規約人権委員会 日本政府第6回審査を終えて


海渡雄一

はじめに

2014年7月15日、16日の両日にわたって、自由権規約委員会による第6回日本政府報告書審査がジュネーブの国連欧州本部パレデナシオンで行われた。私は、1998年第4回、2008年第5回に引き続いて3回目の審査立会となったが、これまでにもまして、日本の人権状況に照らして白熱した審議となった。
審査を受けた日本政府に対する勧告=総括所見は7月24日に公表される予定となっている。
今回の審査については、日弁連としても市民向けのパンフレット、審査の全貌を記録した単行本などの作成を計画している。以下に、審査の終了を受けた一参加者の見聞と感想を記しておきたい(この文章で述べたことは、特に断らない限り、私の個人の見解であり、日弁連の見解を代表するものではない)

第1 概観

1 新たにとりあげられたテーマ

今回の審査では、これまで委員会が継続して取り上げてきたテーマだけでなく、いくつかの重要なテーマが、あらたに審査で取り上げられた。
その代表的なものが、多くのNGOが強く取り上げることをもとめた秘密保護法とヘイトスピーチの問題であった。
それ以外にも朝鮮高校が無償化の対象から外された問題、ムスリムの人々に対する包括的な情報収集について、政府が停止せず、謝罪もしていないこと、福島第1原発の被害者に対して正確な情報が提供されていないことなども取り上げられた。

2 国際人権保障システム 議定書と国内人権機関

他方で、委員会が一貫して取り上げてきた、第1選択議定書の批准、条約の国内法的効力、国内人権機関の設立など国際人権保障システムについても、フリンターマン委員からかなり詳細な質問がなされ、フォローアップもなされた。日本政府は、民主党政権の下で、第1選択議定書の批准、国内人権機関の設立がかなり具体化していたにもかかわらず、安倍政権となってからこのような動きが止まっていることについて明解な説明ができず、委員会のフラストレーションを高めたように見受けられた。

3 刑事司法と少数者の差別
刑事司法、死刑制度、死刑確定者の処遇、難民、入管収容、技能実習生制度などの外国人に対する人権問題なども、前回と同様に取り上げられた。女性、アイヌ、琉球などのエスニックマイノリティ、LGBT・性的マイノリティに対する差別、慰安婦問題についての政府の責任なども引き続き取り上げられた。

第2 袴田事件を契機に大きく取り上げられた代用監獄、取調、死刑制度、死刑確定者の処遇

1 メインイシューに

今回の審査の大きな特徴は、袴田事件を題材に代用監獄、取調、死刑制度、死刑確定者の処遇などが大きなメインイシューになったことである。とれわけ3人の委員が袴田ケースに具体的に言及して発言したことが大きな特徴であった。

2 代用監獄の廃止の意図はあるのか(マジョディナ委員)

1988年から勧告している。代用監獄の廃止について、なぜ、代用監獄制度の使用が停止されないのか。世界の他の地域では全く許されない制度である。CATでも取り上げられている。30年問題が提起されているのに変わらない。予算の制約があると政府はいわれるが、代用監獄の問題における自白の強制が多くのケースで発生している。最近では、PC遠隔操作事件で明確に無罪の人が自白させられた。袴田さんが代用監獄で長期間の取調の結果自白させられた時とどう変わったのか。長期の取調による自白の強要がなされていることに変わりはない。日本政府は、勾留施設を増やし、人権違反を防ぐべきではないか。代用監獄を廃止する意図はあるのか。勾留の削減はあるのか。

3 死刑制度の廃止を、それまでの間も改善を(ニューマン委員)

アメリカのニューマン委員は死刑制度の死刑確定者の処遇について包括的な質問を行った。彼も袴田氏が40年以上も拘禁されたことを取り上げた。ニューマン氏が取り上げたことは広範にわたるが、
○第2選択議定書を批准し、世界に範を示して欲しい。
○恩赦が1975年以来ないこと。規約の6条のパラ4に反している。恩赦の申請中の処刑はあるのか。
○19の犯罪のリストに爆発物犯罪は入っているのか。
○死刑囚は長期に独房収容され、死刑執行は数時間前にしか知らされない。家族にも知らされない。政府は「心の安寧を得るため。」というが、委員会は非人道的と言ってきた。
○死刑判決を見直すために必ず再審査の機会を与えるべきではないか。
○裁判員制度の下で、全会一致でなくても死刑が可能となっている。再審査が必要である。
○最高裁判決によって、死刑確定者との面会への弁護士の立会に一部の変化をもたらしたというが、どのような変化か。
○心神喪失の者の処刑を避けるため、独立の審査がない。
○高齢者の処刑が続いているようだ。
○法務大臣による検討会は、まだ得られていないのか。

4 なぜ、取調に弁護人は立ち会えないのか、より包括的な取調可視化を(シャニイ委員)

イスラエルのシャニイ委員は取調の問題を包括的に取り上げた。
○裁判員対象の3パーセントが対象になると言うNGOの見解は正しいのか。
○パイロットケースでは、どういうものが試行から外されているのか。残りの事案はなぜしないのか。
○対象事件の選び方はどうなっているのか。
○弁護士はもともとの録画を見ることができるのか。
○身体的な暴力や言葉で脅すようなことはあるのか。
○手錠をしたまま、椅子に縛られて取り調べを受けているというのは本当か。手錠をするのは一般的なのか。
○弁護士はなぜ立ち会えないのか。
○99パーセント以上が有罪判決というが、このような刑事司法制度は正しいと見られているのか。
○事前の検察官の選別の判断によって有罪率高いという説明であるが、このような高い有罪率は警告的な情報ではないか。裁判官は検察官の起訴を斥けることをおそれているのではないか。
○自白に依存することの危険性は学術的な調査によって示されている。プレッシャーがあると25-30パーセントの被疑者が自白を強要されていると言う報告がなされている。
○袴田ケースでは再審が開始されたという。そのことは、高く評価されるが、そのような人が他にもいるのではないか。

5 日本政府が死刑制度を維持する理由を聞きたい(レスキア委員)

アルゼンチンのレスキア委員は、フォローアップ質問の中で、死刑について重ねて質問した。彼は、ニューマン委員の質問は繰り返さないとしつつ、「国からの適切な対応がなされてない。死刑廃止に向けて、刑事司法ポリシーが示されていない。日本政府に死刑を維持する理由について聞きたい。対象犯罪に国に対する犯罪が含められている。19もの罪が上げられている。内乱が含められている。このような制度に合理性があるのか。」
「刑事司法は市民の気持ちに沿うべきと言うが、政府としての方向が示されるべきだ。死刑確定者の心の安静をはかるというが、それは国が決めるものではない。事前に通知を受けることで死刑確定者が、状況を把握できるようにするべきだ。」
6 まとめ

最後には、ロドリー議長が日弁連の代用監獄と取調に関するレポートの一部を読み上げ、政府に事実と違う点があれば、具体的に指摘するようにとの質問もあった。
多くの委員は報道を通じて袴田事件の内容を理解していたようだったが、日弁連が映画BOX袴田事件をジュネーブプレスセンターで上映し、この事件の具体的な内容とこの事件から浮かび上がる日本の刑事司法システムと死刑制度の問題点について記載したチラシを配布しながら、多くの委員と対話したことが、このような成果を生み出したと思う。

第3 秘密保護法について厳しい質問

1 事前の活動

すでにNHKが「国連委員会 特定秘密保護法に意見」として、流している。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140717/k10013071791000.html
7 月 17 日 0 時 31 分
秘密保護法については、事前のLOIには入っていなかった。したがって、これを審査で取り上げてもらうことには、最初から困難が予想された。NGOは、事前によく話し合い、委員会にレポートを提出しているNGOだけでなく、他のNGOにも呼びかけ、19団体のジョイントレポートを実現した。
他に、日弁連、アムネスティもこの問題を取り上げ、ツワネ原則を起草したオープンソサエティ・ジャスティスイニシアティブも、秘密保護法の内容を検討した詳細なレポートを作成してくれた。
公式ブリーフィングでは19のNGOを代表して小川隆太郎弁護士が秘密保護法の問題点について発言した。このブリーフィングでは、フリンターマン委員から、法律は既に適用されているのかという質問があった。翌日には法は施行前であり、適用例はないが、日本では過去に西山記者事件があり、この法律によるジャーナリスト、市民活動家、内部告発者に加えられているリスクは現実のものであることを説明するペーパーを19NGOのステートメントとして提出した。

2 フォー委員の包括的質問

審査の第二日目にドイツのフォー委員が表現の自由について質問する中で、秘密保護法について取り上げた。
(秘密保護法について質問するフォー委員)
フォー委員の質問を少し詳しく紹介しよう。
「表現の自由についての権利制約は、非常に狭いものに限定しなければならない。公共の福祉による制約は広くなっている。規約で認められたに限定していくことについてそのステップを明らかにして欲しい。これまで、この問題についての司法審査が限られているようにみえる。
ここで最近の例をとりあげる。去年のリストオブイシューの採択のあとに生じたことで、かなりの懸念を生んでいる秘密保護法に関してである。この問題について委員会の一般的意見34において、国家の保有する情報へのアクセスを拒否するときには相当な理由が必要だとされ、不服申立の機会を慎重に締約国は確保するとされている。安全保障に関する情報も厳しい要件を満たした情報を保護すべきだ。
日本政府が法律の全文を翻訳して下さったので、その翻訳を読んだが、この法律は、翻訳を読んでも理解できない。アネックスの表の目的とされる防衛、外交、テロの防止、特定有害活動の分類基準が明らかでない。10年の刑は重すぎる。
24条は、メディアに対して萎縮効果をもたらすのではないか。22条がニュースの報道の自由にどのような保障をもたらすのかも明らかでない。日本としては、規約19条に即してセーフガード措置を用意しているのか、人権活動家や環境活動家が逮捕されないようにどう確保するのか。」

3 日本政府代表団による回答

これに対して、日本政府代表団(内閣府)は「日本政府は表現の自由を最大限保障している。情報公開制度は、特定秘密保護法にも適用される。規約19条は、国の安全、公共の秩序に基づく一定の制約を認めている。秘密保護法は、19条に反するものではない。
秘匿性の高い情報をを保護する制度、その指定と解除に関する制度は、米国や英国で整備されている。秘密の定義や指定の要件は、法的に明確されている。
附属表については、「賢人会」(情報保全諮問会議)により詳細な基準が審議されていて、閣議で決められることとなっている。特に秘密性が高い、限定的で具体的な情報に限って秘密に指定されるのであり、行政機関の恣意的な運用はなされない。
法24条により、自己の不正の利益を図る場合にのみ取り締まりの対象となるとされており、報道目的の取得は処罰されない。このような規制は国民の知る権利を不当に制限するものではなく、自由権規約19条と整合的である。

4 ロドリー議長による立法事実に関する質問

このやりとりを受け、委員会の最後のロドリー議長による質問の中でも、「特定秘密保護法について、懸念が表明されている。この法律はどのように既存の法律を変えるのか。いま、なぜ、このような法律が必要となったのか説明して欲しい。」という根本的な立法事実の有無に関する鋭い質問がなされた。
この点については、日本政府は審査終了後48時間以内に書面で回答することができる。
このように、日本の市民社会が共同で取り組んだ秘密保護法を国際人権法の視座から検討してもらうというミッションは成功したようである。どのような具体的な勧告がなされるかを見守りたい。

第4 ヘイトスピーチ

1 審査でのやりとり

ヘイトスピーチについて、イスラエルのシャニイ委員が取り上げた。このようなデモが350件も報告され、広範に起きていることが確認された。そして名誉毀損の場合以外は取り締まれないのか、他の刑事的規制はないのか質問された。このように、ヘイトスピーチについて具体的な防止策がとられていないことが大きく取り上げられた。
これに対して、政府代表団は、極めて深刻なヘイトスピーチが起きているにもかかわらず、政府の答弁は名誉毀損や脅迫にあたる場合に民事責任と刑事責任を問いうる、啓発活動に取り組んでいるという答弁に終始した。このやりとりを通じて、日本に包括的な差別禁止法制がないことの問題点も明確になった。

2 求められる限定された刑事法的規制

日本から出席していたNGOは Japan NGO Network 2014 ICCPR として、ヘイトスピーチに関して、人種差別撤廃委員会の一般的見解35 para15,16 にもとづいて、一定の行為の犯罪化を求める勧告を求めた。この点について、二日目のフォローアップ質問において、シャニイ委員は表現の自由の保障は重要であるとしつつ、規約20条がバイオレンスの防止のため、人種差別の煽動をするヘイトスピーチ抑制しなければならないことを定めていることを指摘し、民事法的な措置だけに委ねることは問題であり、民事提訴ができない場合もあり、国が抑制することが望ましいと述べた。
人種差別撤廃委員会の前記の見解は、法律により処罰されうる流布や扇動の条件として、委員会は以下の文脈的要素が考慮されるべきであると考える。として、スピーチの内容と形態、経済的、社会的および政治的風潮(委員会は、ジェノサイドに関する指標において、人種主義的ヘイトスピーチの意味および潜在的効果を評価する際に地域性が関連することを強調した)、発言者の立場または地位、スピーチの範囲、スピーチの目的を考慮すべきだとしている。
また、締約国は、扇動罪の重要な要素として上記の考慮事項に加えて、発言者の意図、そして発言者により望まれまたは意図された行為がそのスピーチにより生じる差し迫った危険または蓋然性を考慮に入れるべきであるとされている。
日本の状況は、放置すれば、人種差別的暴力への歯止めが利かなくなる一歩手前まで来ている。委員会がどのような具体的な勧告を行うか、ここでも大いに注目される。

第5 慰安婦問題をめぐる委員会内外のできごと

1 異常な事態

今回のセッションには、慰安婦は強制連行されておらず、売春婦だったと主張している日米の団体の人たち約10人が来て、NGOのブリーフィングに入れるかどうかでもめたり、セッションで慰安婦が性奴隷ではないとした政府代表発言に一斉に拍手したり、慰安婦問題について発言したマジョディナ委員をセッションの終了後に取り囲んでつるし上げたりという事件が起きた。

2 委員会でのやりとり
委員会では、マジョディナ委員が慰安婦問題を取り上げた。河野談話の検証についても質問がなされた。これに対する政府の回答は、これまでの経緯をふまえ、日本政府としては強制連行の事実は確認できないが、当時植民地統治下にあり、「甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して」なされたと述べた。そして、今後も河野談話を継承すると述べたが、アジア女性基金を超える慰藉措置は示されず、慰安婦を「性奴隷」と呼ぶことは相応しくないとも述べた。
これに対して、マジョディナ委員は最後のフォローアップ発言の中で、性奴隷制という発言は1926年の奴隷廃止条約の定義に基づくと発言したのに対し、政府代表はさらに、「奴隷制度の定義について、条約上の検討をした上で、この制度は性奴隷制の問題ではない。その定義に当てはまるものとは理解していない。性奴隷制度は不適切な表現である」と強く反論した。
この時に、慰安婦の存在を否定するグループの人たちが一斉に拍手をしたのである。 これに対して、ロドリー議長はこのような行為(慰安婦を性奴隷ではないとする発言に拍手する)ことは、許されない行為であると言明した。

3 まとめ

今回のセッションでは、慰安婦とヘイトスピーチ、秘密保護法が大きく取り上げられたが、このような慰安婦否定派の人たちが審査に来たことにより、日本の民主主義と人権状況の悪化が委員の皆さんにも肌身で感じられたのではないかと思う。それが勧告にどのように反映されるかも興味深い注目点である。

第6 福島原発事故後の知る権利も議題に

1 委員の質問
スイスのケリン委員は、委員の一巡目の最後の質問で福島原発後の状況に懸念があるとし、特別報告者(アナンダ・グローバー氏)も提起しているとして、国際基準(年間1ミリシーベルト)の20倍の線量地域に帰還政策がとられていること、福島における災害関連死亡(1704人)の中に健康被害の者が含まれているのか、帰還した者に月次の補償がなされるのか、避難している人々にどの程度の情報が提供されているのか。情報へのアクセスに問題はないのかなどの質問がなされた。

2 政府の回答
これに対して、政府代表団は、福島の放射線影響については、わかりやすくリスクコミュニケーションをしている。科学的知見をまとめた基礎的な情報のパンフレットを作成し、 責任を持って長期的リスクについて、正しい情報を住民と労働者に提供していると説明した。

第7 審査を総括したロドリー議長総括発言

1 感動的だった総括発言

審査の最後にロドリー議長が次のように発言した。これは、委員会全体の偽りのない日本政府に対する気持ちを表していると考えられる。

(総括発言を述べたロドリー議長)

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二つの問題が指摘された。
代表団が察知されているように、繰り返しのプロセスがあるということである。
政府り説明には、繰り返しが多い。このようなプロセスは資源の有効活用といえない。
人権の尊重がリソース次第という状況は日本のような先進国ではあってはならないことである。
代用監獄の制度を取り上げる。代用監獄は暫定的なものとして、1908年に当時「資源がない」という理由で、捜査の対象となる被疑者を警察に拘禁してきた。
これに加えて、今回政府は「家族や弁護士に利便だ」という説明を付け加えられた。便宜だというが、全く反する意見を持っている団体もある。このような説明は無意味に聞こえる。こういう制度が維持されている理由は、起訴側が自白を求めたいと考えているためであるとしか考えられない。このような状況は明らかに規約に矛盾している。
可視化については、改善が進むでしょう。でも、もっと多くの人と金を投入するべきである。取調に弁護士の立会は認められていない。
日本政府は、委員会がこれまでよりも強い形で勧告を出しても驚かれることはないでしょう。日本政府は明らかに国際コミュニティに抵抗しているようにみえます。
もうひとつの繰り返しは慰安婦の問題です。意見の対立があるようである。私には理解ができない。頭が悪いのだろうか。「強制連行されたのではない。」といいつつ、「意図に反した」という認識が示されている。これは、理解しにくい。
性奴隷である疑念があるなら、意図に反して行われたのなら、河野談話でも謝罪がなされたとしても、日本政府はなぜこの問題を国際的な審査によって明確化しないのか。政府のこのような言葉を受け容れるしかないのか。
政府には48時間以内に反論できる機会がある。
このセッションでなされた拍手は適切なものではない。とりわけ人権侵害の被害者を辱めるような拍手は適切でない。
日本はこの委員会にとって重要な国である。自由を認めているである。この場に市民社会はたくさん参加している。でも、人権にマイナスな影響を与えるような深刻な問題がないわけではない。次のラウンドでは、こういうことが続かないようにしたい。
ぜひ、日本政府から、追加情報を頂きたい。最終見解を出し、フォローアップをしていきたい。

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2 総括所見の実現は私たちの責務

総括所見について、期待が持てる審査であった。
いろいろな事件があり、また、リストオブイシューになかった問題で取り上げられた問題があった一方で、日の丸君が代問題のように、リストオブイシューに入っていながら、誰も質問しないでイシューから落ちてしまった問題もある。このように、明暗はあったが、最後のナイジェル議長の発言を聞く限り、委員会はかなり踏み込んだ勧告をしてくるにちがいない。この勧告を受け止め、日本国内にひろげ、政府と真剣に対話し、日本を包む人権と民主主義の危機を克服したいと思う。

1/21秘密保護法と民主主義の危機・院内集会


満田夏花

FoE Japanの満田です。1月24日から通常国会がはじまります。
安倍政権の暴走をどこまで止められるのか?
民主主義を守るため、分野横断的な対応が必要になってきているのかもしれません。

以下お知らせです。21日の集会は豪華メンバーです。改めて秘密保護法の問題
点を学び、行動しましょう。はじめての人歓迎!ぜひ連れてきてください!
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【集会案内】 1/21秘密保護法と民主主義の危機・院内集会
http://stophimitsu.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/121-3f83.html
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秘密保護法の全体像を学びましょう。

日 時:1月21日(火)15:00~17:30
場 所:参議院議員会館講堂(最寄り駅 東京メトロ・永田町、国会議事堂前)
(30分前からロビーにて入館証を配布します)

お 話(予定・仮題)
・足立昌勝さん(関東学院大学教授)民主主義を踏みにじる秘密保護法
・山下幸夫さん(弁護士)秘密保護法が狙う国家像~立法・法改定の動き
・青木一政さん(ピース・ニュース)戦争準備の直近の動き
・七戸わこさん(秘密保護法を考える市民の会)自民党の反論を批判する
・海渡雄一さん(弁護士・日弁連)通常国会に向けて

主 催:秘密保護法を考える市民の会

資料代:500円
問い合わせ先:03-5225-7213(311市民プラザ)
090-8116-7155(阪上)
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【秘密保護法と戦争準備に反対!民主主義を壊すな!アピール行動】
・日時:1月24日(金)10:30~12:00
・場所:衆議院第二議員会館前
・主催:秘密保護法を考える市民の会
・問合せ:03-5225-7213(3.11市民プラザ)、090-8116-7155(阪上)
http://stophimitsu.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-875d.html
—————————————————-
1月24日(金) 全国一斉行動の情報
◆1月24日(金) 国会周辺での抗議行動予定◆(2014.1.10現在)
★10:30~12:00 @衆議院第二議員会館前
【秘密保護法と戦争準備に反対!民主主義を壊すな!アピール行動】
主催:秘密保護法を考える市民の会
問合せ:03-5225-7213(3.11市民プラザ)、090-8116-7155(阪上)

★12:30~14:00 @国会周辺  ⇒数千人規模が必要です。ぜひご参集を!!
【「秘密保護法」廃止!1・24国会大包囲】
ヒューマンチェーンは13時30分、14時の二回
集合:参議院議員会館前 官邸前
主催:「秘密保護法」廃止へ!実行委員会

★14:30~15:30 @参議院議員会館講堂
【「秘密保護法」廃止へ!院内集会(仮称)】
主催:「秘密保護法」廃止へ!実行委員会
http://www.himituho.com/

★17:30~21:00 @衆議院第二議員会館前
【『特定秘密保護法廃止せよ!自由の無い国絶対反対!永田町大集会』】
主催:火炎瓶テツと仲間たち

★18:30~19:30 @首相官邸「裏」
【首相官邸「裏」からの抗議行動」
呼び掛け:木村(連絡先:080-5062-4196)
http://2011shinsai.info/node/5003

バーナムの森は動いた


海渡雄一

「脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会」(eシフト)メーリングリストより転載

秘密保護法強行採決は安倍政権の終わりの始まりだ!

秘密保護法を廃案へ!実行委員会
海渡雄一

1 参議院で法案採決される

参議院本会議で、法案が可決されました。採決結果は、投票総数212、賛成130、反対82でした。

賛成したのは自民党と公明党。反対したのは、民主、共産、社民、生活、糸数議員、山本議員などでした。みんなの党は欠席しましたが、一部議員は出席して反対しました(川田さんと寺田さんと真山さん)。維新の会は欠席しました。

市民の8割が慎重審議を望んでいる中で、日比谷野音に1万5千人が集まり、全国で抗議集会が続き、数万人の市民が国会を取り巻き、秘密保護法絶対廃案を叫び続ける中での、法案可決です。

「特別秘密の保護に関する法律案【逐条解説】」という文書が12月5日午前11時45分に福島みずほ議員の強い要求によって、ようやく開示されました。これは、法案の策定段階おそらく公明党との修正協議の前の段階の法案について内閣官房が作成したものと考えられ、合計92頁に及ぶ大部なものです。法案の逐条解説を公開して審議していれば、法案の問題点はもっと深く審議でき、浮かび上がったはずです。作成名義は、内閣官房の作成とされています。

さらに、内閣と各省庁の間で、この法案の策定の段階で、多くの意見交換が行われていたことが昨晩わかりました。今のところ人事院と文書のやりとりだけが、公表されています。他の省庁は、各官庁の了解が取れないという理由で、今も不開示となっています。

このような重要な文書をこれまで秘密にしていたことは、国会軽視として決して許されることではありません。すくなくとも、このような重要文書について、きちんと国会での審議の時間を確保するべきことは民主主義政治の元での国会運営として、当然のことでした。

委員会採決は、最後は、全く言葉も聞き取れない、議事録もないような状態での採決であり、手続的にも違法無効です。

2 根本的欠陥法案である

この法案には根本的な欠陥があります。何が秘密に指定されるかが限定されず、政府の違法行為を秘密に指定してはならないことも明記されていません。公務員だけでなく、ジャーナリスト・市民も独立教唆・共謀の段階から処罰されます。

政府の違法行為を暴いた内部告発者やジャーナリスト、市民活動家を守る仕組みが含まれていません。権威ある国際原則であるツワネ原則にことごとく反しているばかりでなく、ふたりの国連特別報告者とピレー人権高等弁務官からも重大な懸念が表明されています。私たちはこの秘密保護法案の内容も手続も絶対に認めることはできません。

3 法案廃止の活動を始めよう

これからの闘いの方向性について、提起したいと思います。今晩の闘いの力で、これからの政府の暴走を止めましょう。

成立した法案は同じ手続で廃止することができます。私たちは、明日から、この法律の廃止を求める活動を直ちに始めようではありませんか。次の国会には、採決に賛成しなかった多くの政党と共同して、秘密法の廃止法案を提案するための活動を始めましょう。

4 弾圧に備えよう

もうひとつ、大切なことを提起します。

この法律は、憲法21条、自由権規約19条で保障された表現の自由を侵害する違憲立法です。この法律が自由権規約19条に違反することは、国連の見解なのです。我々には国際社会が味方してくれています。裁判官も私たちの反対運動を見ていることでしょう。そして、心の内では応援してくれている裁判官も少な
くないはずです。

秘密法違反の被告人は違憲な法律によって起訴されたのですから、絶対無罪としなければなりません。
これは、弁護士の仕事ですが、政府があくまで、この法案を施行しようとするなら、第一号の秘密法違反事件の被告人を弁護するために、1000人の弁護士を組織し、あらかじめ大弁護団を結成しておきたい思います。

5 新しい闘いのはじまり

法案の成立は、私たちの一つの敗北であることは確かです。

しかし、今日一日の私たちの行動は、政府、国会に私たちの秘密法廃案、安倍政権NOの怒りをぶつけ、一人一人の市民に秘密法反対の意思を確認する機会となったことと思います。

まず、私たちは、これだけの多数の市民の反対を押し切って秘密法を成立させた政府与党の暴挙を心にしっかりと刻みつけなければなりません。マクベスのバーナムの森は動いたのです。これから、政権崩壊の日が近いことにおびえなければならないのは、勝ち誇ったような顔をしている安倍首相とその取り巻きたちです。

私たちは、この法律が廃止されるまで、決してあきらめません。明日から、秘密法のある社会を拒否し、その実質化を食い止めるため、新たな闘いを始めましょう。

特定秘密法案、絶対、反対!


人見やよい

「特定秘密保護法/永田町大集会」(2013年12月4日、永田町街頭)での発言

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えーっ、全然、主役じゃないのに、御免なさい、盛り上げてもらってすいません。福島からやって参りました。今日、この後ろの参議院会館で、ロビーイングもやってたんですけど、外の音、中に凄く聴こえてます。多分、議員さんたちにも聴こえてるんじゃないかなって思います。

ここで私たちが叫んでることって、多分、聴こえてます。そして、伝わってます。皆が反対していることを、国民の多くが反対していること、伝わらないはずがないです。

で、今日の大宮の公聴会、どうだったのか、まだ、私報道を見てないので、結果は分らないですけど、多分、ほとんどの方が反対されたと思います。福島で行なわれた公聴会、100%が反対でした。誰も賛成しないです。この法案に賛成するような人は、本当、まともじゃないです。

今日、賛成するような人がいたら、その人はもうまともじゃない人です。なので、間違いなく廃案にできるはずなんですけれども、今夜にでも委員会、開かれるんじゃないかとか、今夜は長丁場になるんだとかいうtwitterが、何か髭の隊長から流れてるんだとかいう噂が聴こえてきてます。

なので、何が行なわれるか分らない、本当に風雲急を継げる段階ではありますが、最後の最後まで、私たちは、私たちの法が正義だということを、叫びたいと思います。特定秘密法案、絶対、反対!

絶対、反対!

有難うございました。

福島をこれ以上、踏み躙らないでください!


佐々木慶子

「特定秘密保護法/永田町大集会」(2013年12月4日、永田町街頭)での発言

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福島から参りました佐々木慶子と申します。皆さん、本当にこれだけ集まっていただいて嬉しいです。

福島はあんな犠牲を受けているんですよ! それなのに、この秘密法案の目的の一つに「原発テロ防止」というのがあります。原発事故を理由にして、こんな悪法を通してはなりません!

福島原発のこの惨状を分ったら、もう2度と原発の情報を隠蔽することなどあり得ません! 福島の犠牲をヘンな法案に利用することは止めてください! 福島をこれ以上、踏み躙らないでください! 福島公聴会が一番始めに行なわれました、11月25日です。私も行きました。今、お話しした人見さんは中に入れました。中はガラガラだったそうです、傍聴席。私は場外で頑張りました。入れてもらえませんでした。額賀座長は拒否しました。あくまでも、「議員を通して」とか「政党を通して」とか言って入れてもらえなかった。

もうあれはただ単なる形式だけです。ガス抜き、アリバイに過ぎません。そして次の日、私たちの100%反対の意志を無視して、強行採決したじゃありませんか。こんな横暴なファシズム的な自民党政権は許せません!

しかし、自民党政権に力を与えたのも私たち国民です。自民党に投票した人、反省していただきたい! そして、こうなったら、この私たち国民の良識と正義を、廃案を実現することによって、実現しようじゃありませんか。

日本国民は馬鹿ではない! 日本国民、こんな悪法を簡単に通すわけにはいかないという、この私たちの怒りを、ぜひ、国会議員と、海外の皆さんにも示そうではありませんか! そうでなかったら、こんな悪法、ただすんなり通したら、恥かしいですよね。外国メディアも、アメリカの高官も、こんな秘密法なんかなくたって、情報はしっかり共有していると言ってます!

こんな悪法は通してはいけません! あくまで廃案になるまで、私たちは頑張らないと、子どもたちに顔向けできないと思います。皆さん、最後まで諦めないで、私たちも頑張りますから、一緒にやっていきましょうね。

有難うございます。

民主主義の危機:秘密保護法を阻止するために


満田夏花

経産省前脱原発テント裁判、第4回口頭弁論報告集会(2013年11月29日より、参議院議員会館)より

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私はあんまり愛国者だと自分で思ったことはないんですが、このところ、やっぱり自分は日本が好きなんだなということをよく感じています。本当に今、民主主義の危機が訪れようと…っていうか、前から訪れていたんですが、さらに凄いことになりそうな様相を呈しています。居ても立ってもいられない気持なんですね。

言ってみれば、本当に沢山の問題が今、同時並行的に進行している中、今、まさに成立の瀬戸際にある秘密保護法というのはですね、すべての私たちの努力を水泡に帰しかねない、非常に非常に悪法であると思います。

とりわけ反原発で闘ってきた私たちにとっては、この法律のできることの影響は測り知れないと、今、感じております。私も類子さんが先程おっしゃった、月曜に開催された福島の地方公聴会。これも居ても立ってもいられなくなってですね、福島の皆さんと共に抗議に駈けつけました。

本当に福島県中からですね、そして県外からも、宮城ですとか青森、それから山形から来た方もいらっしゃいましたね。皆、それだけ危機感を感じていたんだと思います。で、駅前でちょっと街宣やって、その後、会場前でチラシ配りとかやったんですが、凄くチラシの受け取りが素晴しく良くて、わざわざ引き返してきて手を出していく人もいました。

福島が何で唯一の地方公聴会の場所に選ばれたのか、これはなかなか不思議でもあり、興味深いと思います。当初、横須賀でやるっていう話もあったんですね。で、多分、これは私の想像ですが、横須賀はまあ、東京に近い、割とこの秘密保護法にガンガン、バリバリ反対している、沢山の市民が押し寄せて凄いことになるかもしれないというのをひょっとして怖れたのかな、とも思いました。

福島はまあ、保守王国でもあるので、自民党の力が強いので、福島でやれば、何かこの、凄く穏かなことになるのかな、そしてやっぱり原発事故の被害を受けているこの重みというのもあると思います。

福島が何故選ばれたのかは分りません。ただ、言えるのはですね、与党にとって福島を地方公聴会の場所に選んだのは、たいへんな失敗だったと思います。福島であそこまで明確に7人の意見陳述人の方々がそれぞれの立場から、この秘密保護法をはっきり批判したのは、しかも、非常に説得力のある根拠を示したうえで、反対したのは多きなことだったと思います。

先程、(木村)結さんのお話の中で、強行採決の時に自民党から「福島を利用するな!」という声が上がったという話を聞いて、「さもありなん」と思いました。この凄まじい原発事故の影響に苦しみ続けた福島の人たちだからこその、本当に重い発言だったと思うんです。で、思うにですね、原発というものは常に機密と共にありました。原発の巨大な利権、なぜここまで私たちが反対して、そんなにいいところのない、凄い、核のゴミオを産み出して、コストも決して安くない、この原発がなんでここまで続けられるのか。これはやっぱり利権ですよね。

で、この利権を守ってきたのは、機密なわけです。このところ各地の反原発運動をやっている人たちの話を聴くと、反原発運動の歴史は秘密との闘いだったと言って過言でないみたいです。皆、様々な手段を使って、情報開示請求する、そうすると何か黒塗りとか白塗りとか、とにかく真っ黒黒、何も分らない報告書が出てくる、つまり今でも原発は秘密だらけです。

ところが、じゃあ、秘密保護法ができても、前も秘密だらけだから、before & after 同じじゃないかと思うかもしれません。ところがこの秘密保護法、皆さんもご存知のように、凄い厳罰化というのが特徴なんですね。厳罰化、および何が秘密なのかが良く分らない。で、やはり人間たるもの、そりゃあ怯えますよね、懲役10年、懲役5年とか言われたら、これはジャーナリストもちょっとビビるし、私たちも情報開示、政府交渉やって、「開示してください」って言ったらそれが教唆に当っていきなり5年とか言われたらどうしようっていうことは頭を過りますね。

まあ、でもこの秘密保護法のもつ影響というのは測り知れないと思います。間違いなく、今まで秘密だったものが、より正々堂々と法的根拠が示された上で、秘密になることが考えられます。

で、その福島の7人の口述、意見書陳述した方々の中に、牧さんという福島県弁連の副会長の方がいらっしゃるんですね。その方の陳述、たった10分なんですけれど、ぜひ、OUR PLANET TV,ユーストなんかで記録が残っていますので、見ていただく、本当は7人全員、見て欲しいんです。7人、それぞれ、凄いですよ。もう本当に聴きながら私は、涙が出てきてしまうほど、本当に、説得力がある。

で、牧さんは凄く、弁護士の理屈っぽく…要は「原発は特定秘密に当らないとか言っているけれど、それは条文上、どこに保障されているんですか? 保障されていませんよね。出ている答弁も、ある時、秘密でありませんと言い、いやいや、警備上の問題など、テロに関係することは秘密なんですと言ったり、何か二転三転しています、ていうよなことを指摘されているんです。

つまり法律っていうのは、条文がすべてなので、コロコロ変る森大臣の発言とかじゃ駄目なんです。やっぱり法律に書いてないと、それはちゃんと保障されない、時の為政者の解釈、あるいはそれが裁判に持ち込まれれば、裁判所の判断になる。誰も裁判なんかに訴えられたくないので、その手前で皆、立ち止まるわけなんですね。そういう萎縮効果っていうのがやっぱりもの凄いだろうなと、思いました。

ただ、今;こうたいへん難しい局面に差し掛かっています。与党はやっぱり数の力で、強行採決、見せつけられましたよね、火曜日、もの凄かったと思いました。福島の公聴会をやった翌日の強行採決、これもある意味、与党が失敗というか、それだけ彼等はね、今国会中に何が何でも成立させねばならない、日に日に世論の力は強まっていく…今、少しずつ皆さん、例えば元防衛官僚とか、元警察官僚とか、元NSCの高官みたいなね、国家機密が重要だと言っている人たちが、この法律は駄目だと言い始めてるんですよね。日本でも、アメリカでも。

つまり、それだけ駄目な法律なんです。国家機密が守りたい人にとっても、「こんな法律いらない」ってはっきり言ってるんですよね。ぜひ皆さんグーグって欲しいんですが、NHKの報道で、「元防衛官僚、秘密法案いらない」みたいなそんなタイトルだったと思うんですが、明確にですね、国家は誤りを犯すと。誤りを犯すので、それは情報を開示して皆にチェックしてもらわねばならないものなのだ、と。いいこと言うな、と。柳沢さんという人なんですが、で、その人曰く、こんな法律あったって、なくたって、別に、海外からの情報は….海外からの情報が貰えなくなるっていう理由で政府は秘密保護法案を作ろうとしているんですが、そんなのはなくたってくれる時はくれるし、それは国の間の信頼関係である、それからもう一つ言っていたのは、こんな法律なくたって、秘密は守れるし、つまり、「秘密を守る」ということの意味が(この法案には)ないということをかなり明確に言っているので、びっくりしました。

で、今日も参議院の国家特別委員会ですね、今、丁々発止のやり取りが行われています。今日の答弁でもですね、この秘密保護法案、ぜんぜん必要じゃないんじゃないか、っていうことがかなり明かになった。ようやく民主党が腹括ってですね、頑張ってくれています。皆さんは民主党が嫌いな人が多いかと思いますが、これはさて置き、今、頑張ってくれています。それは評価してあげましょう。

で、今日、まあ私も言いたいこと色々あるんですが、それでも福山委員が凄くいい質問をしていて、実は前から秘密を護ることに関して、統一基準なるものがあったそうなんですね。で、それを森雅子大臣が衆院の審議の時に「統一基準はあるけれどバラバラだ」っていうふうに答弁したそうなんです。実はそんなことはなくて、統一基準は名前の通り、統一した基準なんです。つまりこの法律のそもそもの必要性がないですね、っていうことが明かになったそうです。これは凄い大きいと思う。で、福山君が要は差し戻せと。衆議院の答弁で大臣が虚偽の発言をした、差し戻せ!というようなことで詰め寄っていました。

これをただ、NHKとかは報道していないんです。中継しないんです。

で、済いません、話が前後しますが、その7人の素晴しい意見陳述の時も、地元のテレビ局が押し寄せて、中継させろって言ったみたいなんです。ところが中継させなかった。で、傍聴席ガラガラ、外ではワイワイ、福島県民を始め、我々が騒いでいるわけですね。という、今だって機密はあるし、これがいいとは私は思っていないし、情報を開示することが必要なんだと。私たちが原発についても、事故についても情報を与えられて判断して、政府の間違いを正していくのに、ベースになるのはやはり情報ですよね。

何でこんな当たり前のことが蔑ろにされているのか、本当に….まあ、皆さん、怒り狂っている人が多いと思うんですが、ここは冷静になって、この法案を潰すために何ができるかっていうのを考えた方がいいと、最近、思い始めています。あの強行採決のショッキングな映像を見せられて、これは奴らもやる気だと。奴らなんて言っちゃいけませんね。与党の皆さんはやる積りだということが実感されました。

彼等はやろうと思えばできるんです。ただ、そうは言っても国会運営のルールがあります。それも破りまくっているんですが。本当は与野党が合意しないと。合意したルールのもとで委員会の運営が進められるらしいんですが、もうかなり強行にですね、与党がとになく審議を進めてとにかく6日の国会会期中に通す、みたいな凄く、企んでいるので…ということで皆さん、頑張りましょう。

で、頑張る際には、心は熱くても頭は冷静に、ぜひ、皆さん、地元の与党の国会議員のところに行ってください。で、自民党の支部、あるいは公明党の支部、あるいは市議会議員とか、色んな与党の人とは普段、お付きあいない人が大半だと思います。ここはちょっと仲良くなって…あの、いい人、いますよ、時々。ぜひ、仲良くなってですね、自民党の中から….今の自民党、異常です。こんなヘンな、誰もが反対しそうな法案だったら、昔だったらね、必ず、俺は嫌だ、これはヘンだっていうような人たちが出てきたんです。出てきたんですけれど、そういう気配がない。でもこれはね、皆で掘り起した方がいいと思います。で、本当は反対なんだけど、っていう人を掘り起して、声を出して反対させるっていうことが必要なんじゃないかって思いました。

秘密保護法福島公聴会のこと、東電との交渉など


武藤類子

経産省前脱原発テント裁判、第4回口頭弁論報告集会(2013年11月29日、参議院議員会館)より

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今日はじめてテントの裁判を傍聴したんですけれど、次々と弁護士さん、そして被告がですね、本当にまっとうな演説をたくさんしてくださいまして、これで福島の現状をよく分るということで、たくさんの人に聴いて欲しい裁判だなって思いました。それで、私もとっても勉強になりました。

今日は福島のことをちょっとお話ししたいと思います。

今、秘密保護法のことがお話に出ました。25日に、福島でも公聴会があったんですね。それで、満田さんたちが来てくださって、私たちも朝早くから会場に行ったんですね。陳述をする人たちっていうのは、七人いたんですけれども、皆さん、口々に原発事故の時に本当に重要な情報が隠された、だからやっぱりこの秘密保護法は絶対反対だっていうことを本当に皆さん、素晴しい発言をなさったんですね。

それを、まあ、傍聴券が50人分しか出なかったんですね。それで、私はたまたまくださる方がいて入ることができたんですけれども、傍聴席が空いているにもかかわらず、「入れてください、持ってない人も入れてください」っていうことをお願いしたんですけれども、入れてくれなかったんですね。本当に、開かれた公聴会ではないのだなっていうふうに思いました。

そして、その公聴会が終った次の日に衆議院の強行採決があったということで、何というか、本当に、福島がアリバイ作りに使われたような….それで「福島さえ押さえてしまえば」っていうことでやるのかなって、そういうふうな感じがしました。

私たちが知る権利がある情報が、たくさん隠されていくんじゃないかなっていう、そうい不安を持っています。

つい、一昨日ですかね、東電に行きました。東京電力の福島の広報担当者との交渉があって、行ってきたんですけれども、今、核燃料の取り出しをやっていますね。1回目は新燃料だったんだけれども2回目からは使用済みが出されるっていうことで、それは核防護上の理由から公開しないっていうことが新聞に書いてあったんですね。それで、「本当にそれは公開しないのですか」っていうふうに聞きました。

私たちとしては情報があればその夜のうちにガソリンをしっかり入れたりとか、避難をするためのものをクルマに積んだりとか、そういうことをする都合があるから、ちゃんと公開してくださいっていうふうに言ったんですけれども、凄く、何か嬉しそうな顔をして、「いや、これは核防護の問題なんですよー。私たちは公表したくてもできないんですよー」みたいなね、そんな話を東電はしていました。たいへん、そういうことは困ることだなって思っています。

市民を締め出した秘密保護法福島公聴会


森園和重

「ストップ秘密保護法!緊急市民集会」(2013年11月27日 議員会館)より

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今日は、福島県郡山市の森園和重です。本当に、関東の皆さんにはいつもこうしてお会いする度に、元気をいただいて、福島に帰ることができています。感謝しています。有難うございます。

私も人見さんと同じに、当日、満田さんたちがもう早々、8時くらいからですか、福島市の駅前で声を挙げていてくださってたんです。で、私も新幹線で飛び乗って、9時に到着して、私の場合はもう、とにかく、受付まで乗り込もうと思っていましたから、公聴会の受付の場所まで。傍聴券がないので、とにかくそこに行こうということでん9時半くらいから移動して、受付に行きました。

なんかちょっと、新聞か何かに、佐々木慶子さんとか武藤類子さんと一緒に撮っていただいた(写真)があって、その時に対応したのが佐藤さんっていう方なんです。課長さんなんですけど、「ぼくは受付だけの担当です」っていうことで、「とにかく入れることは絶対にできません、ルールを守ってください」っていう、そのルールっていうのに私はカチンときて、「ルールを守らないのはあなた方でしょう!」っていうことを言いながら、必死に食い下ったんですが、やはり…でも最後の5分ぐらいに一応、額賀さんに伺いを立てますっていうことで、その佐藤さんっていう方は一応、聞きに中に入ってくれました。
が、やはりNOという返事で、「だったら、佐藤さん、私たちの相手をしなさい」っていうことで、会場外のフロアーで、応接セットがあったのでね、そこに彼を呼んでガッチリ佐々木慶子さんと、言いたいことをガーッと述べてきまして、「何時になったらあなた方はね、市民である私たちの声を聴いてくれるんだ」っていうことを、ガッチリ申し上げました。

我が家がちょうど除染が終ったところだったんで、「除染ていうのはどういうものだか知ってるか」っていうことで私がアイパッドの写真を全部、見せると、「アーッ!」|アーッ!」って感動されてしまって、感動している場合かって思ったんですけど、こういうことをやるんですね、一つひとつ勉強してくださいっていうお話もしました。

で、昨日の国会です。人見さんも満田さんも坂上さんも話してくださいましたが、私も自宅で国会の委員会を傍聴ていうか、自宅で傍聴していまして、ブツブツブツブツ、テレビに向かってずっと物申しをしていたんですが、最後の段階で、ニュースに飛んだのを皆さん、覚えていらっしゃいますか? あの、採決をする瞬間にNHKはニュースを間に挟み込んだんですね。で、突然、そのニュースの中で突然、そのニュースキャスターが、「ただ今、動議が発動されて」っていうニュースが入った時に、いったい、何なんだろうって、凄く違和感がありました。いったいNHKも何を考えてるのかっていうのを、また再度、不信感を抱かせるような報道の形を取られてしまって、そこにも憤りがありまして、私たち福島県民の声は、何時まで経っても届かないし、もっと言いたいのは、福島県民の国会議員が何と言っても弱い、そこがもう、情けないっていうか、恥かしいっていうか、どっちを向いているんだ、もっと強く言えないのか、何を怯えているんだ、何を怖れているんだ、誰に言われてるんだ、って。

何時も同じことをマイクを持って言ってますけれども、そこを本当に知りたいです。どーしてここまで日本はコロコロコロコロ主張を変えられ、どっからどうされてこういう結果になっていくのか。皆、官僚がやっているんだ、官僚がやっているんだ、って言われてますけれど、どうなのか、そこが知りたいですね。

そこを追及して、そこに物を申しに行けばどうにかなるのかって、何時も思いながら、訴えを続けてきたこの2年半ですけれど、一向に動かないというこの現実に…先程、人見さんも言いましたが、本当に悔しい思いをしまして、今日から参議院ということなので、しっかり、参議院の議員さん一人一人にまた声を掛けて、で、しっかり、また勝ち取って、それで衆議院に戻して、そうなった場合に、衆議院の議員さんの中にも「やっぱり」と思ってくださる方がいると思うんですね。どんなに党議拘束がかかっていようが、これは間違っているんだ、っていう声を挙げる勇気がある議員さんがいることを信じて、やっぱり訴えていきたいと思っています。

今日は実は私は公明党を何とかしたいと思いまして、創価学会の本部っていうんですか、信濃町に行ってまいりました。で、たまたま新幹線に乗る時、人見さんに出会ったんで、「ちょっと信濃町に資料を届けに行くんだけど、一緒に行ってくれる?」って言ったら、行ってくれるっていいうとだったので、この集会の前にちょっと行って、受付の方に資料をお渡ししたんですけれど、やっぱり政教一致になってしまうからっていうことを述べられて、資料を受け取ってもらえませんでしたけれど、そういう、とにかく何でもやろう、と、また腹を括ったのでね、自分ができること、自分が「これをやってみよう」って思ったことはね、諦めずにとにかく、行動して、声を出していきたいと思います。

ぜひ皆さんも「これだったらできる!」ということがあったら、勇気をもって、諦めずに、お願いしたいと思います。有難うございました。よろしくお願いいたします。

秘密保護法福島公聴会のようす


人見やよい

「ストップ秘密保護法!緊急市民集会」(2013年11月27日 議員会館)より

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郡山市の人見やよいと申します。私たちが福島市で公聴会があるって聞かされたのは金曜日です。で、公聴会は月曜日。金曜日から週末ですよね。もう、どこにも申し込む方法がないね、って言ってたら、申し込むどころか、傍聴券っていうのは一般市民は絶対手に入らない仕組みになっておりました。

たった50人、50枚しかない傍聴券はすべて政党に配られてしまっていて、そこに伝手のない人は誰も入れない、一般市民は外でワアワア騒ぐしかないっていう状況が作られておりました。私はたまたま意見陳述をした議員さん、佐藤和良さんを通じて、一枚だけ傍聴券を入手することができまして、中に入ることができました。

中に入ってやっぱびっくりしたのは、傍聴席の多さです。50、50、50、で150くらい席がありました。で、そこに傍聴人が50人入って、メディアの方がやっぱり50人くらい入って、50席ぐらいは空席でガラガラ空いてました。で、後ろの方の席がかなり空いているので、私も武藤類子さんも、「外に待っている人がいっぱいいるので、ぜひ入れてください」と委員長に、額賀さんにお願いしました。だけど額賀さんの方はこうゴソゴソと係の者とお話しをされてその結果として多分、NOという答が出たんだと思うんですけれども、NOということさえも言うことなく、開会されてしまいました。

で、もちろん、外で待っていた、これから話す森園さんなんかは中にも入れずに、待つしかなかったというヘンな状況です。公聴会と言うからにはね、広く聴かせるべき場所なのに、そうやって福島県民を排除して聴かせない。ていうのをまず、その段階からおかしいなって思っていたら、公聴会事態は実はさっき報告もありましたけれど、本当に素晴しいものだったんです。

7つの政党の議員さんがそれぞれ一人ずつ陳述者を選んで、立てたんですけど、その7人がそれぞれ、すべてが法案に反対である、慎重に審議すべきである、廃案にすべきである、という意見を述べました。もう、本当に素晴しくて、論理だっていて、村長さん、市議さん、弁護士さんが2名、大学教授が2名、そして原発使用者の方が1名、計7人だったんですけれども、すべての方が、「この法案はあってはならない」ということを述べました。

で、私たちはベントすることも知らされなかった。SPEEDIの情報も知らされなかった。いっぱい、今まで隠蔽されてきました。もう秘密にはウンザリしてるんです。秘密にウンザリしている福島県が、こんな特定秘密法案なんていうのに賛成するわけがないんですよね。先程の方がおっしゃったように、福島県民を舐めていたんだと思います。

で、自民党が推薦した町長ですら、本当に、これはあってはならないっていうことをはっきりおっしゃっていました。だから、パブリックコメントは77%の反対だったかもしれないですけれども、福島県の公聴会では100%が反対だったんです。だけどやっぱり不思議ですよね、修正合意ができていて、その上でこれから成立させようとしているその前の日になってやっと公聴会を開く、で、「公聴会で聴いた意見を持ち帰ります」って委員長さん、おっしゃりましたけれども、持ち帰っても反映させる気がないことは、如何な馬鹿な私でも分ります。これはもう絶対、活かす気なんかないんだ、と。

「どこで反映させるんですか」っていう質問も飛んでましたけど、それには答がありませんでした。そして、拙速に進めないでください、もっと慎重に審議してくださいという声には、「3週間も審議したんです」っていいうふうにおっしゃったんですね。3週間もっていうところで、皆、ザワザワしました。3週間しか話し合っていない、しかも国民の多くが反対している法案をね、どうしてこんなに無理無理通すんだろう? これから合法的に隠蔽できる、っていうことをね、どうして決めたがるんだろう?

で、福島県はこれから、燃料棒の取り出しが始まっても、教えてもらえなくなるのかもしれない。何が起っているのかも教えてもらえない、避難もさせてもらえない…そして福島の県民健康調査、これからとんでもない結果が多分、いっぱい出てくると思うんです。被害もいっぱい出てくる。子どもたちに甲状腺の異常が出てきたっていうことが、これからドンドン分ってくるんだと思うんです。それすらもね、ひょっとしたら秘密、特定秘密にされてしまうのかもしれない。私たちはそういう知る権利を塞がれようとしているのに、ただ、「話は聴きました」「福島の意見は聴きました」公聴させていただきましたっていう、そういうアリバイ作りのために、福島県が使われたっていうことに、本当に、憤りでいっぱいです。悔しいです。

昨日の国会中継の様子はテレビで見てました。本当に考えられないです。この国のトップの人たちっていうのは、何に、何所に向いているんでしょう? 本当に、国民の声を聴いてくれない、「やめてくれ」っていう声も聴いてくれない、そして、無理矢理、数の力で押し通していく。悔しいです。

でも、これから参議院にはもの凄く期待してます。きっと廃案にもってってくれると思ってます。だって、あり得ない法案なんですから。これはもう、廃案にするしかない法案なのだから、きっと参議院ではNoっていうのを突き付けてくれるって思ってます。そして福島県のあの7人が叫んだ叫びをね、参議院ではきっと取り上げてくれるって信じてます。で、「頑張ってください!」っていうエールをこれからいっぱい、参議院の皆さんには贈ろうと思ってます。

なので、差し戻されてきても、衆議院の皆さんにはぜひNOという声を挙げてもらいたいと思います。それがやっぱり、福島県の子どもたちの命を守ることにも通じるし、これ以上の嘘を横行させないっていう、大人がそういう視線をね、子どもたちに見せていかないと、本当に大変なことになると思います。

といういうことで、これからも私たちは、告訴団と同じになっちゃいますけど、「呆れ果てても諦めず」やっていこうと思います。どうも有り難うございました。

秘密主義が安全神話を助長し、事故の被害も拡大した


佐藤和良

秘密保護法、福島公聴会での発言(2013年11月25日)
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私は原発震災の渦中にある自治体議員としてですね、住民の生命と財産を護るという立場から、発言させていただきたいと思います。

原子力発電に関してはこれまでに馬場・浪江町長さんを始めとして、被災県である私どもの本当の悲痛な叫びが今、語られたんではないかと思います。ご案内のとおり、14万から15万におよぶ我々福島県民が全国各地に今なお避難している、その原因がいったい何であったのか、ということを捉えていただきたい。その上で、今日の公聴会が稔り多いものに、明日の採決のための通過儀礼としての公聴会、ということではなくて、本当に国民国家である限りは、国民の共有の財産である情報を、キチンと国民に提供する、情報を拡大する、という立場からぜひともこの公聴会を稔りあるものにしていただきたい、ということを党派を超えてですね、お願いしたい、というふうに思うところでございます。

それで、私は具体的にはですね、この原子力発電に関しまして、これまで事故や津波の予測などの情報が、公開の基本原則が貫かれなかった、と。原子力基本法の「自主・民主・公開」の「公開」の部分が言わば秘密主義に陥りですね、その結果、安全神話を助長した、ということが大きなこれまでの福島原発事故の経過を見ると、原因の一つとしてあるのではないかというふうに思います。

事故発生後もですね、やはり情報の操作・隠蔽というものがありまして、その結果、極めて重大な被害を県民はじめ東日本全域にもたらしたというふうに思いますので、その現実をぜひとも直視していただきたい、という立場でございます。

で、この今般の法案について申し上げれば、この原子力発電に関する情報が「特定有害活動の防止」やあるいは「テロリズムの防止」の名の下に、「特定秘密」として秘匿され、市民の安全に関わる情報が「非公開」ということになりますと、国民の基本的人権を侵害する結果を産むのではないか、ということで、ここはこの秘密法の制定よりも「情報公開法」の拡大ということに、適切に判断されるのが肝要ではないか、というふうに思います。

で、具体的な事案としてはですね、先程来、お話が出ていますように、2002年の東京電力の原発記録の不正事件、この点は、ありましたように炉心シュラウドのですね、原子炉の心臓部の点検記録の組織的な改竄、ということと隠蔽事件でありまして、当時の南社長以下、東電の取締役が辞任する、あるいは様々な経済団体の長をお辞めになるというような波紋がございましたけれども、現実的には今、お話が先程もありましたが、2年間、内部告発したものが秘匿されたということで、2年後になってようやくこれが情報公開になり、さらには原子力安全保安院などの国の監督責任が問われたわけでして、この時点からやはり、福島県が、そういう意味では、大きく舵を切って国の原子力政策には一切、協力しないという立場を知事が表明するということで、県として原子力行政の体質改善と見直しを国に求めるという大きな事件でございました。

それからこの今般の2011年以降の原発事故においてはですね、先程来、お話が出ておりますように、メルトダウンの事実がですね、隠蔽されている、さらにはSPEEDIの情報公開がかなり遅れた、ということで、原子炉が炉心溶融を起して放射性物質が大量に、しかも広範に拡散するという危険性を基本的には秘密にしたということ、さらに、SPEEDIによって拡散情報が適切に公開されなかった、すみやかに公開されなかった、そのことによって馬場町長さんの浪江町の住民を初めとしてですね、福島県民、国民が無用の放射線被曝を受ける結果になった、ということで、これは痛恨の極みだというふうに思います。

で、このように秘密扱いされた結果が今日の被害の拡大になっているという現実はぜひとも、押さえていただきたいな、とというふうに思います。

さらにもう一つの事案は、東京電力の津波予想、これは震災直後にですね、清水、当時の東電社長を初め、「想定外」の津波による事故で、このような苛酷事故に至ったと、こういうことを主張して、法的には責任ないんだというのとを東電が依然として主張しているわけですけれども、しかし、実際はですね、2002年に政府の地震調査研究推進本部の「長期評価」に対応した断層モデルを提出せよ、という指示のもとにですね、2011年の3月7日です、3月11日の直前です、3月7日に東京電力は福島第一原発および第二原発の津波評価というものを原子力安全保安院の方に提出しております。

そこでは、先程も申し上げました、推本の断層モデルに基いて津波高の試算をした結果、明治三陸地震で小名浜ポイント・プラス13、7mから15、7m、江戸時代の延宝房総沖地震のポイント13、6m、ということで、確実に3.11の東北太平洋沖地震の小名浜ポイント11、5から15、5を想定していたという事実が判明しております。

これは実際、国の方、つまり保安院の方もこの報告を受け取っていながらですね、8月に読売新聞がスクープするまで、この事実を確認しなかったというので、明きらかに隠蔽であったのではないか、というふうに思われます。

こうしたものの積み重ねが、基本的な今日の原発事故による被災の拡大とものに原因としては繋がっている、ということがありますので、原子力発電に関する情報の隠蔽は許されない、(情報公開法の)拡大こそが基本であろうと思います。その意味で福島県議会の意見書というのはまさに県民の意志の表明であるだろうというふうに思いますので、このことは福島県挙げてall福島で、国会の皆さんに要望しているんだということを、肝に命じていただきたい、というふうに思います。

ここでは、文章では、「情報の隠蔽を助長する可能性がある」と。「もし、制定されれば民主主義を根底から覆えす瑕疵ある議決となることは明白である」と、ここまで申し上げておりますので、このことは重く受け止めていただきたいと思います。

さらに、国際連合の「特別報告者の表明」というのが11月21日、ジュネーブで出ておりまして、これは国連の特別報告者というのは加盟国から選出された人権理事会が特定の人権問題に対して調査および報告するということで任命した独立した専門家でありますが、この方たちが日本政府に主に4点ほど、「法案は極めて広範囲」であること、さらには、 「公共問題に関する情報を秘密にすることの正当性」の問題、それから「独立機関の審査が不可欠である」点、さらには情報公開した人の罰則について、それが個人にまで及ぶということは、如何なる処罰も受けてはならない、という点が国際連合の特別報告者から出ております。

従いまして、これらの日本政府に対する質問に対する解答をですね、ぜひ、特別委員会として解答促進を図っていただいて、その上で、この採決の問題っていうのは、取り扱っていただきたいな、というふうに思います。先程から出ておりますように、慎重に取り扱う、あるいは反対、廃案を求める声の方が国民の圧倒的な声でございますので、慎重の上にも慎重に審議を重ねていただいて、全国で公聴会を開催して、国民の声を聴いていただきたい、ということを最後に議長に申し上げまして、私の発言とさせていただきます。

有難うございました。