民主主義の危機:秘密保護法を阻止するために

満田夏花

経産省前脱原発テント裁判、第4回口頭弁論報告集会(2013年11月29日より、参議院議員会館)より

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私はあんまり愛国者だと自分で思ったことはないんですが、このところ、やっぱり自分は日本が好きなんだなということをよく感じています。本当に今、民主主義の危機が訪れようと…っていうか、前から訪れていたんですが、さらに凄いことになりそうな様相を呈しています。居ても立ってもいられない気持なんですね。

言ってみれば、本当に沢山の問題が今、同時並行的に進行している中、今、まさに成立の瀬戸際にある秘密保護法というのはですね、すべての私たちの努力を水泡に帰しかねない、非常に非常に悪法であると思います。

とりわけ反原発で闘ってきた私たちにとっては、この法律のできることの影響は測り知れないと、今、感じております。私も類子さんが先程おっしゃった、月曜に開催された福島の地方公聴会。これも居ても立ってもいられなくなってですね、福島の皆さんと共に抗議に駈けつけました。

本当に福島県中からですね、そして県外からも、宮城ですとか青森、それから山形から来た方もいらっしゃいましたね。皆、それだけ危機感を感じていたんだと思います。で、駅前でちょっと街宣やって、その後、会場前でチラシ配りとかやったんですが、凄くチラシの受け取りが素晴しく良くて、わざわざ引き返してきて手を出していく人もいました。

福島が何で唯一の地方公聴会の場所に選ばれたのか、これはなかなか不思議でもあり、興味深いと思います。当初、横須賀でやるっていう話もあったんですね。で、多分、これは私の想像ですが、横須賀はまあ、東京に近い、割とこの秘密保護法にガンガン、バリバリ反対している、沢山の市民が押し寄せて凄いことになるかもしれないというのをひょっとして怖れたのかな、とも思いました。

福島はまあ、保守王国でもあるので、自民党の力が強いので、福島でやれば、何かこの、凄く穏かなことになるのかな、そしてやっぱり原発事故の被害を受けているこの重みというのもあると思います。

福島が何故選ばれたのかは分りません。ただ、言えるのはですね、与党にとって福島を地方公聴会の場所に選んだのは、たいへんな失敗だったと思います。福島であそこまで明確に7人の意見陳述人の方々がそれぞれの立場から、この秘密保護法をはっきり批判したのは、しかも、非常に説得力のある根拠を示したうえで、反対したのは多きなことだったと思います。

先程、(木村)結さんのお話の中で、強行採決の時に自民党から「福島を利用するな!」という声が上がったという話を聞いて、「さもありなん」と思いました。この凄まじい原発事故の影響に苦しみ続けた福島の人たちだからこその、本当に重い発言だったと思うんです。で、思うにですね、原発というものは常に機密と共にありました。原発の巨大な利権、なぜここまで私たちが反対して、そんなにいいところのない、凄い、核のゴミオを産み出して、コストも決して安くない、この原発がなんでここまで続けられるのか。これはやっぱり利権ですよね。

で、この利権を守ってきたのは、機密なわけです。このところ各地の反原発運動をやっている人たちの話を聴くと、反原発運動の歴史は秘密との闘いだったと言って過言でないみたいです。皆、様々な手段を使って、情報開示請求する、そうすると何か黒塗りとか白塗りとか、とにかく真っ黒黒、何も分らない報告書が出てくる、つまり今でも原発は秘密だらけです。

ところが、じゃあ、秘密保護法ができても、前も秘密だらけだから、before & after 同じじゃないかと思うかもしれません。ところがこの秘密保護法、皆さんもご存知のように、凄い厳罰化というのが特徴なんですね。厳罰化、および何が秘密なのかが良く分らない。で、やはり人間たるもの、そりゃあ怯えますよね、懲役10年、懲役5年とか言われたら、これはジャーナリストもちょっとビビるし、私たちも情報開示、政府交渉やって、「開示してください」って言ったらそれが教唆に当っていきなり5年とか言われたらどうしようっていうことは頭を過りますね。

まあ、でもこの秘密保護法のもつ影響というのは測り知れないと思います。間違いなく、今まで秘密だったものが、より正々堂々と法的根拠が示された上で、秘密になることが考えられます。

で、その福島の7人の口述、意見書陳述した方々の中に、牧さんという福島県弁連の副会長の方がいらっしゃるんですね。その方の陳述、たった10分なんですけれど、ぜひ、OUR PLANET TV,ユーストなんかで記録が残っていますので、見ていただく、本当は7人全員、見て欲しいんです。7人、それぞれ、凄いですよ。もう本当に聴きながら私は、涙が出てきてしまうほど、本当に、説得力がある。

で、牧さんは凄く、弁護士の理屈っぽく…要は「原発は特定秘密に当らないとか言っているけれど、それは条文上、どこに保障されているんですか? 保障されていませんよね。出ている答弁も、ある時、秘密でありませんと言い、いやいや、警備上の問題など、テロに関係することは秘密なんですと言ったり、何か二転三転しています、ていうよなことを指摘されているんです。

つまり法律っていうのは、条文がすべてなので、コロコロ変る森大臣の発言とかじゃ駄目なんです。やっぱり法律に書いてないと、それはちゃんと保障されない、時の為政者の解釈、あるいはそれが裁判に持ち込まれれば、裁判所の判断になる。誰も裁判なんかに訴えられたくないので、その手前で皆、立ち止まるわけなんですね。そういう萎縮効果っていうのがやっぱりもの凄いだろうなと、思いました。

ただ、今;こうたいへん難しい局面に差し掛かっています。与党はやっぱり数の力で、強行採決、見せつけられましたよね、火曜日、もの凄かったと思いました。福島の公聴会をやった翌日の強行採決、これもある意味、与党が失敗というか、それだけ彼等はね、今国会中に何が何でも成立させねばならない、日に日に世論の力は強まっていく…今、少しずつ皆さん、例えば元防衛官僚とか、元警察官僚とか、元NSCの高官みたいなね、国家機密が重要だと言っている人たちが、この法律は駄目だと言い始めてるんですよね。日本でも、アメリカでも。

つまり、それだけ駄目な法律なんです。国家機密が守りたい人にとっても、「こんな法律いらない」ってはっきり言ってるんですよね。ぜひ皆さんグーグって欲しいんですが、NHKの報道で、「元防衛官僚、秘密法案いらない」みたいなそんなタイトルだったと思うんですが、明確にですね、国家は誤りを犯すと。誤りを犯すので、それは情報を開示して皆にチェックしてもらわねばならないものなのだ、と。いいこと言うな、と。柳沢さんという人なんですが、で、その人曰く、こんな法律あったって、なくたって、別に、海外からの情報は….海外からの情報が貰えなくなるっていう理由で政府は秘密保護法案を作ろうとしているんですが、そんなのはなくたってくれる時はくれるし、それは国の間の信頼関係である、それからもう一つ言っていたのは、こんな法律なくたって、秘密は守れるし、つまり、「秘密を守る」ということの意味が(この法案には)ないということをかなり明確に言っているので、びっくりしました。

で、今日も参議院の国家特別委員会ですね、今、丁々発止のやり取りが行われています。今日の答弁でもですね、この秘密保護法案、ぜんぜん必要じゃないんじゃないか、っていうことがかなり明かになった。ようやく民主党が腹括ってですね、頑張ってくれています。皆さんは民主党が嫌いな人が多いかと思いますが、これはさて置き、今、頑張ってくれています。それは評価してあげましょう。

で、今日、まあ私も言いたいこと色々あるんですが、それでも福山委員が凄くいい質問をしていて、実は前から秘密を護ることに関して、統一基準なるものがあったそうなんですね。で、それを森雅子大臣が衆院の審議の時に「統一基準はあるけれどバラバラだ」っていうふうに答弁したそうなんです。実はそんなことはなくて、統一基準は名前の通り、統一した基準なんです。つまりこの法律のそもそもの必要性がないですね、っていうことが明かになったそうです。これは凄い大きいと思う。で、福山君が要は差し戻せと。衆議院の答弁で大臣が虚偽の発言をした、差し戻せ!というようなことで詰め寄っていました。

これをただ、NHKとかは報道していないんです。中継しないんです。

で、済いません、話が前後しますが、その7人の素晴しい意見陳述の時も、地元のテレビ局が押し寄せて、中継させろって言ったみたいなんです。ところが中継させなかった。で、傍聴席ガラガラ、外ではワイワイ、福島県民を始め、我々が騒いでいるわけですね。という、今だって機密はあるし、これがいいとは私は思っていないし、情報を開示することが必要なんだと。私たちが原発についても、事故についても情報を与えられて判断して、政府の間違いを正していくのに、ベースになるのはやはり情報ですよね。

何でこんな当たり前のことが蔑ろにされているのか、本当に….まあ、皆さん、怒り狂っている人が多いと思うんですが、ここは冷静になって、この法案を潰すために何ができるかっていうのを考えた方がいいと、最近、思い始めています。あの強行採決のショッキングな映像を見せられて、これは奴らもやる気だと。奴らなんて言っちゃいけませんね。与党の皆さんはやる積りだということが実感されました。

彼等はやろうと思えばできるんです。ただ、そうは言っても国会運営のルールがあります。それも破りまくっているんですが。本当は与野党が合意しないと。合意したルールのもとで委員会の運営が進められるらしいんですが、もうかなり強行にですね、与党がとになく審議を進めてとにかく6日の国会会期中に通す、みたいな凄く、企んでいるので…ということで皆さん、頑張りましょう。

で、頑張る際には、心は熱くても頭は冷静に、ぜひ、皆さん、地元の与党の国会議員のところに行ってください。で、自民党の支部、あるいは公明党の支部、あるいは市議会議員とか、色んな与党の人とは普段、お付きあいない人が大半だと思います。ここはちょっと仲良くなって…あの、いい人、いますよ、時々。ぜひ、仲良くなってですね、自民党の中から….今の自民党、異常です。こんなヘンな、誰もが反対しそうな法案だったら、昔だったらね、必ず、俺は嫌だ、これはヘンだっていうような人たちが出てきたんです。出てきたんですけれど、そういう気配がない。でもこれはね、皆で掘り起した方がいいと思います。で、本当は反対なんだけど、っていう人を掘り起して、声を出して反対させるっていうことが必要なんじゃないかって思いました。


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