山下俊一氏との遭遇

地脇美和

(2013年1月23日「女たちの一票一揆」院内集会での発言)

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福島から来ました地脇美和です。私の方からはIAEAの福島での会議ですとか、一連の行動をやってみてどうだったかということの報告ということで、 お話をさせていただこうと思います。今、吉田さんの方から詳しくお話をしていただきましたが、で、私が感じたことなんですけれども、IAEAのこの世界閣 僚会議の前に、急拠、外務省による地元説明会がありました。で、それにも参加したんですけれども、その説明会に、私たちも初めてお会いする警戒区域からの 避難の方で、仮設住宅に入られている方が来られていました。

その方は本当におこっているんだということを、ずっとお話しをされたんですね。 どういうことでおこっているのか、自分たちが一所懸命訴えていることをまったくこの間、県も国も聞いてくれなかった、自分は何回も何回も話をしてきた、マ スコミにみ言ったけれど取り上げて貰えずに、どっちかと言うと頑張っている美談の話にすり替えられて報道されてきたっていうことで、とても怒ってお話をされてました。

で、一応、外務省の官僚の人たちも、頷いて聞いてはいたんですけれども、最後に外務省の人が言ったのは、「来てよかったでしょう?スッキリしたでしょう?」って言ったんですね。私はこれが外務省が地元説明会と称して急拠、やった目的と言うか、そういうことだったのかというふうに思って、それ自体は、地元説明会を開かせたこと自体は、粘り強く交渉していただいて、やらなければ絶対できなかったことなので、とても良かったことなんで すけれども、やっぱり彼らは考えていることが一枚も二枚も上手なんだな、っていうことを改めて思って、で、私はその時すかさずマイクを奪って、「聞くだけ じゃ駄目ですからね」っていうことを言いましたけれど、本当に、言い続けていくしかない、生の声を聞いたのも、福島県民の苦しみの生の声を聞いたのも、彼らは初めてだったんじゃなかったのかな、ということは感じました。

だから本当に事ある毎に言っていかなければ、どんどんどんどん風化させられていくんだと、改めて感じました。で、その時、私とか、色んな人から出たのは、福島県は既に脱原発を来めた県なのに、なんでここでIAEA:原子力を推進する機関の会議をするのか、ということを言いました。本当に危険性を語るための会議であれば百歩譲って納得するけれども、安全性に関する会議って、どの面下げて言ってくるんだって話で、本当に、皆、怒り心頭で話というか、質問をしましたが、やっぱり彼らはキチっと勉強をしたくないのか、するとやっぱり先程もあったように、自分たちの政策を進めていくのに辛いものが人間としてあるのか、分りませんが、「知らない」っていうようなことをずっと言っていまし た。

私は国際会議の傍聴も申請をして中に入ったんですけども、抗議活動で先程(吉田明子さんの話に)あったような申し入れの時は外に出たりとか、また中に入ったりっていうことで、まあ、出たり入ったりしててすべて聴くことはできなかったんですが、その中でロビーで山下俊一さんに会いまし た。

で、すかさず捕まえて話をしたんですけれども、私から質問したのは、チェルノブイリの子供たちの健康被害とか、色んな病気の人数は、本当にあなたの発表したあの数字、あの人数だと思っているんですかと聞きました。そしたら、山下さんは「自分は放射能との因果関係があるのがあの数字だと発 表しただけで、分らないものは分らない、関係がどうなっているか分らないものについてははっきりそう言っている」と言いました。でもそれによって健康被害を受けている子供がたくさんいるのは確かですよね、とお聞きしました。あなたが出したあの数字によって、子供たちを切り棄ててしまった、医療とか保障とかを受けられなくなってしまった子供たちがたくさん出た、そのことについてあなたはどう思いますか、と聞いたところ、「次元の違う話だ」と言いました。

私の方から「100ミリまで大丈夫、ニコニコしてたら大丈夫」とか、ICRPとかIAEAの規準でこれからも本当に行くつもりなんですか、それでいいと思っているんですか、っていいうふうに聞いたら、「私は医療をやっています」っていうことを言ってました。で、あと、やよいさんの方から「県民健康管理調査票があまりにも集まらないのは、山下さんへの不信感とか県立医大への不信感だというふうには思わないんですか?」と質問したところ、それについても「次元の 違う話だ」ということを言っていました。

お付きの人がいたので次、県との覚書の協定書のことがあったので、そそくさと連れられて行ってしまったんですけれども、私はその後ろ姿に向かって「福島県民はあなたに対して言いたいことがたくさんあります。福島県民と話合う場を持ってください」という言葉を投げましたが、それについては振り返りもせずスタスタと歩いていきましたが、そういう形で、本当に、何と言いますか、この間、県民健康管理調査の説明会にも出席して質問なり意見なりを言ってきましたけれども、本当にそういう場に出るたびに何と言いますか、こう、無力感というか、怒りというか、本当に、この人たちに私たちの命をなぜ委ねなければならないのか、ということを…毎回、本当に腹が立ちますし、どうしたらいいんだろうか、この人たちに対して。人間の言葉が通じる人たちなんだろうかということを、毎回毎回、本当に思いながら喋っています。

で、会議の中身なんですけれども、福島の事故についての原因がどうかとか、何が問題だったのかということよりも、まあ、玄葉大臣もそうですし、天野さん:IAEA事務局長も言っていたんですが、福島の知見を活かしてより安全な原発を推進するために、この会議を成功させたい、みたいなことがズーっと延々繰り返されるんですね。「本当に、何なんだ、この会議は!」と思いました。

まずは、まずは世界に向って謝るべきだろうって。こんだけの事故を起こして、世界に対して放射能被害を与えたということについて、まずは頭を下げるべきではないかと思ったのですが、そういうことはありませんでした。で、それに輪を掛けて、今後、経済発展に伴い、原発の導入を進める新興国に対して、最高水準の安全性を確立するために各国がそういう国に対してインフラや人材面で支援するのが大切だ、ということで、「どんどん推進していきましょう、そのためには、人もインフラも金もすべて支援しますからっていうことで、本当にこの、札束って言うか、どんどんまた拡大をしていこうっていうことを狙っている、その爲の会議なんだなっていうことを改めて感じました。恐しくなりました。この後に及んでまだこれなのか、と。まあ、最初から分ってはいたことなんですけれども、本当に、彼ら、117ヶ国も集めて、金も権力もあって、そういう人たちが堂々と福島の被爆地で会議をするという、この図々しさと言うか、「フー!(溜息)」という思いで観ていました。

会議の最中に震度4の地震が二回あったんですね、この日は。一回めはランチタイムで。午前中は満席だったんです、会場が。で、そのランチタイムが終って、地震のせいか分らないですけれど、ガクっと後半、人が減ってました。この地震にビビって帰ってくれたら嬉しいな、こういう国に原発を作ったらまたどういうことになるのかっていうことを、身に滲みて分ってくれたらいいなと思いました。

で、午後は会場ガラすきだったので、二回目の地震があった時は私もまわりの人に対して、「危いですよ!危いですよ!」って言ったんですよ。さんざん、後ろで勝手なことを言っていたんですが、ちょっと外国の方だったんで、伝わったかどうか分りませんが、「この地震は とても危険ですから」っていうことを日本語でワアワア言ってました。本当に、危機感を持って欲しいなっていうことを思いました。

私の感想は そんな感じです。本当に、IAEAの福島は植民地になっていくんじゃないか、と。これから。凄くその恐怖感というか、それを思いました。福島県議会とか県知事とかが、(将来、)市民の立場に立つものができたとしても、このIAEAとの協定がある限り、色んなことが縛られて、色んなことが妨害されて、子供たちの健康調査であるとか、色んなことが隠蔽されたりとか、被害が隠蔽されたりとか、そういうことになっていくのではということをとても心配です。そういう怖れを抱いていますので、何とかしたいと思っています。

 


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