福島県環境創造センター交流棟の展示内容などに関する意見

2014年10月24日
福島県環境創造センター整備推進室
室長 菅野信志様

福島県環境創造センター交流棟の展示内容などに関する意見
フクシマ・アクション・プロジェクト
共同代表: 小渕 真理
______武藤 類子

2016年4月、三春町に開設予定の「福島県環境創造センター」の一角の交流棟には子ども向けの展示エリアが設けられ「正しい福島の情報を伝え、福島の未来を創造する」とされています。3.11福島原発事故後、初めて作られる放射能に関する公的な研究・教育施設となります。この展示は学校教育の一環として、福島県内の小学5年生全員に見学させる予定となっています。放射能に関して子どもたちに何をどう教えるのかは非常に重要です。崩壊した「安全神話」を形を変えてよみがえらせるようなものであってはなりません。
復興予算200億円もかけて建設予定の「福島県環境創造センター」は未曾有の原発事故を起こした当事県として、また最大の放射能被害を受けた被災県として、この事故をどう捉え、どのように全国に、世界に発信するかという基本姿勢が問われています。私たちは全国・全世界・全人類へ対して、この事故の全容を解明し、反省し、謝罪して、「第2のフクシマ」を繰り返さないように警告するべきものと捉えています。
私たちはそのために今年6月の福島県定例県議会に「交流棟の企画内容を原発事故と被災の教訓を踏まえたものにすることを求める」請願を上程したところ2014年7月2日に全会派の賛成のもと採択されています。この請願の趣旨を踏まえた交流棟建設にするために、以下の点についてあらためて意見書として提出いたします。

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― 記 ―

今年度6月定例福島県議会に提出し、採択された「交流棟の企画内容を原発事故と被災の教訓を踏まえたものにすることを求める」請願の主旨を遵守した企画内容にするために、特に以下の点について具体的に提言する。

1.3.11原発事故の事実経過と全容が明らかになっていない現状(爆発した1~4号機の全容未確認、汚染水・放射性廃棄物問題の行き詰まり…)と事故は終息していないという事実を明記すること。
2.県内原発全期廃炉への決然とした決意とそのために全世界からの叡智を結集して、問題解決に当たる決意を表明すること。「福島原発事故の解明なくして再稼働はあり得ない!『フクシマ』の復興なくして日本の復興はあり得ない!」と強く発信すること。
3.「警戒区域の解除化」「健康被害・風評被害の矮小化」「頻繁な各種イベント開催などによる安全キャンペーンの拡大化」による実態隠しを止めること。それらによる拙速な帰還促進策も止めること。
4.「自然界にもある放射線」を強調し、「低線量被曝」への警戒心を低下させないこと。特に子どもたちにとって、閾値のない「被曝」は極力避ける必要があることと「保養」の大切さも知らせること。
5.検討委員会メンバーには被災者代表者や「被災者や市民の視点からの代弁者が見られないのは問題である。別途、専門家からの意見を聞く予定があるとのことなのでせめて、「理系のみならず、人文社会系の学識経験者を交えた政府や産業界から独立した学識経験者」からの意見も取り入れること。
6.水俣のように「語り部システム」を作り、事故の悲惨さを忘れさせないようにすること。この事故によってふるさとを追われ、家族バラバラに分断され、家も、仕事も、生きがいも失い、先の見えない生活を強いられている原発難民の悲惨な実態を伝えるべきである。原発問題は単にエネルギー問題ではなく「いのちの問題」につながることに気づかせること。
7.持続可能な再生可能エネルギーの最先端技術を研究開発し世界に誇れる「安全な再生可能エネルギーモデル県」にすること。ここにこそ、新たな研究・雇用・事業開発を起こし、若者に明るい希望を持たせること。
8.施設全体を通して福島県として、この事故の全容解明への日々の最大限の努力・反省・謝罪の意思を伝え、そして見学者と「第2のフクシマ」を繰り返してはならないという思いが共感できる施設にすること。

以上


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