住宅支援継続打ち切りをめぐって

佐々木慶子
(インタビューに答える。2012年10月15日)

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避難者への借り上げ住宅の提供が打ち切りになるという問題で、去年の今ごろも多分、同じような問題が出てきたと思うんですけれど?

昨年、新規申し込みを今年の3月で打ち切るっていう話が出たんですね。それを聞いて、去年の12月頃だったかな、県庁の避難支援課に行って、その時のリー ダーが塩見さんっていう方だったんですけれど、彼と交渉しました。私たちは毎月、6の日に「沈黙のアピール」っていうのをやっておりまして、この11月で 84回になるんですけれども、これは2010年からズーっとやっているものですけれども、そこと関連して、ついでにっていくか、これは緊急課題だっていう ことでやりましたが、塩見さんっていうリーダーの方はたいへん真面目に話を受け取っていただけて、「こういうことは他のグループなどからも声が上がってる し、皆さん、」つまり私たちです。その時は5〜6人で行ったんですが、「良く分りました」と。で、「何とかしてみます」っておっしゃったんです。

で 最初は県の方針によってしか動けない、みたいなことをおっしゃっていたんですが、でも、あなたのところが一番の主体的な責任を持って要求を出すところで しょって、県がどうのこうのよりも、あなた自身の方針として県に出してくださいって、お願いしたんですよ。そしたら、「分りました。そのように、じゃあ、 皆さんの声を受けて、出してみます」っていうことで、ちゃんと約束してくれて、結果、それ(打ち切り)が撤回されたっていいう非常に、私たちとしてはやっ て良かったという実感のある交渉でした。

その後、塩見さんのところに行って、私たちの声を受け入れてくれてありがとうございましたってい う、お礼も言ってきて、でも残念ながらその方が今、替わっちゃったんですよ、担当者が。それで次の人がいるので、来月の12月5日に「沈黙のアピール」を やる時に、その新しいリーダーの方と、秘書課の課長と、関連の方を喚んでいただいて、そこで打ち切りをやめてくれるように、と、それを強く申し入れしま す。

今年は去年とは違うという感じが?

全体的に、私も危機意識を持っているんですが、福島県の復興状況が県を中心に大々的に「安全、安全」っていう、復興対策がうまくいっているとか、避難区域が一部解除されたり、色んなイベントがやられた り、つい最近も東日本女子マラソンですか、去年も反対したにもかかわらず今年もちゃんとやってるし、3年後は国主催の植樹祭をやるとか。福島で。そういう ふうに安全キャンペーンっていうか「もう大丈夫だよ」みたいなキャンペーンが行なわれていて、それだけでなくて私たち県民自身も表面は何でもないかのよう な生活をしてます。

マスクもしている人は少ないし、洗濯物も表に乾してるし、私の家自体もそうなんですが、一年半ぐらいは窓をいっさい開け なかったんです。特に南側は。最近はやっぱ、空間線量が下ったっていうことで、私たち自身も窓を開けているような状況だし、一見、事故前と変らないよう な、そういう生活に見えるところが怖い。だから福島県はもう普通の生活しているから、何でもないんだ、もう原発の問題は割と癒やされてるのかなって、福島 県外の人に見られるのが非常に怖いのです。

それをいいことに、色んな支援対策が打ち切られつつあるんじゃないかと。だから、そういう風潮が 拍車をかけて、そういう支援対策が縮小の傾向になるのは非常に危険です。一見、何でもないようでも、問題を抱えている人は、一皮剥けばっていう人はたくさ んいます。諦めて声を出さない人とか、もう望みを失なって、生き甲斐を失なっている人とか、本当にそういう人が結構、多いっていう現実をもっと深く見てい ただきたいっていうのが私の危機意識だったり、全国の皆さんに対するお願いでもあります。

表面だけで、もう大丈夫だって、風化させないで欲 しい。福島県の現状は何ら変わってません。ある程度、表面的には慣れみたいなのがあって、匂いも何もしない放射能との闘いなので、一見、大丈夫なのかなっ ていう、そういう油断もあるのは事実ですが、でもいっさい解決されていない、いつ何時、もっと大きな地震が来たら、福島原発1号機から4号機なんて今にも 崩れそうになってますから、またあれと同等、あるいはそれ以上の放射能汚染が拡がる怖れもあるんです。そういうことを考えたら私たちは精神的に安全・安心 は得られておりませんので、そこのところをしっかり、もっと深く見て、福島の原発災害、原発震災を忘れないでいていただきたいっていうのが、私たちの願い です。

これからもまだ、避難して欲しい人たちがいるっていうことに?

今、健康調査を子供 を中心に行なわれてますけれども、それに対する疑問や不信感もたくさん出ているし、本当に新に、C判定の人が出たっていうことです。で、一人はB判定が出 て、癌の怖れがあるっていう人が一人出たんですが、もう一人出たっていう最近の情報もありますし、比率から言ったら本当に高い割合で出てるんですね、これ までになく。

だから、この結果が、本当に3年後、4年後が本当に怖いと思います。その時が恐しいので、私たちは決して安心しているわけでは ありませんので、特に小さなお子さんを抱えていらっしゃる親御さんたちは本当に心配してますので、福島の今後を、見捨てないでいただきたいと思います。

今後も県への要請を?

はい。頑張ってこれからも県との交渉は続けていきますので、色々お願いすることもあると思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。


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