«資料» IAEA RANET 福島の能力づくりセンターが始動


IAEAプレスリリース

2013年5月27日、福島市発

IAEA対応援助網(RANET)能力づくりセンターの命名式典が本日、挙行された。センターは、核と放射能の緊急事態への準備と対応に関する多様な訓練活動を調整する。

外務省の丸尾眞大使、福島県の内堀雅雄副知事、IAEAの事故緊急事態センター長のエレナ・ブグローヴァが、式典で講話を行なった。

セ ンターは、日本と全世界の双方において、核の緊急事態への準備と対応能力を、2011年3月11日の東京電力福島第一原子力発電所の事故を教訓としなが ら、強化することを目指した養成コース、ワークショップ、訓練の拠点となる。センターは、日本国外務省と、福島県との支援を受ける。

セン ターの最初の活動はIAEA・RANETワークショップの一つとして、明日から始まり、2013年5月31日に終了する。18ヶ国からの40人を超える専 門家たちが参加するワークショップには、福島県での実地訓練も含まれる。訓練の間、参加者は放射線モニタリング、環境サンプリングと分析の指揮を取る。 ベータ線、ガンマ線の線量率、地表の汚染レベルをモニターし、またガンマ線のスペクトル分析やカート利用のモニタリングも指導する。

RANETを通じてIAEAは、「核事故または放射線緊急事態の際の援助協定」の下での養成に基き、専門家による支援と、装備とを提供する態勢を取ることができる。

センターは国際的な緊急事態への準備と対応とをいっそう強化するIAEAの活動の一環で、2011年9月にIAEAの全加盟国により満場一致で採択された、「IAEA核の安全行動計画」に従っている。

「協 働を通じて、IAEAの加盟諸国はすでにこの分野では重大な進歩を遂げました。けれどもさらなる進歩のために働くのを、私たちが止めることは決してありま せん」とブグローヴァ氏は式典で述べた。「ここIAEA RANET能力づくりセンターを通じて、あるいはどこか他の場所ででもそうですが、IAEAは核エネルギーを人間の力で可能な限り安全にするために働いて います」

丸尾大使は付け加えた、

「世界の核の安全を強化することに、経験と教訓の共有によって、国際社会と共に、福島県から 貢献できるのは、大切なことです。核の準備と対応能力とを、IAEA-RANET能力づくりセンターの活動を通じて強化するのは、福島県内の、アジア太平 洋の、そして結果として全世界の、核の安全の強化に貢献するのです」

IAEAの職員1名がセンターには常駐し、必要に応じて、他の職員が派遣される。今後も、日本からと海外からとの双方の参加者を集めて、ワークショップは組織されていく。

«資料» IAEAと福島県、協働覚書に署名


IAEAプレスリリース

2012年12月15日 日本、福島県郡山

IAEAの天野之弥事務局長と福島県の佐藤雄平知事は今日、「協働覚書」に署名し、東京電力福島第一発電所の事故の帰結を柔らげる助けになる具体的なプロジェクトを実施する意志を確認した。

3日間にわたる「核の安全に関する福島閣僚会議」期間中に合わせて署名された覚書は、二つの鍵となる領域での、協働作業を進める仕掛けを含んでいる。1つはIAEAと福島県との間の放射線モニタリングと除染に関する部分で、もう一つはIAEAと福島医大との間の、人々の健康に関する部分である。

覚書のもう一つの焦点は、緊急事態の準備と対応とを強化する助けとなる訓練センターを、福島県と日本政府との援助を得て福島県内につくる計画である。IAEA対応援助網(RANET)の能力養成センターが、必要な場合に展開できるIAEAの放射線モニタリング装備を備え、日本を始めアジア地域での緊急時準備対応の訓練をする目的で、創設される。

「このような枠組みがあれば、国際社会、およびIAEAの叡智が、福島の復興の過程で活かされることになります」と署名式に立ち合った玄葉光一郎外務大臣は述べた。

「私は覚書の結論にたいへん勇気づけられましたし、これが福島の復興を進めていく上で役に立つと確信します。」と佐藤知事は述べた。「そしてまた私たちは私たちがこれから進めようとしている活動から得られる知識と経験とを世界中に広めていくこともできるのです。それが福島のシンボルとなることを期待しています」

「IAEAは除染対象地域を検証しました。環境モニタリングや人々の健康もです」と天野事務局長は述べた。「私たちが福島の支えとなり、同時に、この県を世界へと繋げていく橋渡し役にもなるのが、私たちの希望です」

土曜日に始まった福島閣僚会議は、IAEAの協賛を受けて日本政府が主催している。

«資料» 福島県での協働プロジェクト


IAEAファクトシート 20121215

1 放射線モニタリングと除染

(1)福島での除染
・IAEAおよび国際的な専門家からなるIAEA派遣団を技術的助言の目的で急派する
・環境モニタリング、被曝経路、被曝の軽減ないし忌避の可能性、日常生活での放射線安全、人々の再居住などの研究を適切な地域ワークショップを通じて援助する

(2)除染活動で生じる放射性廃棄物の管理
・IAEAおよび国際的な専門家からなるIAEA派遣団を技術的助言の目的で急派する
・放射性廃棄物の保管、放射性廃棄物、放射性廃棄物取り扱い中の放射線被曝などの処理を地方および政府当局との対話を通じて援助する

(3)無人航空機(UAV)を用いた環境地図作成の適用
・福島でのモニタリング用途に向けたUAVベースの移動ガンマ線スペクトル測定システムを開発する
・専門家間で会議を開く。トレーニングと技術サポートを実施する

(4)一般人の利用できる地図の開発の、放射線モニタリング・データの使用による援助
・IAEAおよび国際的な専門家からなるIAEA派遣団を放射線モニタリング使用に関する技術的助言の目的で急派する

(5)放射線安全とモニタリング・プロジェクトの行政支援
・福島におけるIAEAの現地拠点にIAEAの専門家を1名配置し、IAEAのプロジェクトを福島との調整や必要ならば技術的助言を与えるようにする

2 人の健康
(1)保健従事者や医学生の能力養成を通じた、放射線医学教育の強化
・2013年後期の福島医大における関連した国際シンポジウムや、その他の技術的会合を開催する

(2)後期外傷ストレス障害を含む、放射線障害医療での研究協力の強化
・医療従事者の作業グループを立ち上げる
・核事故の後の放射線、保健、社会的リスクの国際的データベースを開発する

(3)核ないし放射線の緊急事態への援助における、医学的放射線物理学者の特別トレーニングパッケージの開発
・医学的放射線物理学者の特別トレーニングパッケージを用意し、インターネット学習用教材を制作し配布する。

3 RANET(対応援助網)
(1)能力づくりセンター(CBC)
・地域、全国および国際的な参加者のための緊急準備対応(EPR)の分野における訓練活動のめの「IAEA RANET CBC」を福島に創設する。目下のところは、地域および全国の参加者のための少なくとも1コースと、国際的な参加者のための2コースが5年の間、年毎に予定されている。
・訓練活動に使用でき、アジア太平洋地域での核または放射線の緊急事態が、あらゆる防止の努力にもかかわらず万が一起った際に、IAEAの手で展開されうる、放射線モニタリングの設備群を備蓄する

(2)RANETワークショップ
2013年中に、福島でRANETの国際ワークショップを実施する