県議会で3度目の正直で採択されたことである(資料集参照)。受け入れられがたい最大会派である自民党議員や民主党議員に粘り強く働きかけたのが功を奏したと言える。私たちがしつこく言った成果かどうかは不明だが昨年10月、「環境創造センター整備推進室」は「環境創造センター」についてパブコメを行い一般からの意見を求めた。FAPとして意見書を提出し1024日)、そのことについて直接、意見交流も行った1113日 参考資料集参照)。これらの私たちの意見がどのように反映されるかを見届けする必要がある。

(4)第1回学習会開催についてー 昨年1011日、福島市に於いて第1回学習会を~フランスからゲストを招いて~ 「IAEAはチェルノブイリで何をしたか!」と銘打って開催した。フランスからイヴ ルノワールさんを招きあまり知られていないIAEAの活動を話していただいた。IAEAWHO(国連世界保健機関)だけでなく、ICRP(国際放射線防護委員会)やUNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)などの国際機関は大義名分を掲げながら、陰で結託して世界の原発推進のために役割分担して放射線への危機意識を高めないように世界中に手を広げていることがわかった。その手が福島原発事故の矮小化につながっていることは容易に推測される。私たちはガラスのコップの中のような狭い視点でなくグローバルな視点の学びの必要性を感じさせられたものとなった。この日は東京新聞の取材も入り、後日、全国版の記事になった。

(5)情宣活動についてー「IAEA」や「県環境創造センター」についてはあまり、県民に知られていないのが実態である。「IAEA」については名前は知られていてもその本質がしっかり捉えられておらず、後者についてはほとんど未知と言ってもいいほどである。どちらへも危機意識がほとんどないのが問題である。FAPとしてそれを打開するために設立後間もなく「IAEAは福島県で何をするの?」という三つ折りパンフを1万部作成し配布した。さらに小冊子「IAEAに正しく対処するための資料集」の編纂を行い単価を@300円と安価にして利益より情宣拡大を図った。「分かりやすい。」と好評を得て2700部まで増刷し、2,000部以上を売り上げることができた。そこから得た特別会計利益が8万円ほどになり、この総会で一般会計に組み入れることが承認され思わぬ活動効果となった。

  また「環境創造センター」建設についての県民への周知化を図るためにFAPとして分かりやすいパンフレット「知っていますか? 福島県環境創造センターのこと」(同封)を1万部作成し、目下、機会を見つけて無料配布し好評を得ている。その他の情宣として先述の第1回学習会時の東京新聞の取材が20141019日の「こちら特報部」として記事になり「福島県環境創造センター」が大きく取り上げられた(資料集参照)。さらにこれを見た天木直人さん(元レバノン全権大使)が翌日のご自分のブログでエールを送ってくださったことにつながったのも嬉しいことであった。また機関紙「日本の科学者」からFAP活動紹介の原稿依頼を受け、Vol 49 20149月号(資料集参照)に記載されたことも申し添える。

(6)「IAEAを監視する」という最大目標についてー2012年12月15日から3日間、郡山市のビッグ パレットで国・福島県・福島県立医大の共催の国際会議、「原子力の安全に関わる福島閣僚会議」が開催された。この機会を捉えてIAEA天野之弥事務局長宛の要請書をFAPから手渡す場を外務省交渉まで行って設定し、ジル チューダー報道主任に直接手渡すことができた(2012年1215日)。その回答を受け再要請も行い再回答も得ることができた2013年1月)。回答の中身は充分なものではなかったが県民・市民の存在を知らしめた一助になったのではないか。回答の中で①IAEAは原発を推進する立場にはない②加盟国のエネルギー政策は自ら決定すること③撤退決定であってもIAEAはそのための支援をする旨が明記されていたのでそこを足がかりに「福島県民を無視して県民が望まないことをさせない」姿勢を示し続けていくのが課題である。その後は2013年4月から県に常駐しているIAEA緊急時対応センター職員(伊藤Project Officer)との面談を何度も要求し、ようやく1回30分程実現した(2013年6月18日)だけで後はプッツンである。

IAEA と福島県との関係について県と何度も交渉して分かったことは①県としてIAEAからの業務を縦割り的に受けてその業務をこなしている②IAEA と対等平等にものを言う立場にない③IAEAが実際に何をしているかを把握する総合的窓口もない(秘書課に聞いてもノ―であった。)④IAEAに言いたいことがあったら外務省を通さなければならないことなどであった。こんな県に対してもっと県として主体的に毅然とものの言える手立ての必要性を強く感じた。

2<2015年度の活動方針について>

これまでの活動方針の強化発展を図り、総会要項にあるように6つの具体的活動方針が提示された。重点活動として「福島県環境創造センター」の運営と展示に関する問題点の解決に当たることとJAEAの実態把握があげられた。他に予算案と役員体制などが提案された。役員組織に関して共同代表に佐々木慶子も加わり、事務局長と兼任することになった。

3 <記念イベント>について

総会に引き続いて記念イベント~Our Planet-TV 白石 草(しらいし はじめ)さんを迎えて~ 映像報告「チェルノブイリ・28年目の子どもたち」と銘打って行った。彼女自身がウクライナに行って集めた映像と情報を提示し、ウクライナと日本の原発事故への取り組みの違いを比較し、日本がいかに子どもの被曝削減に疎いかを指摘した。保養制度の確立などの緊急対応の必要性も強調され、日本として子どもを守る政策がいかに不足しているかを感じさせられた。

 その後、福島の教育現場から「福島の子どもたちの今」と題して鈴木浩之さん(郡山市立谷田川小学校教諭)からの報告を受けた。

4 <閉会行事>について

連帯他団体からの活動として「核のゴミ焼却炉問題」と「福島原発告訴団」からの報告を受け無事総会を終えることができた。


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