トルコ・シノップ報告(速報)

吉田明子

脱原発首長訪問スタッフの吉田です。

トルコより帰国しました。今回の訪問で、シノップ県内で原発建設に反対している首長に、日本の「脱原発を目指す首長会議」からの応援レターを持参しました。

シノップ県には9つの自治体があり、地元のシノップ中央市長バキ・エルギュル氏は、2014年4月の市長選挙でも原発反対を掲げて当選しています。今回は残念ながらこの市長には直接会うことはできませんでしたが、地元の人などに託しています。

また隣接するゲルゼ(Gerze)町、アルフェレク(Erfelek)町長には、直接会って手渡すことができました。

Erfelek町長ムツァファー・シムセク氏は、「黒海沿岸の町はチェルノブイリの影響を実際に受けていて、がんになる人などが多い。子どもたちのために環境を残すためにも原発には反対。ドイツにも行ったことがあるが、自然エネルギーに移行すべき」と語ります。
シノップ市長にも呼びかけてみる、とのこと。

140803_Erfelek

Gerze町長オスマン・ベロヴァジクリ氏も、町のお祭りの中で脱原発シンポジウムを企画した人です。「私の妻もがんをわずらっている、原発には絶対に反 対」といいます。今年から政府で再生可能エネルギーへの補助金がはじまり、市役所前のバザール(市場)の屋根に、2年後に太陽光発電をつけたいと計画して いるとのこと。「脱原発のために市長としてできることをしたい、例えばトルコのほかの首長にサインを呼びかけるようなことがあれば協力する」と言ってくれ ています。

ほかにも、アックユ原発建設予定地のある地中海沿岸(南部)のメルスィン県にも脱原発首長がいて、可能性があるとのことです。今回シノップ・ゲルゼ訪問を一緒に行った市民メンバーも、トルコでの脱原発首長ネットワークができないかと、取り組みを始めたところです。

持参したレターを紹介します。

————————-
2014年8月3日

トルコ・シノップ県シノップ中央市長 バキ・エルギュル様

脱原発をめざす首長会議
事務局長 上原公子
事務局次長 佐藤和雄

時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
わたしたち、日本の「脱原発をめざす首長会議」は、2012年4月に発足し、現職、元職をあわせ現在100名近くが参加しています。

自治体首長の第一の責任は「住民の生命財産を守る」ことです。福島第一原発事故で学んだことは、たとえ経済効果が期待されるとしても、リスクの大きい政策 は大きな犠牲を払う可能性の覚悟がいるということです。しかし、住民の犠牲の上に経済が優先されていいはずがありません。そして、子どもの生涯にわたる健 康不安をもたらすようなものは、決して取り扱うべきではありません。

自治体の首長も自らの責任として、この事態に黙することなく、原発に依存しない社会「脱原発社会」をめざし、すみやかに省エネルギーと再生可能なエネルギーを地域政策として実現することを、積極的に進めていかなければなりません。

私たちは日本の市民として、福島原発事故の収束と原因究明も途上の中、日・トルコ原子力協定が締結され、日本企業による原発輸出が決まったことに対し、大 きく失望し遺憾の意を共有しています。トルコは日本と同様に地震国です。活断層調査等の結果も公表されておらず、経済性の評価も不十分、何より地元自治体 や市民が反対し合意形成がまったく不十分な中での決定を深く憂慮しています。

そのような中、貴殿がシノップ市長として原発建設反対を掲げ、また私たちと同様に、自治体首長として発信をされていることに、大変勇気づけられ、心より敬意を表明します。ぜひ、日本からも、トルコからも、連帯して声を上げ続けていけたらと願います。
敬具
上原公子          佐藤和雄


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Website Protected by Spam Master


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)