何が起っても、国は私たちを守ってくれない


人見やよい

2013年10月26日、山口県山口市新亀山ふれあい広場で開かれた「反原発デー集会」より

山口の皆さま始めまして、私、今、ご紹介いただきました人見やよいと申します。福島県郡山市というところから来ました。よろしくお願いします。

山口来るの始めてです。上関原発、もうすっかり止まってるんだとばっかり思ってました。ここへ来てまだ建設埋め立ての計画がただ止まっているだけだとうかがって、本当に耳を疑っています。原発は本当にもういらないものだっていう認識を3.11で私たちは嫌というほど味わっています。これは私、福島県民だから言うんですけど、唯一良かった点はそれだと思うんです。もう原発はいらないっていうことを日本国中の人が知ることになった。それだけが唯一、良かった点だと思います。

良かったなんて言うと福島県の人たちから怒られますけれども、本当、それけです。原発事故で良かった点は。原発がなくても;こして原発が一個も動いてなくても、ゼロでもこうやって皆が普通に暮していけること分ってしまった。それまで、3割原発に依存していると言われていたことが瞞しだったことが、十分、分ってしまった。そして原発は、一度事故を起してしまったら、手のほどこしようがなくなるっていうことも、日本中の方が本当によく分ってしまった。これがオブチガタになってしまったことだけが、本当に唯一の救いです。

それ以外のことは本当、福島では、とんでもない毎日です。私の住んでいる郡山市というのは、原発から60km離れてます。だけどうちの庭は先日、除染のための事前調査というのが市からやって參りまして、庭先で測ったところ土は、0、86μSvありました。0、86μSvっていうのは、もう本当にそろそろ避難しなけりゃいけない数字ですよね。O,6というのが放射線管理区域ですから、それ以上、レントゲン室より高いところで私は今、暮しています。

で、この低線量被曝っていうのは、福島医大や国や厚生省によると影響はないっていう認識らしいです。私たち何度も、国に言ってます。霞が関行って、官庁交渉してます。高い地域は苦して欲しいっていうこと、言ってます。だけどその度に、様々な知見、長崎、広島、チェルノブイリ、様々な知見をもってしても、この低線量被曝というのは影響がないとされてますよ、と。それが世界の知見です、とおっしゃるんです。だけど世界の知見っていうのは、IAEAが決めたものだったりするわけなんですよね。ICRPであるとか。

で、その人たちはやっぱり原発を推進していくっていう立場でものを言っていますから、事故が起きても、「ここは安心し暮せるんですよ」っていうのぞ真っ先にキャンペーンに来るんです。去年も決ました。IAEAが12月に、福島県郡山市にやって来て、世界大会、開いていきました。福島県でですよ。福島県にやって来て、「これからも世界は原発を進めていくんだ、OH!」っていう大会をやったんです。百何十ヶ国のIAEAの代表が各国からやって參りました。その人たちが口々に言ったのは、「これからも福島の知見を活かして、安全に原発を推進します」っていうことだったんです。

本当に耳を疑いますよね。例えば広島や長崎で「これからも原爆を落しますよ」っていう国際集会やったら、皆、本当に信じられないでしょう?それオ福島県ではやられてるです。「これからも安全にやっていきます」と。そしてIAEAが何やったかっていうと除染のこと、健康調査のこと、測定のこと、そのことを福島県と協定を結びました。で、調印もその日して、それから何をやるのかなって思ったら、何か毎日、測ってるらしいです。飛行機飛ばして測ってるらしいです。

でも飛行機は10mの上を何か無人の飛行機飛ばしているらしいんですけれども、10mの上で測られても、本当の線量は分らないです。地面で測ってみないと本当に分らないです。小まめに測らないと、どこにホットスポットがあるかも分らないし、どこで、そこで子どもたちが遊んでいるのかも絶対、分らないと思うんです。それなのに、安全宣言をするためだけにそれをやってるとしか思えません。

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そして県は三春町というところに、環境創造センターというのを建てるっていうのを、IAEAと一緒になって、建てますっていうのを今、やてるんですけど、それが何をするのかと思ったら、つい先日、その概要というのが発表になったんですが、その、放射能教育のためのどうやらテーマパークらしいんですね。そこで何をやるのかと言ったら、やっぱり低線量被曝は安全です、ここで安心して暮してくださいっていうのを子どもたちにこれからも教えていく教育のためのどうやらそういう建物ができるらしいんです。

で、360°映せる大きな、何か日本では2つしかないというデジタチが入るらしです。そこでこれからも、「福島県の皆さん、安心して暮してください」っていうのをやっていくんじゃないかなと思うんです。とっても信じられないです。何でそんなことが行なわれなきゃならないんだろう。よく「福島県の人間は原発、受け入れたじゃないか」って言われるんです。原発、受け入れたんだから、危険を承知でしょう?と。今更、被害者面するなっていうのも、よく言われるんです。東京なんかでデモやてると、そういう野次も飛びます。

だけど、受け入れたわけじゃないですよね。受け入れたのは、絶対に安全だと言われていた原発ですよね。こんなに危険なものだと思っていたら、誰も受け入れなかったでしょう?だから上関の皆さんはこうやって三十幾年間、ずっと反対しておられるというのは本当に素晴しいことだと思います。

で、福島県は今から五〇何年前に誘致して、そこから始まっているんですけど、当時の人たちは過疎化が進む村で、ここは将来的には、仙台のような大都市になりますって、騙されたんです。安全です、と。これからの、未来のエネルギーです、って。本当に国に騙されたんです。それで受け入れたんです。一基受け入れたら、次々と原発立地のために降りてくるお金があって、そのお金によって、麻薬漬けのような形にされて、次々と受け入れさせられたんです。それで受け入れた本人も責任があるじゃないか、被害者面すんなっていうのはやっぱりおかしいと思うし、で、私たちは何にも教えてもらえませんでした。

ご存知のようにスピーディも何ヶ月も隠されてました。逃げる時に、逃げさせてもらえませんでした。すぐにもう100mSvでも安全なんだというお医者さんが福島県に入ってきて、逃げようとする人を止めましたし、逃げた人もその言葉を聞いて信じて帰ってきてます。だけどやっぱり、ご存知のように、出ましたよね。甲状腺癌、子どもたち四〇何人も。疑いありを含めて44人ですか。出てます。だけど因果関係はないって言ってます。

で、先日、東電交渉、いわき市で行なわれて私も参加してきました。その時に言ったのは、東電の方がおっしゃったのは、「因果関係は被害者が証明しなくちゃいけないんですか?」って質問したら、「その通りです」っておっしゃいました。今は、先生方は因果関係はないと言っているのだから、それは被害者の方で証明してもらわないと、払えないと、そういいうことをおっしゃるのです。

しかも、今、汚染水の問題で、何度もニュースで出ていますよね。建屋が建っていて、粘土層があって、その下に砂岩と言われる層があって、そこを汚染水が毎日、1000トンですか、流れていて、日々、400トンあまりの汚染水が外に流出しているという図を私たち何度も見てます。で、皆、疑問に思っているんです。砂岩の上にある粘土層の上にある建屋っていうなは、私たちが聞いた説明とはまったく違うんですよね。何度もボーリング調査を行って、強度な岩盤の上に建てられてるから、安全です、原発は本当に100%安全なんですって福島県民はずっと言われてきたんです。だけどん砂の上に建ってる、粘土の上に建ってる原発って、どこが強固な岩盤なんですか?全然、岩盤じゃないですよね。砂の上ですよ。

砂岩の上に建っている原発っていうのは、私たちが聞かされていた説明とまったく違うじゃないですって、東電の方におうかがいしたら、「あ、それは見解の相違です。その岩盤と言っているのは、その粘土層だ」っていうんですよね。子どもが聞いてもおかしいって思うでしょう?砂の上に建ってる粘土が岩盤だなんて言われたって。しかもその砂の中は、地下水がゴウゴウと流れているわけですよ。それなのに私たちはそういうことを言わて、騙されてきている。そして、今も色んなことが多分、騙されてるんだと思います。

何を言っても聞いてもらえないです。被害を認めてくれと、ただそれだけでも認めてくれないです。そして、いつの間にか分断というのが行なわれています。で、子ども被災者支援法、できました、昨年の6月。超党派の議員立法です。私たちはようやくこれで救済が始まるって思ってました。素晴らしい理念が書かれてました。避難した人も、留まる人も、これから避難をする人も、すべて漏れなく救済される素晴しい理念がそこには書かれていたので、本当にホっとしたんです。

これでようやく、よかった、国の腰が上がったんだと思いました。だけど先日、基本方針、発表されました。蓋開けてみたら、福島県の中の33市町村に限定です。その33市町村って、どうやって決めたのかもよく分らないです。数字の上で決めたのかも分らないし、その町の・・・・何でしょうね、何で決めたんでしょうね。私は未だに分らないです。他にも、年間1mSvを超える地域って全国にいっぱいあります。東京だってそうです。千葉だってそうです。ホットスポットいっぱいあります。年間1ミリ遥かに超える地域っていっぱいあるのに、そういう人たちは権利が認められないってことをはっきりと、国は言うんです。だから何が起っても、国は私たちを守ってくれない。そのことをずっとこの2年半、ヒシヒシと感じています。

本当にそうなんです。原発、建てられてしまったら、おしまいです。国は守りません。東電は補償しません。何かとなったら逃げます。そして私たちは、東電や国や、皆さん、原発に責任があったと思われる人を訴えました。福島原発告訴団として訴えてます。たくさんの人が賛同してくださいました。告訴人となって訴えました。で、受理もされました。だけどこの間、「不起訴」っていう決定が出ました。

何で不起訴かっていう理由を聞きに東京地検と福島地検の説明会に参加してきました。何か、そこでおっしゃるには、「予見不可能だった」っておっさるんですね。津波の想定も、予見不可能だったと。だけど、10mを超える津波っていうのは、十分、予見もされていたし、地元の人たちも、集会の度に言ってました。「こんな高さではすぐに乗り超えてくる」っていう話がいっぱい出てました。

だけど、予見不可能だったって言う。で、土木学会の、何かそういう紙に書いてあるんだそうですよ。何か、この何十メートルという津波の予想は信憑性が低い、というそういう一文があるそうなんです。その一文があるが爲に、当時の規定をもってきては予見が不可能だったという結論で、とても罪に問えないっていう結論を検察側は出しました。

だけど、その土木学会っていうのは東電の社員がほとんどです。自分たちに都合の悪いことはやっぱり、書かないですよね。そしてアリバイ作りのためにそういう一行を何気なく紛れ込ませておくなんてお手のものだと思うんです。で、これからも予測不可能の件でも、福島のこの知見を活かしてこれからも罪に問われないように、たくさんの色んな工作が行なわれていると思うんです。で、どんな想定があっても、「信憑性が低い」であるとか、そういうことがさり気なくそっと書かれているんじゃないかと思うんです。

そして、大丈夫だと言われている、「これは活断層じゃない」と言われていることも、「その活断層だと言っているこの先生の話は信憑性が低い」なんて、さり気なくどっかに書いてあるのかも知れない。いずれ裁判になった時のアリバイのために。だから、国のやることを信じちゃいけないし、国が最後に救ってくれるなんていうふうに本当、信じちゃいけないと思っています。そして毎日、そういうことをやりながら、思うんです。やっぱり、ここは日本の生き方を変える一つのチャンスにしなきゃいけなかったはずだと思うんです。

この、私たちのとんでもない被害っていうのは、これからどんな被害が出てくるか分らないです。子どもたち、これからどんな病気が発症してくるか、分らないです。この被害がね、日本が、日本がライフスタイルを変えて、方向転換をするきっかけにならなかったら、本当に私たち、死んでも死に切れないです。悔しくてたまらないです。そして、日本はそんなに上を上・・・・、右上り、右上りって、目指していかなくっていいんじゃないかと思う。そして経済なんかドンドン上がらなくってもいいんじゃないかと思う。

美しい海があって、安心して作物を作れる大地があったら、それで暮していけるんじゃないかと思うんです。そういう方向で、皆で目指していくべきだってべきだった。べきだったし、これからも、べきだと思います。それなのにオリンピックなんか招致しちゃってね。これからも、経済が上がっていくことが素晴しいんだなんていうふうに、何か上の人たちは進めています。で、そのオリンピックのために、国の整備をして、これからも都会では電気がドンドン必要になって、っていう方向をね、目指してしまうんだとしたら、これからの7年間っていうのは本当に「失われた7年間」になると思う。もったいなくてしょうがないです。

国がどんな方向を目指そうと、「国民はそんなことを望んでないんだ」っていう、私たちは安心して暮せる、豊かな自然を子どもたちに残すんだっていうことをね、力を合わせて、スクラム組んでやっていくしかないって、思うんです。そうしていただかないと、本当に、私たち、悔しいです。悲しいです。はい。だから、上関が絶対に建てられないで済むように私たちも本当に遠くからですけれど、応援しています。

何かあったらすぐ来ます。何でも言います。これからも頑張ってください。有難うございました。

改めて誓いましょう、すべての原発を止めましょう!


佐々木慶子
(2013年9月11日、経産省前テントひろば。ヒューマンチェーン集会での発言)

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福島からやって来た佐々木慶子です。核と人類は共存できない。原発と人類は共存できない。原発は凡てを奪う。このことを表現したのは、3/11福島原発事故 です。そこから学べない、学ばない、学ぼうとしない人がいるっていう、この現実を私は信じられません。福島の、この事故から学んで貰いたいと思います。福島の多くの女たち、だけでなく、すべての人間、福島の多くの人間は、命、財産、なりわい、田畑、これまでのコミュニティ、すべてを奪われました。何よりも 子供の、安全に、安心して暮せられる環境を奪われてしまいました。失ってしまいました。

皆さん、福島原発のような事故が、あと7年後の 2020年まで、また二度と起こらないっていう保障を誰ができるんでしょうか。地震が起きないという、この保障は誰ができるんでしょうか。どんな立派なオ リンピック施設、オリンピック準備をしたとしても、また世界中からたくさんの人びとをお招きしたとしても、あの福島原発のような事故が再び起きたとしたら、もうすべてが失われるのです。

まさに、いますぐに、福島だけでなくどこの原発も止めることこそ最大の準備であり、おもてなしではないんでしょうか。そのことを確信をもって、私たち日本人のためだけじゃなく、世界の人たちのために、地球環境のために、安全な環境で子供たちを育てられるために、おいしい自然のものをいただけるために、私たちはすべての原発を止めることが、最大の原発事故を起こした日本人としての務めでもあると思います。

皆さん、すべての原発。福島だけの問題ではないんです。何時、どこで、あと50基ある原発、すぐ止めなきゃいけないんです。それをここで改めて誓わせていただきたいと思います。皆さん、止めましょう!

オリンピック招致の前提条件


佐々木慶子

(2013年9月11日;経産省前テントひろば3年目突入記念集会での発言)

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皆さん今日は。私も福島から參りました、原発いらない福島の女たちの一人です。皆さん、東日本大震災で今、家を失ったり、家を追われたりして仮設住宅に住 んでいる人が21万人います。そのうちの15万人は原発難民と言われる人たちです。安倍総理大臣は東京オリンピック招致の最後のプレゼンテーションで、世 界に向って、言いました、「汚染水は福島港湾の0、3キロメートル平方以内にブロックされている。健康問題は過去現在未来にわたって、まったく問題ありま せん」そう言い切りました。

これは私たち福島県民だけでなく、今日ここにお集りの皆さん、そして日本の多くの国民の人たちが、大嘘であると いうことは知っております。安倍総理大臣は大嘘吐きであり、ペテン師です。しかし、日本の総理大臣として世界に向って言い切ったということは国際公約です よね。じゃあ、実現して貰いましょう。オリンピック施設を建てるのもいいでしょう。でも、その前に、仮設住宅から、公共住宅をちゃんと建てて欲しい。そし てオリンピックの時に1号機から4号機まで、すべて沈静化させ、汚染水問題もキチンとコントロールし、仮設住宅に住んでいる人は一人もおりません、と世界 に向って言い切って欲しいと思います。

そうでなかったら、私たち日本人として大嘘吐きの総理大臣は許せません!そういう意味で、私たちはこ れから、日本の総理大臣、原子力規制委員会に向って、再稼動よりも先に今すぐ世界の叡智を集めて、1号機から4号機の状態を調べてちゃんと対応できるよう な、廃炉に向けての作業をしっかり始めていただきたい。そして、そこの現場で、福島の現場で働いている労働者の身にもなって欲しい。安倍総理は一回でも一 日でも、この現場に行ったことがあるんでしょうか?おそらく無いと思います。

皆さん、こうなった以上、世界の眼はオリンピックだけじゃな く、福島原発にも向けられています。ある意味、私はチャンスだと思ってます。外圧を最大のものだと捉えて、それをしっかりオリンピックだけじゃなく、原発 問題もしっかり解決し、そして平和な日本、日本国憲法を象徴とする平和な日本として、世界からのお客さんをおもてなしできれば、本当に私はその時こそオリ ンピックは認められると思います。オリンピック駄目とは言いません。でも絶対に福島原発を解決させる、それが絶対条件です。そういう意味で私たちは諦めな いで頑張っていきますのでよろしくお願いしたいと思います。