香港に輸入された緑茶の放射能汚染


安藤直彦

20153月17日付けのEcoWatch***NYタイムズの報道として日本から輸入された緑茶に福島由来と思われる放射能がみつかったという香港政府が発表を報じている。

香港政府によると基準値100Bq0.93% というから1Bq/kg相当か。いま、日本でも1Bqの放射能は通常は検出限界以下とされ、問題にするひとはごく一部と思われる。

しかし、Ecowatch***はつぎのようにのべる。「フクシマにおける複合爆発とメルトダウンから4年後、この恐ろしい物語は丁度いま始まったばかりのようにみえる。

安倍晋三の日本の独裁主義的な政権の抑圧的な国家秘密法によってフクシマからの情報は厳しく取り締まられており、現場で何がおこっているのかについて正確に知ることはできない。

毎日300トンの放射性の水が太平洋に流れ出ていることは分かっている。また、使用済み核燃料が現場に放置されていることも。東京電力は4号機からのすべての燃料棒を取り除いたかもしれないし、そうでないかも知れない.しかし、1,2,3号機の上空には確実に多くのものが浮遊している。

私たちは安倍が福島地区への避難民の帰還を推し進めていることも知っている。ガンを含む甲状腺の障害率はこの地区の子どもたちのあいだで飛躍的に増加した。放射能のホットスポットは遥かはなれた東京でもみつかった。(中略)今福島の放射能の少量が日本から香港に船積みされた緑茶の中に見つかった.このことは、この地区から輸出されているすべての食品に疑問を投げかける恐るべき進展である」

 NYタイムズ*によると,「日本の千葉県から輸入された粉末状のお茶のサンプルは微量(traces)のセシウム137 を含んでいるとされる。

この発見はこの種のものとしては最初ではない。政府の食品安全センターは日本からの野菜の3つのサンプルに2011.3月の地震と津波によりメルトダウンした原子炉による放射能汚染で不適合なレベルの野菜を3種発見している

EcoWatchはつぎのように結んでいる

「今も私たちはすべての食品を放射能検知器を持ち歩いて食べるべきだろうか?

原発による食品の放射能汚染を多くの日本人はすでに忘れ去ろうとしている。しかし、いまNYタイムズがこれを大きく報道していること、さらにEcoWatchが安倍政権の原発、そして秘密保護の姿勢を強く批判していることはあらためて考えさせられることである。

ジェトロ**によると今なお(3.17現在)東北を中心にほとんどの水産物、一部の野菜、きのこなどが

多くの国によって輸入規制がなされている。しかし、このことを関係者以外の日本人は知らない。このことを政府が言うように過剰規制だというのか、あるいは素朴にフクシマ以前の値にもどしてくれ、というのが正しいのか、私たちも自分たちが測定した数値の意味を考えてみる必要がある。

*http://www.nytimes.com/2015/03/13/world/asia/hong-kong-finds-radioactive-contamination-in-sample-of-japanese-tea.html?_r=1

**http://www.jetro.go.jp/world/europe/eu/biznews/530bff99923d8

**http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/pdf/kisei_all_150303.pdf

***http://ecowatch.com/2015/03/16/

Cラボ(名古屋)3周年報告会


大沼淳一

私たちの市民放射能測定センター「Cラボ」も発足以来3年が経ちました。
市民放射能測定所は全国に100か所ほど設立されましたが、福島原発事故の衝撃の風化とともに、依頼測定件数が減少し、運営(経営)が困難になってきているところも出ています。しかし、食品の放射能汚染は続いています。
たしかに、基準(100Bq/kg)を超過するような食品は漸減していますが、まだまだ数値化できる放射性セシウムを含んだサンプルはたくさんあります。これまで漸減してきたのは半減期2年のセシウム134がどんどん減衰したからであって、今後は、半減期30年のセシウム137が主役となるために、なかなか減らなくなるのです。
一方、とんでもない数値の魚が福島近海では依然として捕獲されています。

また、ストロンチウム90を高濃度で含有する汚染水が流失を続けていて、その影響も心配です。この核種は半減期が29年で、しかも、骨に沈着すると生理的半減期はほぼ永遠という始末の悪い核種です。測定が難しいなどとうそをついてまで、国が意図的に測定をサボタージュしている現状は許しがたいことです。この核種の測定は、核実験以来全国の都道府県衛生研究所などで継続的に行われてきたのです。それが、福島事故の前後に測定されなくなっているのです。
この事態を打破するために、市民測定所でストロンチウム90の測定が出来る「ベータラボ」の設立が模索されてきたのですが、このたび福島県いわき市にある「たらちね」市民放射能測定所にベータラボが設置されました。
化学実験室の整備や測定機の購入、専任スタッフ3名の雇用などで、約3000万円の寄付金が集まって、発足式を迎えたのです。同時にトリチウム(三重水素)の測定もできます。ストロンチウムの本格測定は来年4月からだそうです。

私たちのCラボも、元気に3周年を迎えました。この間、約3000検体の測定をしてきました。
岩手県の土壌放射能汚染調査(316地点)も行って、県南地域2市2町の深刻な汚染を明らかにしました。
(この調査結果を根拠にして、岩手県知事に健康調査の実施を要求していますが、まだ良い結果を得られていません。)
Cラボで作製した基準玄米キットが全国の市民放射能測定所の測定精度の管理に大活躍しています。基準玄米キットの使用によって、測定器メーカーの解析ソフトウェアの欠陥を発見して、メーカーにソフトの全面改造をさせたり、測定がうまくいかない測定所の応援に出向いて、問題を解決したりもしています。
Cラボも参加して、「みんなのデータサイト」という食品汚染状況検索サイトも立ちあがって、21の測定所の約1万データがアップされていますので、是非のぞいて見て下さい。

http://www.minnanods.net/

というわけで、12月7日(日)に下記の要領でCラボ3周年報告会を開催します。是非お出かけください。参加費は無料です!
記念講演は、崎山比早子さんに来ていただきます。原子力市民委員会の会合でお目にかかった時に、「最近「老化」の研究論文を集めているが、低線量被曝による健康被害のメカニズムと老化のメカニズムには相似性ある」と話されていたのを聞いて、3周年記念講演をお願いしました。

Cラボ3周年報告会・12月7日(日)
 崎山比早子氏記念講演
「え!がんだけじゃなかったの?老化と放射能って関係あるの?」

と き/12月7日(日)
ところ/東別院会館2F 会議室「蓮」
*名古屋市地下鉄・名城線東別院駅下車4番出口徒歩3分
参加費/無料
*今後の活動のため、ご協力いただける方はお気持ちでカンパを頂ければ幸いです。

記念講演/崎山比早子さん
「え!がんだけじゃなかったの?老化と放射能って関係あるの?」
~無視され続けてきた放射線被曝による非がん性疾患・老化の促進との関係~

■略歴:千葉大学医学部大学院卒、元マサチューセッツ工科大学研究員、元放射線医学総合研究所主任研究官、元国会事故調調査員、高木学校・原子力教育を考える会のメンバー
■専門: がんの細胞生物学

<プログラム>
13:00 開場
13:15 開会挨拶
13:20 Cラボの活動報告
○3年間の測定結果・試料種別・依頼種別などのまとめ
○測定ボランティア養成講座・交流会・学習会などのまとめ
○調査報告 市場調査・Sr-90監視調査・岩手県土壌汚染調査・みんなのデータサイト測定キャンペーンなど
14:00 崎山比早子さんの講演と質疑
16:00 閉会挨拶

*閉会後、崎山さんをお迎えして懇親会(食事会)を予定しています。ご都合の
つく方はお気軽にご参加ください。(懇親会は参加費が必要です)

主催:未来につなげる・東海ネット
市民放射能監視センター(略称:C-ラボ)