伝えきれない危機感

宇野朗子

2011年10月29日経産省前テントひろば(記者会見)

saeko_kaiken

お早うございます。宇野朗子です。昨日、急拠夕方の5時40分から首相官邸に入ることができまして、本多平直内閣総理大臣補佐官に40分間ほど話を聞いていただく時間を持つことができました。昨日、ここに至った経緯はですね、21日に経済産業省の方に行きまして、私たち、「原発いらない福島の女たち」107名で要請書を渡しました。

そして内閣総理大臣宛てでもあったわけなんです。そこで私たちの思い、現状を伝えまして、話をしたわけですれども、やはりそこだけでは仲々、変わることが難しいというような欠陥もありまして、昨日は、経済産業省の別館前でですね、ずっとアピールもしたわけですけれども、実際に経済産業省の建物から出てくる官僚の皆さんに直接ビラを渡し、直接、訴えるわけですけれど、なかなか本当に、伝える、ということが、そして動かすということが、本当に難しいというふうに思う中で、やはり首相官邸に行って、直接、私たちの話を聞いてもらおうということで、社民党の福島瑞穂事務所さんには本当にお世話になりまして、本当に無理を言ってですね、何度も交渉の結果、40分だけ話を聞いていただく、ということが実現しました。本当に福島瑞穂さんにはお礼を言いたいと思います。有難うございます。

福島からは5人の人が、それから、宮城県から一人、福島県内の会津坂下町、会津若松市、郡山市の女性の市議の方、それから福島瑞穂さんと、福島瑞穂事務所の秘書の方ということで11名で行ってきました。それぞれ、今の現状と一人ひとり言いたいことを、それぞれ伝えたんですけれど、まずは、こうい事態が起きてですね、一刻も早くすべての原発を停止して、廃止して欲しいということを、伝えました。

立地町、大熊町から避難している方からはですね、大熊から本当に命からがら避難しても、今は会津若松にいるわけですけど、今度は柏崎に近いわけですね。本当に、安心できる場所はぜんぜんないって、本当にがっかりしたと。でもこれはとにかくすべてを止めて欲しいというのが私たちの願いです、というのをお伝えしました。

それから、実際に今まで福島の原発10基、動かすということを許してしまった福島県民として、こういう事態を防ぐことが、その前に止めることができなかったという痛恨の思い、それで、間にあわなかったという思いを伝えまして、これがもし他のところで;もう一度起きてしまったら、本当に私たちの生きる道はないということで、何時、2度めの原発震災が起きるか、本当にその危機感をもって私たちは、とにかくすぐに止めて欲しいということを、思っているということを、その危機感を共有していただきたいということを伝えました。

この件に関しては、首相官邸ではですね、実際の3.11以後・・・・あのですね、原発の震災が起きて、国がどうなるかという危機感の中で動いてきたので、実際に中枢にいる人たちはすぐに止めたいという思いは持っているのだと。ただ、この本多さん自身も「私はなるたけ早くすぐにでも止めたいと思っている、でも政治家の中にはなるべくそれを引き伸ばしたいという勢力も実際にはいるということで、その厳しい鬩ぎあいの中で、なるべく早くこういう脱原発というのを、実現するという方向で、今、鬩ぎあいの中で頑張っているので、それを見守って欲しい」というふうに言われました。

私たちはこれが一刻も早く、実現するということを私たちの方から、ずっとこれからも続けていきたいというふうに思います。じっと見守っていきたいというふうに思います。

それから、ほとんどの参加者から、言われていたのはですね、今、渡利の校長のことでも分りますように、私たちは今・・・・汚染地域で子どもたちが被曝し続けているという問題があります。で、避難したくてもできない住民たちがたくさんいる、そういうこの現状について、変えてください、ということを、本当に訴えました。

福島の被害もですね、福島近況はぜんぜん関係ない、と。宮城県や、そのまわりの地域で汚染がある地域についても、避難の権利をキチンと欲しいということを、ちゃんと国の側が認めて欲しいということも伝えました。避難の権利っていうのは、今、自主避難者に対する賠償問題が話し合われていますけれども、これは本当に、経済的なこと、というだけの意味ではなくてですね、私たちが汚染地域で暮さなくてもいい、汚染地域で怯えながら子どもたちを育てなくてもいい、子どもたちがキチンとした環境の中で伸び伸びと育つ、そういう権利を国が認めてくれるかどうかという問題だということで、私たちは生存権を求めているのだということを伝えまして、この避難の権利を自主避難者に対してキチンと保障して欲しいということを伝えました。

で、本多さんは脱原発ということで話をうかがう、ということで、準備をされてきたということで、この避難の権利を私たちが本当に求めているというのを、この危機感というのを多分、始めて直接、聞いたんだと思うんです。けれども福島で今、起っている、まあ私たちから見れば本当に棄民ですよね。棄民的な状況になってきているということを、それに対して私たちがどういう思いを持っているかということを直接、キッパリと聞いていただけたんじゃないかなというふうに思います。

で、事故直後の情報隠しで、私たちが初期被曝を、キチンと防護することができなかった、特に子どもたちに対してですね、初期の被曝から守ることができなかったということに関して、私たちは怒りと悲しみを持っていると。で、その上にさらに今、被曝を重ねているというこの状態を一刻も早く変えて欲しいということを、伝えましたけれども、本多さんとしては政府がやってきた、その政策というのが未曾有の事態において間違ったこともあったと思う、けれども、それはキチンと守る方向で進んでいるので、このところは信じて欲しいというふうに伝えられました。

ただ私たちとしては、やはりここは所詮、政治というのは結果に責任を負わなければいけないところなので、キチンと結果を出していただきたいと、ずっと求め続けていきたいと思います。

やはり今、渡利地区などで起っているやり取りというのを、政治の中枢の側ではキチンとその危機感というのが、多分、伝えきれてないんじゃないかというのが実感でした。今後も直接こういう話を聞いていただけるような場をずっと持ち突けられるように働きかけていきたいと思いますので、皆さん、ご協力よろしくお願いします。


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