一人ひとりの心に届けば


宇野朗子

2011年10月30日 経産省前テントひろば スナメリチャンネルのインタビューに答えて

saeko-tent

27日から3日間、福島の女たち、それから支援して一緒に来てくれた人たちと、一緒に過ごせて本当に良かったです。

実際にに経産省に行ったりとか、首相官邸に行ったりとか、物事が凄く、動くのが難しいっていうのも感じて、辛いって、悔しいって思った瞬間もあったけど、でも私たちが訴えているのは一人ひとりの人に対してだし、それは経産省で働いている人であってもそうだし、ここに集まっている人、それから通り掛る人、発信したものを見てくださる人たち一人ひとりに対してだから、その人たちの心に届いて、何かその人たちがまた変化を起こしていくっていうことが、起こればいいんだっていうのを、もう一度、立ち帰って。

3日間、沢山そういうことが起ったって感じているので、凄く良かったです。これから今日、スタートした全国の女たちの座り込みも、これからどんどん、それがね、拡がっていくと思うので、ぜひ、注目して欲しいし、何かのアクションを起こして欲しいなって思います

伝えきれない危機感


宇野朗子

2011年10月29日経産省前テントひろば(記者会見)

saeko_kaiken

お早うございます。宇野朗子です。昨日、急拠夕方の5時40分から首相官邸に入ることができまして、本多平直内閣総理大臣補佐官に40分間ほど話を聞いていただく時間を持つことができました。昨日、ここに至った経緯はですね、21日に経済産業省の方に行きまして、私たち、「原発いらない福島の女たち」107名で要請書を渡しました。

そして内閣総理大臣宛てでもあったわけなんです。そこで私たちの思い、現状を伝えまして、話をしたわけですれども、やはりそこだけでは仲々、変わることが難しいというような欠陥もありまして、昨日は、経済産業省の別館前でですね、ずっとアピールもしたわけですけれども、実際に経済産業省の建物から出てくる官僚の皆さんに直接ビラを渡し、直接、訴えるわけですけれど、なかなか本当に、伝える、ということが、そして動かすということが、本当に難しいというふうに思う中で、やはり首相官邸に行って、直接、私たちの話を聞いてもらおうということで、社民党の福島瑞穂事務所さんには本当にお世話になりまして、本当に無理を言ってですね、何度も交渉の結果、40分だけ話を聞いていただく、ということが実現しました。本当に福島瑞穂さんにはお礼を言いたいと思います。有難うございます。

福島からは5人の人が、それから、宮城県から一人、福島県内の会津坂下町、会津若松市、郡山市の女性の市議の方、それから福島瑞穂さんと、福島瑞穂事務所の秘書の方ということで11名で行ってきました。それぞれ、今の現状と一人ひとり言いたいことを、それぞれ伝えたんですけれど、まずは、こうい事態が起きてですね、一刻も早くすべての原発を停止して、廃止して欲しいということを、伝えました。

立地町、大熊町から避難している方からはですね、大熊から本当に命からがら避難しても、今は会津若松にいるわけですけど、今度は柏崎に近いわけですね。本当に、安心できる場所はぜんぜんないって、本当にがっかりしたと。でもこれはとにかくすべてを止めて欲しいというのが私たちの願いです、というのをお伝えしました。

それから、実際に今まで福島の原発10基、動かすということを許してしまった福島県民として、こういう事態を防ぐことが、その前に止めることができなかったという痛恨の思い、それで、間にあわなかったという思いを伝えまして、これがもし他のところで;もう一度起きてしまったら、本当に私たちの生きる道はないということで、何時、2度めの原発震災が起きるか、本当にその危機感をもって私たちは、とにかくすぐに止めて欲しいということを、思っているということを、その危機感を共有していただきたいということを伝えました。

この件に関しては、首相官邸ではですね、実際の3.11以後・・・・あのですね、原発の震災が起きて、国がどうなるかという危機感の中で動いてきたので、実際に中枢にいる人たちはすぐに止めたいという思いは持っているのだと。ただ、この本多さん自身も「私はなるたけ早くすぐにでも止めたいと思っている、でも政治家の中にはなるべくそれを引き伸ばしたいという勢力も実際にはいるということで、その厳しい鬩ぎあいの中で、なるべく早くこういう脱原発というのを、実現するという方向で、今、鬩ぎあいの中で頑張っているので、それを見守って欲しい」というふうに言われました。

私たちはこれが一刻も早く、実現するということを私たちの方から、ずっとこれからも続けていきたいというふうに思います。じっと見守っていきたいというふうに思います。

それから、ほとんどの参加者から、言われていたのはですね、今、渡利の校長のことでも分りますように、私たちは今・・・・汚染地域で子どもたちが被曝し続けているという問題があります。で、避難したくてもできない住民たちがたくさんいる、そういうこの現状について、変えてください、ということを、本当に訴えました。

福島の被害もですね、福島近況はぜんぜん関係ない、と。宮城県や、そのまわりの地域で汚染がある地域についても、避難の権利をキチンと欲しいということを、ちゃんと国の側が認めて欲しいということも伝えました。避難の権利っていうのは、今、自主避難者に対する賠償問題が話し合われていますけれども、これは本当に、経済的なこと、というだけの意味ではなくてですね、私たちが汚染地域で暮さなくてもいい、汚染地域で怯えながら子どもたちを育てなくてもいい、子どもたちがキチンとした環境の中で伸び伸びと育つ、そういう権利を国が認めてくれるかどうかという問題だということで、私たちは生存権を求めているのだということを伝えまして、この避難の権利を自主避難者に対してキチンと保障して欲しいということを伝えました。

で、本多さんは脱原発ということで話をうかがう、ということで、準備をされてきたということで、この避難の権利を私たちが本当に求めているというのを、この危機感というのを多分、始めて直接、聞いたんだと思うんです。けれども福島で今、起っている、まあ私たちから見れば本当に棄民ですよね。棄民的な状況になってきているということを、それに対して私たちがどういう思いを持っているかということを直接、キッパリと聞いていただけたんじゃないかなというふうに思います。

で、事故直後の情報隠しで、私たちが初期被曝を、キチンと防護することができなかった、特に子どもたちに対してですね、初期の被曝から守ることができなかったということに関して、私たちは怒りと悲しみを持っていると。で、その上にさらに今、被曝を重ねているというこの状態を一刻も早く変えて欲しいということを、伝えましたけれども、本多さんとしては政府がやってきた、その政策というのが未曾有の事態において間違ったこともあったと思う、けれども、それはキチンと守る方向で進んでいるので、このところは信じて欲しいというふうに伝えられました。

ただ私たちとしては、やはりここは所詮、政治というのは結果に責任を負わなければいけないところなので、キチンと結果を出していただきたいと、ずっと求め続けていきたいと思います。

やはり今、渡利地区などで起っているやり取りというのを、政治の中枢の側ではキチンとその危機感というのが、多分、伝えきれてないんじゃないかというのが実感でした。今後も直接こういう話を聞いていただけるような場をずっと持ち突けられるように働きかけていきたいと思いますので、皆さん、ご協力よろしくお願いします。

こういうことを赦してはおけない


宇野朗子

2011年9月17日「原発から撤退集会」(佐賀市)より

saeko_saga

・・・・住民の人たちが避難の権利を与えられていないっていうことです。

今、除染がいるんだっていうのは、住民を外に出さないっていうための・・・・除染でもあるって、私たちは感じています。そして福島市の職員の方々がはっきりと言ったのは、避難というのは地域経済の縮小に繋がる、それはますい、だから除染なんだっていうふうにおっしゃったそうです。そして除染の具体的な見通しはほとんど無きに等しい、そして除染のためのマンパワーも足りないので、住民の方にも担っていただくことになるっていうふうにおっしゃったそうです。

私たちは、こういうことを赦してはおけないというふうに思います。こういうふうに除染、見通しの立たない除染。除染しなければならない、というのは皆思うわけですけれども、でも、その前にやはり、汚染がない地域で最低限度の文化的生活を営む権利というのは私たちは基本的人権としてもっています。そういう人権を福島県民も、別の地域の人たちにも、ぜひ保障していただきたいっていうふうに思います。

そして、こういうふうに大人がやっている蔭で、6ヵ月間、子どもたちが日々、被曝を強いられています。私たち大人が見る、後からどんどん出されてくる汚染地図ですけれども、子どもたちの年齢に置き替えて見てみれば、その汚染地図はもっともっと深刻になっているっていうふうに、私たちは見んあければならないと思います。

40年以上、この国策であった原発を推進するために40年以上、福島県民は原発の安全神話の中で、原発について語ることも許されず、過してきました。そして3.11。実際に私たちが心の底では一番怖れていた原発の苛酷事故が起きてしまってから、今度は原発安全神話ではなくて、被曝しても大丈夫だと、「放射能は安全です」ていうような大宣伝が行なわれてしまいました。

そうすることによって、福島の大人たちがXX元気を失くしています。その中でたくさんの不安を抱えて、そして自分たちの間でXXX思っていて、自由にものが言えない中で不安を抱えながら、過ごしているという状況があります。

この混乱の中で子どもたちが取り返しのつかない被曝XXを重ねないように、本当にまわりの皆さんの助けを本当に必要としています。どうぞよろしくお願いします。

一つ、お手紙を紹介させていただきます。中学2年生、三春町に住まわれていますXXカヨさんという方のメールを、許可を得て、読ませていただきます。

お元気ですか? 私は東京での友達も増え、楽しくやっています。でも三春を100点としたら、東京は80ぐらいでしょう。私は今、政府と東電に、もの凄く腹を立てています。どうして東電が嘘をつき、安全だと言い張るのか、どうしてこんな事故が起きても、政府は原発再開を目指すのか、そして何よりも大人が勝手に作った原発で、何故、福島の子どもが被曝しなくてはいけないのか、この怒りはどこにぶつけたらいいのか、ぶつけたとしても、聞いてくれるような政府なのか、何も分らない日々を、ただ送っています。

カヨさんの怒リというのは政府に向けられていますけれども、でもその先にやはり、私たち、この社会を作った私たち大人一人ひとりにも向けられている、というふうに思います。今、汚染地域に暮さざるをえないでいる子どもたちを私たちがどういうふうに守るのか。これから、こういう福島の原発震災で起きたこの悲劇を二度と繰り返さないというふうに私たちが決意をできるのか、ということが問われているというふうに思います。

66年前、敗戦によって私たちは過ちから学んで、軍国主義から脱して、戦争を放棄して、平和国家としてもう一回歩み始めるっていうふうに誓ったと思います。今、また私たちは痛恨の過ちを犯してしまいました。この思いを、原発主義から脱して、核の幻想と訣別するっていう決意を主権者である私たち一人ひとりが示していく、今、そういう時だと思います。